Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

羊飼い猫の日記/アイルランドの四季と暮らし

2021-03-07 10:19:00 | 異文化


こちらの本を知ったのは、アイルランド大使館のつぶやきがきっかけでした。アイルランドに羊飼い犬ならぬがいるよ、というつぶやきをRTしたら、相互さんでステキな友人のMayumiさんが返信でこの本を著者のアカウントを入れて教えてくれたんです。

その後、著者にもその返信が共有されたため、Mayumiさんへのお礼返信が私にも共有され、ほかにもその会話を目にとめた見ず知らずの方々が、この会話を「いいね!」したりして、アイルランドの羊飼い猫を巡り一瞬にして本の著者とも繋がってしまったというワクワク体験でした。

日本のツイッターだと第3者が会話に入る時に「フォロー外から失礼します」と挨拶するのをよく見かけますが、元々SNSは誰にでも開かれている場なので失礼でないと私は思いますし、時々私も英語でつぶやいたり返信しますが、知らない人同士でもまったく問題ないどころか、その広がりこそがSNSの意味ではないかと思うのです。

というわけで、著者に「ご紹介ありがとう」と言われたら本を読まずには生きていけない、とさっそく読みました。

いえ、正しくは、著者は牧羊猫ボディシャス、そして彼の代筆を務めたのが飼い主のスザンナ・クラプトンです。

とは言え、ボディシャス本人(猫)の牧場の暮しでは、相棒のスザンナさんから彼女の経験の話をたっぷりと聞いているのでその話も登場します。現在のアイルランド、キルケニーの話と、スザンヌさんの生まれ育ったアメリカの話、アイルランドに引っ越してからの話と、ボディシャスとスザンナさんの体験談が盛りだくさん。

アイルランドに比べたら広大で自由の国のはずのアメリカバージニア州での子供時代、ディスレクシア(読み書き障害)と訛りとイギリス英単語でいじめにあった。

アイルランドの畜産農家は、自分の牧場に侵入して家畜に危害を与えようとするいかなる犬についても、これを殺処分する権利を認められている。

スザンナさん=羊飼いさんがNYCで俳優を志望していたころ、多くの友人がエイズの犠牲になったこと。

ボディシャスの先代のボス猫オスカーの死を出先で知らされた時、悲しみを耐えるのに、イギリスからの独立を目指して敗れた兵士たちのブロンズ像の周りを、アイルランド反乱軍の歌を歌いながらぐるぐると歩いた話。

1年の季節の移り変わりを、アイルランドの神話ではヒイラギとオークの両王が覇権争いをして日と夜の時間が変わるとか。

田舎のクリスマスの朝は、トーストとジャムと濃い<バリーズ・ティー>で始まる話・・・

と、羊のお産の冬のクライマックスまで農業を地位眞としたいろんなお話が聞けますよ。アイルランドの農業には羊や馬や犬、猫、鳥にラマまで出てくるので、日本の田植えよりも単純に楽しそうだと、極寒の中の動物の命を預かる仕事は楽しいだけでは済まないことを含めても、そう思います。そして羊飼いさんの動物への愛情が、愛することが、愛する対象があって、それを仕事とする生き方が羨ましいです。





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