「Wreckers/ミスティック・アイズ」渋谷公開を見て来ました。ちなみに英版DVDを見た時の感想はこちら。この時は未見の方が多いと思いネタバレなしで書きましたので、今回はネタバレありです。
ニック 公式Wreckers facebookサイトより
英語版で聴き取れなくて、日本語字幕つきでわかったことは、主人公ドーンが養子縁組により育てられたことでした。このお話は最初と最後に出て来るベイビーちゃんがポイントなのですが、そういう理由で彼女は自分の血のつながった家族=ベイビーを熱望していたのですね。そして、私の英語力不足はもちろんながら、この映画、以前の感想にも書いたように会話がモゴモゴ聴き取れないなーっと思ったんですが、その理由が監督さんとキャストのベネディクトとショーンのQ&Aでわかったのです。それ以外にも、このインディー作を理解しやすくなることをいくつか言ってましたので、聴き取れたところから簡単にご紹介しますね。
監督D.R.Hood
・この作品はドーンの視点による回想の断片。本当はもっと多くの細かい断片で構成したかったのだけど種々事情によりできなかった。情報の切れ端は全て最初と最後の赤ちゃんのシーンに挟まれている。記憶なので声がわずかに音楽とともに聞こえて、実際何言ってるかわからない。彼女の記憶だけれど、物語として直線的に構成されている。
・噓をつく気分を知らせるため、カフェでベネディクトに噓を最低3回つくよう指示した。
・三角関係を設定して誰かひとりがアウトサイダーになる即興もした。ドーンをひとり離したり。
・撮影してから音声を消した部分もある。観客に必要以上に情報を与えない為に。
・(客席からの既婚者を含む交錯する「性的モラル」については?という質問について)それよりも「噓をつくこと」「隠していること」を考えてた。
・この作品のアイディアはニックから始まった。次にドーンを視点のレンズとして、実は最初、夫はギャリーでディヴィッドではなかった。
・ハッピーエンドかそうでないかは観客に委ねられている。
ベネディクト(兄・ディヴィッド)
・プロットは明らかにあるが観客の想像力に委ねる部分が多い。役者側も物語を話すのと同時に即興で外部者との関係を築くという試みが発見があり興味深かった。でも僕がやったキャラクターを見たくないんだよね。それは僕だけかもしれないけど。彼は興味深いよ、赤ちゃんの必要にせまられたり子供時代を問題のある家庭で過ごしコンプレックスをかかえてる。
・(噓は)自分の日常の仕事の一部だと思った。ちょっと恐いけど(笑)。個人的な事の噓をつき、他者と離れて演技をして、他の俳優に台詞を言う時にその背後にある真実は必要がないとわかった。これは何を信頼するのか、その地域でのドーンの発見なんだから。全員が噓をついてて、最後にはグチャグチャ。でも噓の積み重ねを共有しているので絆は強い。
・(客席からの「デイヴィッドをどう二面性を持ち謎めくよう演じましたか?」という質問に)どう謎めかせたか覚えてないな。彼の視点にたってロケ地についてリサーチして・・・監督からもらった家族を殺してそれを兄弟に話して秘密を共有する内容の本を読んだ。
ショーン(弟・ニック)
・Posttraumatic stress disorder/心的外傷後ストレス障害についてよく予習て臨んだ。脚本もすばらしい。
・ニックは唯一噓をついていない人間だと思う。彼は前に進めなくて逆に後退し、意識下で前進するには告白しなくちゃいけないと知っている。
・僕はリハの前からロケ地に早く行ってた。環境と人々が相互作用するのにいつも興味をひかれるから。空や空間を見ただけだったけど興味深かった。
このQ&Aはイギリス公開(プレは10月のロンドン・フィルム・フェスティヴァル)の12/16の翌日でしたが、動画を見る限りではベネディクトは眠そうというかお疲れというか、役にあまり入ってないというか、入れという方が難しいか。逆にショーンは発言はベネディクトより少ないけど答え方で演技のやりがいがあった感が伝わってきたと私は思います。
ニック 公式Wreckers facebookサイトより
英語版で聴き取れなくて、日本語字幕つきでわかったことは、主人公ドーンが養子縁組により育てられたことでした。このお話は最初と最後に出て来るベイビーちゃんがポイントなのですが、そういう理由で彼女は自分の血のつながった家族=ベイビーを熱望していたのですね。そして、私の英語力不足はもちろんながら、この映画、以前の感想にも書いたように会話がモゴモゴ聴き取れないなーっと思ったんですが、その理由が監督さんとキャストのベネディクトとショーンのQ&Aでわかったのです。それ以外にも、このインディー作を理解しやすくなることをいくつか言ってましたので、聴き取れたところから簡単にご紹介しますね。
監督D.R.Hood
・この作品はドーンの視点による回想の断片。本当はもっと多くの細かい断片で構成したかったのだけど種々事情によりできなかった。情報の切れ端は全て最初と最後の赤ちゃんのシーンに挟まれている。記憶なので声がわずかに音楽とともに聞こえて、実際何言ってるかわからない。彼女の記憶だけれど、物語として直線的に構成されている。
・噓をつく気分を知らせるため、カフェでベネディクトに噓を最低3回つくよう指示した。
・三角関係を設定して誰かひとりがアウトサイダーになる即興もした。ドーンをひとり離したり。
・撮影してから音声を消した部分もある。観客に必要以上に情報を与えない為に。
・(客席からの既婚者を含む交錯する「性的モラル」については?という質問について)それよりも「噓をつくこと」「隠していること」を考えてた。
・この作品のアイディアはニックから始まった。次にドーンを視点のレンズとして、実は最初、夫はギャリーでディヴィッドではなかった。
・ハッピーエンドかそうでないかは観客に委ねられている。
ベネディクト(兄・ディヴィッド)
・プロットは明らかにあるが観客の想像力に委ねる部分が多い。役者側も物語を話すのと同時に即興で外部者との関係を築くという試みが発見があり興味深かった。でも僕がやったキャラクターを見たくないんだよね。それは僕だけかもしれないけど。彼は興味深いよ、赤ちゃんの必要にせまられたり子供時代を問題のある家庭で過ごしコンプレックスをかかえてる。
・(噓は)自分の日常の仕事の一部だと思った。ちょっと恐いけど(笑)。個人的な事の噓をつき、他者と離れて演技をして、他の俳優に台詞を言う時にその背後にある真実は必要がないとわかった。これは何を信頼するのか、その地域でのドーンの発見なんだから。全員が噓をついてて、最後にはグチャグチャ。でも噓の積み重ねを共有しているので絆は強い。
・(客席からの「デイヴィッドをどう二面性を持ち謎めくよう演じましたか?」という質問に)どう謎めかせたか覚えてないな。彼の視点にたってロケ地についてリサーチして・・・監督からもらった家族を殺してそれを兄弟に話して秘密を共有する内容の本を読んだ。
ショーン(弟・ニック)
・Posttraumatic stress disorder/心的外傷後ストレス障害についてよく予習て臨んだ。脚本もすばらしい。
・ニックは唯一噓をついていない人間だと思う。彼は前に進めなくて逆に後退し、意識下で前進するには告白しなくちゃいけないと知っている。
・僕はリハの前からロケ地に早く行ってた。環境と人々が相互作用するのにいつも興味をひかれるから。空や空間を見ただけだったけど興味深かった。
このQ&Aはイギリス公開(プレは10月のロンドン・フィルム・フェスティヴァル)の12/16の翌日でしたが、動画を見る限りではベネディクトは眠そうというかお疲れというか、役にあまり入ってないというか、入れという方が難しいか。逆にショーンは発言はベネディクトより少ないけど答え方で演技のやりがいがあった感が伝わってきたと私は思います。
>噓をつく気分を知らせるため、カフェでベネディクトに噓を最低3回つくよう指示した。
この映画、完成した脚本を俳優に渡すのではなく、脚本の断片で演技させて編集で繋いだんでしょうか……? それとも単純に、「この台詞は、嘘だからね」とベネディクトにだけ指示して演技させたのかしら?
にしても、
>全員が噓をついてて、最後にはグチャグチャ。でも噓の積み重ねを共有しているので絆は強い。
わはははは。さすが、うまいこと言う!
皆それぞれ事情がありますものね。
イギリスにお芝居やイベントを見に行くコレクティブ達を見ながら、
私もあとどれくらいしたら自分の好きな事に数日間を使えるのだろう
と指をくわえていたので、「人それぞれ!」と初心に帰ることができました。ありがとうございます。
実は今日は少し仕事で疲れているところに、明日のリチャード二世へ行くため本日の夕ご飯を作って食べた後に明日の夕ご飯も作ったら疲労困憊してしまいました。子供をひとり留守番させる罪悪感を減らしたいが為にやったけれど、身体がもたないのでお金をあげて何か買わせてもよかったかも。。。
ドーンの育ちを知って、あとQ&Aで監督がやりたかったことを知って
やっとこの映画が腑に落ちる思いですよね。
もっと全部聴き取れればもっと面白いんでしょうけど。。。^^;
ベネディクトもやりにくかったと言ってました。演技した部分が編集でなくなったりしてて。
そうそう!「最後にはグチャグチャ」はまるで私達の感想みたいですね。
監督と司会者は「田舎は皆が何があったか知っていて、それを知らないフリしているよね~」とも盛り上がってました!
舞台出身の俳優さんだから即興演技そのものが嫌いということはないでしょうけど、自分の演技の意図とはまったく違う形であとから自分の映像を編集で繋いで使われる、というのは、役者として本意じゃないのかもしれませんね。だから、そういう映画で自分の演技について質問されても答えようがない、というのが本心なのかも……?
タイトルは聞いたことがあったんですけど、ベネさんが出てるのさえ知らなかった。
あちこちのレビューを見てきたんですが、あんまり評判良くないですねえ。
>ベネディクトは眠そうというかお疲れというか、役にあまり入ってないというか
ベネさんにしては珍しい?演じる人物に対して深く深く考えて、感じて、突き詰めていくタイプだと思うので、よっぽどこの役はやりづらかったんでしょうか。
ストーリーがトビー・マグワイア主演の「マイ・ブラザー」に似てますが、リメイク・・・という訳でもないのかな?(「マイ・ブラザー」自体が「ある愛の風景」という映画のリメイクです)
でも、赤ちゃんを抱っこするベネさんがなんだか凄く素敵だったので、見ます!手の大きな男の人が赤ちゃんを抱いている図というのが大好きなので。
見終わったあとに「なんでこれに出ようと思ったのさ~!」って怒っちゃうかもしれないけど。
画像映像の宝の山でしょうか?!
私は危険だと思って入らないようにしています^^;
1度足を踏み入れたら戻って来れないかもしれないから・・・
と言うのは冗談で、私はツイッター経由で色々画像見せてもらって満足です。
コチラの映画は低予算のインディー映画で、ベネさんはそれでもきちんと取り組んだと思いますけれど、監督さんがかなり実験的な試みをしているのですよね。それで正規の演劇教育を受けた人達には難しく感じることもあったと思います。それと撮影環境とか、スタッフ&キャストの相性とか、色々あるでしょうね。
でも見ても損はないと思いますよ。
ベネさん演じるディヴィッドの二面性は興味深いです。
あと個人的に、ディヴィッドの弟ニックを演じたショーン・エヴァンズを後で好きになるので、この映画では「ちっともイケメンでない」と思った私の目はまだまだだったな!と思いました(笑)。
しましまさん、ショーン・エヴァンズもお好きなんですよね。私もベネさんの時は「変な顔」って思ったから、今回いけてないショーンもいずれ好きになっちゃうかもしれない。なんだか似た系統の顔のような気がするんですけど。
Tumblr、私は使いこなしてないです。どうしていいかわからない!ただダラダラと好きな画像を集めて眺めています。
それで、Tumblrからショートカットのベネさんばかり流れてくるので、長髪のシャーロックを見ると最近なにやら違和感を感じるようになりました。
「このbatchとこのbatchは同じbatch?」みたいな。
シャーロックはシャーロックで単体で存在していて、ベネさんとは違う顔に見えてきちゃって。
「ベネディクトのゲシュタルト崩壊」って感じです。
何と言ってもベネさんが夫で、妻の視点の作品ですから!!
そうそう、今思い出しました。
私がショーン・エヴァンズ好きになったきっかけは、
「新米刑事モース」の主役モースが素敵なんですが、
それをなぜ見たかと言うと、モースの先輩警部を
演じているのがキャビン・プレッシャーでダグラス役の
ロジャー・アラムさんだからなんですよ〜
<<好きな画像を集めて眺めて
それがタンブラの正式な使用法だと私も思っております。
私もタンブラじゃなくても、シャーロックじゃない時のベネさんを
見て、どれか1枚写りのいいのをブログに貼ろうとした時、
いったいどれを選んだら彼らしいのか皆目わからなくなった覚えがあります。全部違って見えましたのでw
私、まだシャーロックしかみていなかった時、「この人イギリスを代表する俳優になると思う。で、『サー』とか『ナイト』とか、そういう称号をもらうと思う」とムスメに話をしたことがあるんです。キャリアを積んで、40代とか50代くらいになった時に・・・と思ってたらもしかして本当の話になっちゃいました?ちょっとテンション上がってます。残念ながら、「Sir」と呼ばれるのは上位2階級までで、CBEは違うらしいですけど。
「まだ若い」とか、いろいろ批判もあるらしいですが、ファンとしてはやっぱり嬉しいですよね!
すごいよ、ベネディクト・カンバーバッチ!