ディズニー+でふと気になった短編映画がありました。
「リトル・プリン(セ)ス / The Little Prince(ss)」邦題のつけ方も完璧?!な甘そ〜なタイトルなのに写真には黒髪短髪と白シャツのアジア人男子ふたりの違和感。見る人の予測通り、ダイバーシティーがテーマの短編でした。
舞台はアメリカらしく、極東のアジア人はマイノリティな地域。詳しくないのでどの辺かはわかりません。
中国系アメリカ人の少年ロバートが同じ中国系のガブリエルに会い、ケガして血が出てた膝にピンクのバンドエイドをはって優しくしてもらったことからふたりの友情が始まります。
ガブリエルはピンク色やバレエを習うのが好き。それを知ったロバートは「男はバレエやらないよ」と言うと、ガブリエルは「ニューヨークでバレエ見たことある?男もダンサーになれるんだよ」と返します。ガブリエルの家が文化的で経済的にある程度余裕がありジェンダー偏見がないことがわかる優秀な台詞です。しかもなぜ彼がバレエを始めたのかもわかるし。彼が見に行った演目も、姫を助ける王子が出てくる古典劇ではなくもしやマシュー・ボーンだったのではとまで思いました!
学校では制服があるのでリュックだけがピンクなガブリエルのお部屋は、ピンクだらけでいわゆる女の子のお部屋です。遊びに行ったロバートを迎えに来た彼のお父さんはビックリ。さらに、ガブリエルの人形のチュチュがなくなったことを知ったロバートは、ガブリエルを人形にしてそれにチュチュをつけるというクリエイティブなプレゼントを家で作っていました。それを見てお父さんはガブリエルは異常だから息子と付き合わないように、ガブリエルの家に人形を持って乗り込んでいきます・・・
おそらくガブリエルの性自認は女の子ですが、そう具体的には映画の中で誰も言いません。ただロバート父だけが「普通じゃない」と。そしてガブリエルは7歳くらいで学校では男子服を着てるので本人もそれはわかっている年齢で、悩み始めているのはロバート父が来た時の表情でわかります。
ガブリエルの好きなようにさせている両親を描くことがこの映画の目的だったと思いますが、本当、全人類の両親がこうだったらなあ!と思いました。
ジェンダーだけでなく、もう一つガブリエルとロバートにはアメリカ社会でのアジア人というマイノリティアイデンティティーがあるのもこの映画のおもしろいところです。ロバートのお弁当がカブ炒めをご飯にかけたものなのを、クラスの男子は「気持ち悪!」と笑いものにしたので彼はお弁当を食べるのをやめてしまうのです。ロバートにはこの経験があるのでマイノリティの痛みを理解できガブリエルに偏見を持たないでいられるのだと思います。二重にマイノリティであるガブリエルの心の痛みもわかるのです。
これは、多分ロバートの親は中国かシンガポールかどこか自分がマジョリティの国生まれで、自分の意思でアメリカに来て中華レストランを経営して頑張っています。ロバートが学校で自分の文化を笑われる辛さがわからないのです。ロバートにしてみれば自分の意思でそこにいるわけではないのに理不尽に差別されて行き場がありません。
一方ガブリエルの両親は2世以降のチャイニーズ。ロバート父がガブリエル父に初対面で「きれいな中国語ですね」と言いました。完全ネイティブだったらそうは言いません。ガブリエル母もアジア人ですが中国語は挨拶程度しかできない。ふたりとも子供時代はネイティブなのに人種差別に会いマイノリティの悔しさを知っているのでガブリエルの性自認に対しても彼をありのままに受け入れようと判断したのかもしれません。
正直言ってガブリエルが家でピンクのラメラメのスパッツとルームブーツを履いてる姿を見た時はギョッとしました。これが金髪巻き毛くるくるで天使ちゃん的な容姿の男子だったら違和感少なかったでしょうが、この二重にマイノリティ物語をその短髪黒髪が語っていて良かったと思います。
「リトル・プリン(セ)ス / The Little Prince(ss)」邦題のつけ方も完璧?!な甘そ〜なタイトルなのに写真には黒髪短髪と白シャツのアジア人男子ふたりの違和感。見る人の予測通り、ダイバーシティーがテーマの短編でした。
舞台はアメリカらしく、極東のアジア人はマイノリティな地域。詳しくないのでどの辺かはわかりません。
中国系アメリカ人の少年ロバートが同じ中国系のガブリエルに会い、ケガして血が出てた膝にピンクのバンドエイドをはって優しくしてもらったことからふたりの友情が始まります。
ガブリエルはピンク色やバレエを習うのが好き。それを知ったロバートは「男はバレエやらないよ」と言うと、ガブリエルは「ニューヨークでバレエ見たことある?男もダンサーになれるんだよ」と返します。ガブリエルの家が文化的で経済的にある程度余裕がありジェンダー偏見がないことがわかる優秀な台詞です。しかもなぜ彼がバレエを始めたのかもわかるし。彼が見に行った演目も、姫を助ける王子が出てくる古典劇ではなくもしやマシュー・ボーンだったのではとまで思いました!
学校では制服があるのでリュックだけがピンクなガブリエルのお部屋は、ピンクだらけでいわゆる女の子のお部屋です。遊びに行ったロバートを迎えに来た彼のお父さんはビックリ。さらに、ガブリエルの人形のチュチュがなくなったことを知ったロバートは、ガブリエルを人形にしてそれにチュチュをつけるというクリエイティブなプレゼントを家で作っていました。それを見てお父さんはガブリエルは異常だから息子と付き合わないように、ガブリエルの家に人形を持って乗り込んでいきます・・・
おそらくガブリエルの性自認は女の子ですが、そう具体的には映画の中で誰も言いません。ただロバート父だけが「普通じゃない」と。そしてガブリエルは7歳くらいで学校では男子服を着てるので本人もそれはわかっている年齢で、悩み始めているのはロバート父が来た時の表情でわかります。
ガブリエルの好きなようにさせている両親を描くことがこの映画の目的だったと思いますが、本当、全人類の両親がこうだったらなあ!と思いました。
ジェンダーだけでなく、もう一つガブリエルとロバートにはアメリカ社会でのアジア人というマイノリティアイデンティティーがあるのもこの映画のおもしろいところです。ロバートのお弁当がカブ炒めをご飯にかけたものなのを、クラスの男子は「気持ち悪!」と笑いものにしたので彼はお弁当を食べるのをやめてしまうのです。ロバートにはこの経験があるのでマイノリティの痛みを理解できガブリエルに偏見を持たないでいられるのだと思います。二重にマイノリティであるガブリエルの心の痛みもわかるのです。
これは、多分ロバートの親は中国かシンガポールかどこか自分がマジョリティの国生まれで、自分の意思でアメリカに来て中華レストランを経営して頑張っています。ロバートが学校で自分の文化を笑われる辛さがわからないのです。ロバートにしてみれば自分の意思でそこにいるわけではないのに理不尽に差別されて行き場がありません。
一方ガブリエルの両親は2世以降のチャイニーズ。ロバート父がガブリエル父に初対面で「きれいな中国語ですね」と言いました。完全ネイティブだったらそうは言いません。ガブリエル母もアジア人ですが中国語は挨拶程度しかできない。ふたりとも子供時代はネイティブなのに人種差別に会いマイノリティの悔しさを知っているのでガブリエルの性自認に対しても彼をありのままに受け入れようと判断したのかもしれません。
正直言ってガブリエルが家でピンクのラメラメのスパッツとルームブーツを履いてる姿を見た時はギョッとしました。これが金髪巻き毛くるくるで天使ちゃん的な容姿の男子だったら違和感少なかったでしょうが、この二重にマイノリティ物語をその短髪黒髪が語っていて良かったと思います。