銀座の百貨店で7/25~8/6に開催されていた、萩尾望都デビュ-50周年記念「ポーの一族展」を見てきました。
この展示は12月に大阪、来年3月には神奈川県へと巡回予定されていますので、銀座に行けなかった人もチャンスがあります。
6月にロンドンに行きながら大英博物館で開催中の漫画展へ行く時間がとれず、見たかったのが正しくこのポーの原画だったので渡りに船!と喜び参じました。
実は私は中〜高校生のころマンガを描いていて、いわゆるサークル活動や編集部への出入りで原画を見る機会というのはありました。
がしかし、押し俳優さんは本当に人間として実在するの?と同じくらいに、萩尾望都の原画は本当に人間が描いたの?と思えてしまうから不思議です。
何かの神様が、萩尾望都を媒介として描かせたんじゃないか?と私には思えるくらい、70年代のキャラクターたちには不思議な命が宿っているように思えます。
もっと狭めると同じ70年代でも中盤73〜5年が神がかりのピークで、ストーリーは初期の「ポー」の方が構想も大きくドラマチックなんですが、絵柄や話の軽快さで断然中盤のファンであります。
無論これは好みの問題ですので個人の感想です。
展示は「ポー」シリーズだけでなく、初期のコメディから、トーマ、SF作品群、最近の王妃マルゴ、幅広いです。
でもタイトルだけあって「ポー」のボリュームは厚く、短編など全ページあるのか?と思ってしまったほど。でも読むには、順路が左から右へと誘導されているので不自然なのが摩訶不思議。これからの展示では左右を逆にすべきかと強く思います。
展示には宝塚で舞台化された「ポーの一族」の衣装と小道具もありました。
俳優さんが着用して舞台で見たらいいのでしょうけれども、抜け殻だと、エドガーにかすりもしない、と思えました。原作ではエドガーは14歳という設定が舞台では少し年齢を上げてあると聞きました。
その昔スタジオライフという劇団で見た「トーマの心臓」は、日本人の成人男子が演じていても成り立っていましたので、きっと宝塚も、見たらさらに華麗で完成度が高いのでしょう。チケットが取れなかったので見れなくて残念。