実は私、シーズン10のコンパニオンがビル・ポッツになってからの後半をまだ見ていないので、
このクリスマススペシャルを見ようかどうか迷ったのですが、結局見ちゃいました!
タイトルが「Twice Upon a Time」で、これは英語の童話の「Once Upon a Time」の"Once" が "Twice"となったモジリで、しかもドクターらしく"Time"という単語が含まれてます。
では何がTwice/2回なのかと言えば、私はドクターの旧シリーズは未見ですが、そもそもの初代ドクターは、リジェネレイション(外見を変えて次の代の体になること)したくなかったのだな、というのが、今エピを見て推測できることでした。
どういうわけで初代のドクターも12代目の時代に同時に姿を現したのかは謎ですが、2人とも今の身体に未練があって生まれ変わりたくない(=死にたくない)ことが原因のようでした。
でもそこにクララが「思い出の中に生きてるから」って現れたのは感動的で、ドクターもそれで納得しちゃった。
同じクリスマススペシャルドラマの「VICTORIA」の方では同じ俳優ジェナ・コールマンが100年前の英国女王様を演じてますから、同じ日にジェナが別の局のヒットドラマに出演したことも、その台詞の意味に含まれてるような気さえしてしまうではありませんか。。。。(ドラマファンの全くの勝手な深読みですけれどもね)
それと今回のクリスマスのSPとしては、スタッフのマーク・ゲイティスさんが登場して、第1次世界大戦中の、イギリスとドイツの塹壕戦で起こった実話も組み込んでいました。
戦争で敵味方となってもクリスマスという特別な時には、組織よりも個人を優先して停戦したというエピソードです。マークさんの軍服姿も絵になっておりました。
こういう話を子供向け番組にさりげなく入れることで、将来の国を担う人材の人格形成に影響があると思います。
それと、もうひとつ、今回のエピを特別に見たかった理由のもうひとつは、初の女性ドクターのお披露目だったこと。
12代目の長いマントの中でリジェネレイションした後の、ジョディ・ウテイカー演じるドクターは、髪が伸びてた12代から違和感なく短めの髪の女性として若返り、
現代版「オーランドー」(ヴァージニア・ウルフの小説/性別と時代を超えて生きる人物)だ!!と熱くなりました!
今更ですが、英語だと言葉遣いに性差もあまりないし、13代目は女性ということで話題になってますが、こんなに違和感ないものかと驚きました。
「ドクター・フー」はこれまでも同性婚カップルをキャラクターに出したり、最新のコンパニオンはレズビアンだし、男性のゲイは珍しくない洋ドラ・洋画の世界の中でも時代の先を行っていますね。
日本では「弟の夫」というゲイカップルのドラマは子供に見せるには教育上どうかなどと言ってる識者もいて、その考えそのものが性差別ではないかと呆れますが、もう世界は誰かが進めてくれている!と嬉しくなるドクター・フーです。13代目の本編が楽しみで仕方ありません。