1~2に引き続き、興味深く後半3~4を見ました。
映画が好きだったので、どうなるかと思ったら、今やすっかりドラマ版の方がもっと好きに。
物語も後半かなりドラマチックに。
ネタバレあらすじ
マーガレット・シュレーゲルの婚約者ヘンリー・ウィルコックスの末娘の結婚式に、ウィルコックス情報により経済的により苦しくなったバストを連れてヘレンが抗議に来てしまった。そしたらバストの妻ジャッキーはなんとマーガレットの夫ヘンリーの元愛人だったことが発覚・・・!
それを許してマーガレットはヘンリーと結婚。
ヘレンはそれ以降ドイツに雲隠れして姿を見せなくなって数ヶ月。
心配したマーガレットがついに数日帰国したヘレンと会うと、彼女は妊娠していたのだった。ヘンリーはそれを知るとヘレンを許せず、マーガレットに「私はあなたの過去を許したのに、あなたはヘレンの過ちを許せないのか」と問う。
ことの仲裁をヘンリーから託された長男チャールズ、マーガレット、ヘレンが対面していたハワーズ・エンドに、ロンドンからヘレンを訪ねてバストが顔を見せる。激昂したチャールズに攻撃されたバストは本棚の下敷きとなり、チャールズは過失致死の罪で逮捕される。
長男が罪人となり全てを打ち砕かれたヘンリーは、家族会議で自分の死後、ハワーズ・エンドをマーガレットに残すと子供達の了解を得る。マーガレットの死後には彼女の甥、ヘレンの息子に相続されることも。
という、権力と金を持った男達とその家族が、将棋の駒にもカウントしないいち庶民に自分のとった判断と行動の結果、破滅に追いやられて信じきっていた価値観を壊されるというお話だった・・・と思います。
思います、というのは人によってとり方も違うのかなとも思いましたから。
ドラマ版がいいな!と思った点は、
バストとヘレンの関係は描かず、マーガレット、ヘンリーに主役を絞ったこと。
その割にマーガレットの弟、かわいいティビーの出番とセリフはたくさんあったこと。
ヘレンは同情心の強い良い子だけれど、よく考えたらドラマの冒頭でウィルコックスの次男ポールともキスをして大騒ぎしてしまった軽率さがあるので、そういう意味ではヘンリーは災難であったなあ。
ティビーは、中国語を学んでいたけど、あれはドイツとイギリスが戦争に入る雰囲気の中、自分の血筋をはるかに超えた地域に興味を寄せるというのは前途が楽しみな子でした。あの時代はヘンリーも次男ポールもアフリカなどの植民地で財をなしてはいましたが、現地の言葉を学ぶ人は少なかったと思います。
映画ではハワーズ・エンドの庭の木に豚の歯が刺してある、という迷信というか風習があったような木がするのですが、そういうのも出てこなかったので、人間に集中してドラマを楽しめたかも。
大騒ぎの中生まれてきたヘレンとバストの息子が成長して、家は相続するけど父無し子として、強い母と叔母に守られながらどんな生活をしていくのだろうと想像してしまいます。
余談ですが、このシュレーゲル家が借りていたロンドンの家は、私のかつての生活圏にありとても懐かしかったです。
場所はエンジェル駅の近く、サドラーズ・ウェルズ劇場の裏手で、小さなかわいいお店も近くにあり、このスクエアの真ん中に教会を含む公園があります。その一角に児童遊園があったので、育児中の私はよく子供を連れて遊びに来ていたのでした。ロンドンはこんな都会の真ん中で100年前設定のロケができるなんて恵まれてますね。