ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

心が暮れていく

2017-01-31 21:53:54 | Weblog
人波に押し出されるようにして、夕暮れの街をさまよう
この掌に何も収めることのできない悲しさ
現実を忘れたくて僕は少し目を伏せた

遠い日々が浮かんでくる
何にも考えないことが許されていた時代なのに
あどけない頭脳は、疲れ知らずにくるくると回り転げていた
輝ける未来を想像せずにはいられなかった

少年は年を取り、考えることを拒絶した
そして、ただただ流されていく
その果てには、色なしの未来が待っていた

生きていることの意味
何なんだろうね
胸の奥底の白骨化した希望を、引っ張り出して抱きしめたい
すっかり暮れた街は僕の心の色によく似ていた

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