藤井聡太叡王に伊藤匠七段が挑戦する叡王戦五番勝負第1局が4月7日に行われ、藤井叡王が107手で伊藤七段に勝ち、1勝0敗としました。
名局と言っていい内容でした。AIが示す数字以上に伊藤七段が勝ちやすく見えましたが、流石は藤井叡王でした。終盤の指し手の正確さで上回った藤井叡王が熱戦をものにしました。
敗れた伊藤七段ですが、藤井八冠と10局以上対局してまだ勝てません。しかし私は彼は大物かもしれないと評価を上げています。
今回の勝負もそうでしたが、伊藤君は藤井君に決して変化技で勝とうとはしません。藤井得意の角換わりを堂々と受け止め、持ち時間で優位に立とうともしません。がっぷり四つの読み合いで藤井八冠に勝利しようとしています。藤井相手にも堂々と自分のスタイルで戦っています。
そのためか、藤井八冠に敗れた棋士たちがこぞって調子を崩す中、伊藤七段は好調を維持しています。注目は伊藤君が一度、藤井君に勝った後でしょう。
そして、まもなく名人戦が始まります。藤井名人の挑戦者は豊島将之九段。久し振りに藤井・豊島の番勝負です。
藤井君には大名人の一歩を踏み出してもらいたいです。平成は谷川、森内、羽生と三人の永世名人が誕生しましたが、大名人には至りませんでした。「令和の名人と言えば藤井」という具合になってもらいたいです。
対する豊島さんは少し調子を崩しているようですが、いま持てる力を出し切ってもらいたい。熱戦を期待しています。
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