鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

カシミア号紀徳碑

2008-06-15 | 史跡
昨日紹介した種子島の湊川から、太平洋岸を南に行くと、伊関小学校があります。


伊関小学校。


校門に向かって左に、カシミア号の紀徳碑が建っています。
明治18年、アメリカの商船カシミア号が、種子島の東方海上で遭難し、乗組員が伊関と立山の海岸に漂着しました。
このうち、立山にあるカシミア号漂着の碑は以前紹介しました。

9月20日午後10時頃、伊関の古田貞吉は、小学校下の海岸にイザリ漁(夜の漁)に出て、カシミア号の遭難者5人を発見しました。
村の世話役と連携して手厚く介抱しました。
与えた食べ物は、芋、卵などです。
遭難者が浴衣を着る様子は、今でもおもしろおかしく伝えられているそうです。

アメリカ政府は、この人道的措置に感謝し、伊関と安城(立山のある村)の両村に、感謝状、金メダル、5千ドルを贈与しました。
金は両村で二分し、伊関では校舎の増築と奨学金を設け、子弟の教育に貢献しました。
紀徳碑はこれを記念して、明治23年9月20日、5年目の救助日に建立されました。


伊関小学校下の海岸。
この付近に漂着したのです。


この物語が本になっています。
「太平洋のかけはし」(著者:羽生操 発行:八重岳書房)
実家の、亡き父の書棚にありました。
コメント (4)
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