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カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

「朗読者」

2013-10-08 10:59:43 | 本と雑誌

台風24号が接近していて、新聞やテレビそれに役場の防災無線は飛散物防止の処置や暴風雨下の外出等の自粛を呼びかけています。

雨が降り出してからの処置は大変なので、我が家は昨日から葦簀の取り外しや植木鉢の移動などを一応完了しました。

気象情報に耳を傾けながら、本などを読んで台風が過ぎるのをじっと耐えて待つということになりそうです。

さて、今日の本は・・・。3冊買ってきた文庫本の1冊。

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「朗読者」(独)ベルンハルト・シュリンク著、松永美穂訳平成15年6月発行(新潮文庫)

15歳の僕が黄疸で倒れ、介抱してくれた年上の女性との関係がこの物語の主題。

しかしあるときこの女性が姿を消す、そして再び逢うときは法廷の被告と傍聴人という関係に・・・。

以前から少年の朗読に異常な興味を示していた女性の過去と、守り通そうとしたもう一つの過去。

日本人ともけっして無関係ではない、戦争犯罪とそれに向き合う今の戦争をしていない世代の良識や感情のもつれ・・・などなど。

憲法前文で日本人が求めた名誉ある地位とは、な~んて久々考えてみたり・・・。

同じ敗戦国でありながら、ドイツと日本の教訓の捉え方の明らかな違いと、垣間見える微妙な感情の相似性が人間の本質を窺わせてくれます。

感情・情緒、宗教や法理論、社会的動物としての人間の知恵について問いかけて来ます。

災害も戦争も忘れないのに、やってくる昨今なのに対策は後手後手ですから・・・・。

コメント (1)
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