去年の暮れあたりから読んでいた「1Q84」の文庫本を読み終えました。
ハードカバーの新刊書は高いので文庫化されるまで待っている、この根性については賛否両論と思うのですが・・・。
「1Q84」Book1(前編)(後編)村上春樹(著)新潮文庫2012年4月発行
「 〃 」Book2(前編)(後編)2012年5月発行
「 〃 」Book3(前編)(後編)2012年6月発行
の計6冊×(550円~630円)なので¥3580なり、なぜ微妙に値段が違うのかは知るよしもありませんが・・・。
プレゼントされた図書カードとか新聞のパズルを送って抽選で貰った図書カードとかをひっくるめて本屋で出したら、確かお金は一銭も払っておりません。
ただ、2010年頃この本が出る前にはテレビだの新聞だの、かなり大々的に騒いでいたので興味はあったのですが・・・。
「ここは見世物の世界 何から何までつくりもの でも私を信じてくれたなら すべてが本物になる」・・・・・・、巻頭の言葉ですが確かにそうですね。ひとしきり物語りの世界にのめり込んでみるのも、いいものです。しかし意識的に作者が物語であることを登場人物に認識させるのですね。それがかえってリアル感があって読者は無理なく物語り世界に入っていけるという、そんな感じですよね。
世の中には様々な物語があって、主人公が作者に不満を持ちながら作中世界で生活していたり、完全な悲劇を作者の一存で最後にハッピーエンドにしてみせると豪語しその通りに終わらせてしまったり・・・。いろいろ有りますね。
1Q84年とうい架空の年の9ヶ月が6冊の文庫本に納まっています。たった一夜の物語が数百ページの物語になることもあるわけですから、作者としてはこの分量を必要としたのでしょうね。ただ読者の了解事項が本編の中で何度も確認の意味を込めてのことでしょうが、繰り返されるのが少し気にはなりましたけど・・・。
それと二人きりの会話なのに「〇〇〇・・・・」と△△は言った。という表現が多いですね。
言葉の使われ方で、誰の発言かが判る日本語と違った、翻訳の世界の作法が随所に見られるようです。
読み終えてやっと自分のペースで生活できそうです。
ついつい気になって次を読んでしまって、他のやるべき事が疎かになりがちだったのです。