カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

案山子に元気もらう春

2021-03-31 20:10:54 | おでかけ

 一昨日の天草吟行会の帰りに、「藍のあまくさ村」という物産館で休憩した際、みなさんお土産を買った。

 お土産と言っても、自分用か家庭用の海産物が主である。

 余計なものを買って帰って、相方に文句を言われてはかなわないので、私はパスした。

 パスした話をすると、途端に買ってくれば良かったのにと相方がのたまった。

 そういうことで、相方の要望により今日は又もや天草へGO!

 途中立ち寄ったところもあるが、本日は買い物の他に案山子がメインになっていたので、案山子特集ということで。

 

 (案山子の運動会)

 まあ、沢山の案山子が広場で運動会をしている。

 手前の農道は、ロードレースの最中である。

 田んぼは、早場米の田植えの準備が出来ていた。

 よく気をつけて見ると、既に田植えの済んだ田んぼも何枚か見られた。

 

 (どれが案山子か人間か)

 駐車場には車が駐まっているので、それなりに訪れた人がいるはずだが、人と案山子の見分けがつかない。

 何やら案山子祭りとかいう横断幕も見えるし、受付のテントもあるようだからと会場に向かう。

 

 (受付)

 なんと、受付も全員案山子だった。

 あぜ~ん。

 もう一つの、道の駅も会場になっているので、買い物トイレなどはそちらでどうぞとの案内板が。

 

 

 (これは昨日アップしたものと同じ場所の道の駅)

 

 (リヤカーの案山子)

 

 (広場を見ながら休憩中の案山子)

 

 (校舎の2階から、グラウンドを見下ろす案山子の子供達)

 この学校は、閉校になった後道の駅として活用されている。

 道の駅の名は「案山子の里」というから本格的。

 感心した相方は、楽しませて貰ったので、ここで買い物をしたいと言い出した。

 まさかと思ったが、レタスに椎茸・茄子に切り干し大根、果ては海産物などなど、どっと買い込んでしまった。

 いろんなイベントで人を呼ぶ方法はあるのだろうが、案山子で人を呼び込もうというアイディアは各所にある。

 しかし、ここまでの案山子の数と、それぞれの会場でテーマを絞った展示の仕方は珍しい。

 案山子の制作は大変だろうが、作る楽しさもあるだろうと思う。

 思い思いの服装や顔立ち、それに動画を一時停止したような格好など・・・。

 野良着、運動服、スーツ、和装まで様々な被服を準備するのも大変だったろうに。

 とにかく、小さな道の駅だが駐車場は車が満杯だった。

 買い物と、相方の運転練習が主目的の天草行きだったが、とても楽しい案山子三昧だった。

 案山子以外の天草は、また明日にしよう。

 「天草路黄砂混じりの花嵐」・・・・しろ猫

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世界文化遺産の崎津で吟行会

2021-03-30 15:55:20 | おでかけ

 昨日は早朝に家を出て、車に乗り合わせて天草へ吟行GO。

 いやはや、片道3時間ほど往復6時間の車の移動は疲れる。

 車に乗せて貰ってこの疲れようだから、運転手はさぞやお疲れのことだろう。

 自宅には夜の8時頃に到着したが、頭痛はするし眠いしで、風呂も夕食もそこそこに済ませてサッサと寝た。

 ブログをアップする気力も無かった。

 そういうことで、本日遅ればせながら・・・。

 

 (崎津教会)

 この地区が世界文化遺産に登録されたのは、禁教令下にあって潜伏キリシタンとしての生活文化そのもの。

 潜伏キリシタンの文化遺産というと、キリスト教=教会となって、この教会が文化遺産のメインと思いがちだが、ちと違う。

 この教会は、禁教令も解けたあとの昭和の初期に、布教活動で訪れた宣教師が、かつての踏み絵が行われていた場所こそが教会を建設するにふさわしい場所として建てたもの。

 当初の世界遺産登録の活動では、こうした長崎・天草の教会群を遺産として申請したものの認められず、禁教令下にあって巧みに潜伏し、己の信ずる宗教を棄てなかった住民の生活・文化そのものが文化遺産と認められたものである。

 

 (諏訪神社)

 集落の一段高い位置に階段を上ると諏訪神社がある。

 ヒマラヤ桜があって、11月頃満開になる。

 こうした、神社もキリスト信仰の隠れ蓑的に活用された。

 温厚な人々であったため、彼らが異教のものを崇めているらしいことも、暗黙に認められていたらしい。

 

 (集落の道は海への道)

 海に向かって路地が何本もある。

 海には各個人の家から「カケ」と呼ばれる桟橋風の構造物が設置されていたという。

 

 (桟橋「カケ」)

 漁から帰るとこの「カケ」に舟をつけて獲物を荷揚げする。

 今は、立派な港が出来てこのような施設はなくなってしまったとか。

 名物の「杉ようかん」を頂きながら、地元の参加者で今回の吟行会でお世話になった方の説明を聞いた。

 句会は、会場を町のコミュニティーセンターに移して、和やかに開催された。

 初めて句会に参加した方が何名がおられたが、なかなかどうして素晴らしい句を披露された。

 最後に、地元の参加者で尺八が得意な方の演奏に聴き惚れた。

 

 (尺八の演奏)

 中学校などでも教えておられるとか。

 邦楽というか、日本の伝統音楽や芸能の火を絶やさず後世に継承しようという活動は、地道に続けられている。

 阿蘇吟行ではフルート、玉名ではギターそして天草吟行では尺八と、みなさん趣味の域が広い。

 句会が終わった帰り道、往路でちょっと気になった案山子を見るため道草をした。

 

 

 (案山子のお祭り)

 地域の人口より多い案山子の数、と言われても騙されたとは思わない。

 数は数えなかったが、確かに凄い数でしかも動きがリアルに再現され、ぼ~っと立ったままの「へのへのもへじ案山子」は居ない。

 本物の人間が紛れ込んでも、どこにいるのかは判らない。

 三月の一連の吟行会では、偶然にも復路で楽しいものや珍しいものに出会えた。

 阿蘇の大橋、玉名の大梵鐘、そして天草の案山子。

 今日の昼時、頭痛も治って正常になった頭で、天草の案山子の話をしたら、相方が乗り気になって、とうとう明日は再度天草に行くことに。

 車を入れ替えたので、相方の運転練習には丁度良いと思ったので私も話しに乗った。

 「桟橋にうつらうつらの舫い船」・・・・しろ猫

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雨が上がれば野の花と

2021-03-28 19:06:23 | ウオーキング

 今日は田舎のお墓の掃除が予定されていた日。

 お盆・正月・春の先祖祭りの、年に3回は共同で墓の掃除をする決まり。

 時々は、臨時に道路整備などでお声が掛かって出かけることもある。

 ところが今日は、夕べの雨がまだ残っていて、むしろ雨脚は強くなった感じなのである。

 

 (朝の空)

 ただ、田舎からは「本日は雨天中止、4月3日の予備日に変更」という連絡が来ない。

 仕方がないので、雨着を準備して早朝から出発。

 8時には現地で作業開始だから、相当に早く家を出る必要があった。

 お墓に着くと、もうとっくに作業は始まっていて、終わりに近い段階に差し掛かっていた。

 初見参の甥は、熊本市内から駆けつけたが、すでに遅し。

 久々に相方も、参加したが雨に濡れにいったようなもの。

 いろいろあって、とにかく先祖祭りの日に雨天の場合の場所などを聞いて帰って来た。

 午後も暫く雨模様だったが、15時頃から雲が切れ始め、薄日が差し始めたので歩くことにした。

 

 (雨上がりの里山)

 人間考えることは似たようなもので、彼方こちらから三々五々と歩く人が顔を出してきた。

 中には犬に散歩をさせられているお婆さんも。

 犬が数歩先をとことこ歩いては立ち止まり、お婆さんを待つという動作を繰り返していた。

 

 (レンゲ田)

 レンゲ田も、一面の蓮華の花に覆われるようになってきた。

 

 蜜蜂はせっせと働き、蝶は優雅に花から花へと飛び回る。

 午前中の雨の中の、濡れ鼠のようなあの草刈り作業は何だったのかという感じの天気になった。

 やっぱり、春にはうららかな天気がよく似合う。

 昨日の夕方には、風に舞う桜の花びらが目立ったが、昨夜来の雨にも負けずまだまだ咲き続けている。

 桜ばかりに見とれていると、足下にはハルジオンが黙って咲いているのを見逃しそう。

 

 (ハルジオン)

 少しピンクがかっていて、真っ白な夏場のヒメジオンとは違った上品さがある。

 桜に負けじと薄いピンクで勝負する。

 この頃早起きが続いて、眠気が早めに襲ってくる。

 今日は5時半起床、明日は長距離移動の天草吟行だから、多分5時には起きないと集合に間に合わない。

 春眠暁を覚えずどころか、連日日の出を待つ有様である。

 「群雀花の会話が姦しい」・・・・しろ猫

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桜の花の下でお茶会

2021-03-27 17:45:04 | 日常あれこれ

 桜は、見飽きることがない花に属するようだ。

 早すぎ遅すぎもあるが、ちゃんとその時特有の持ち味があるからかも。

 日本人の心の中には、桜を特別視する何かがあるような気もするが。

 さて、今日は相方も参加している着付け教室のお花見が計画されている。

 去年の緊急事態宣言いらい、1年くらい着付け教室は休止していて、皆さんがウズウズのご様子。

 着物を着たり着付けたりで、それなりのデスタンスが必要な分野。

 当地では、コロナの発生状況が目立って少なくなったこともあり、天気予報的にも本日が最高の花見日和と判断。

 先日からお茶菓子の購入とか諸準備に私も付き合わされていた。

 今日は又、会場の木山城址公園までの輸送担当の誉れを。

 

 (城址公園の桜)

 会場予定の城址公園は、おりからの風にハラハラと花びらが散る風情がなかなかのもの。

 今日は、かなりお歳を召した方ばかりの女子会だから・・・長くなる。

 終わったら電話をくれる手筈で、一応帰宅する。

 一名だけ若い看護師さんがいるので、その方が正気の沙汰に引き戻してくれることを期待して。

 コロナ対策は、シートの配列・座り方、お菓子の配分等相方と私でイメージトレーニング済み。

 

 (気の早いツツジも・・・)

 登り口の途中で相方を降ろし、私は早々に引き上げることに。

 一旦家に帰って、ウオーキングスタイルに変装し再度歩いてみる。

 城趾公園の南斜面の桜を写そうとしたら、手前に早咲きのツツジが咲いていた。

 こうやって、この気の早いツツジを筆頭に次の花が桜から花を申し受けるのである。

 

 (散り始めた城址公園の桜)

 

 (河川公園の桜)

 例年のどんちゃん騒ぎがなくて、静かで良い花見だと思う。

 

 (桜の幹に直接咲いている桜の花)

 枝先ではなくて、幹から直接咲いている花が好きである。

 午後から少し風が出てきて、花びらが川面にも花見弁当の上にもヒラヒラと散りかかっていた。

 

 (水面に映った木々と、星空のように見える花びら)

 流れのゆったりした場所では、散った花びらが夜空の星のように見える。

 水に映り込んだ木々や岸辺の草が、空の色の関係でモノクロームに見えるので白い花びらが目立つ。

 

 (からめ取られた花筏)

 少し水の流れが早くなると、ばらばらの花びらが列をなした花筏となって川下へ下っていく。

 途中に、水面に倒れ込んだ木の枝などがあると、筏が集められる。

 この、菜の花はすっかり花筏を絡め取ってしまっていた。

 川っぷちには、こうした障害物が何カ所もあって、そのつど花筏は捉えられ少しずつ少なくなっていく。

 花が咲いていた場所あたりから、1kmも下らないうちに筏は少なくなって、数枚の花びらが間隔をおいて下っていくだけになる。

 幸い相方は、唯一頼りになる看護師さんの車に乗せて貰って、かなり遅くに帰って来た。

 明日は田舎で、お墓の共同清掃日。

 彼岸の墓参りのとき満開だった桜は、もう葉桜になっているかも知れない。

 明日は出来れば、天気予報が外れて曇り程度で収まってくれるといいのだが。

 久々に甥も墓掃除に参加する予定。

 結構な話である。

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玉名の蓮華院誕生寺への吟行

2021-03-26 20:28:38 | おでかけ

 今日は、玉名にある蓮華院誕生寺への吟行会へ。

 出発は例によって7時半に吟社で待ち合わせ。

 慌ただしく相乗りで出発。

 

 (南大門から本堂・五重塔を望む)

 玉名平野の中心に位置する、基本的に平地の蓮華院誕生寺だが、途中で一般道を跨いだりする参道のため結構アップダウンもある。

 特に一段高くなった南大門からのロケーションはなかなかいい。

 

 (五重塔)

 住職の説話によると。五重塔は佛の電波塔ということで、受信感度をあげて周波数チューニングが必要なのだとか。

 なるほど、上手いことをおっしゃる。

 とても元気よくハキハキした説話というか法話でユーモアがあり聞きやすかった。

 たぶんチューニングがぴったりだったのだろう。

 吟社の会長と、副主幹が梵鐘をついて喜んでいた。

 きっと御利益があるに違いない。

 昼食の後、市民会館に移動して句会を催した。

 属目吟を2句と席題「歩く」を1句提出。

 今回はどういうわけか、天賞に1句入賞できた。

 個人的には、一押しは別の句だったが評価は選者がするもので、結果はオーライ。

 会の最後に、玉名川柳会の女性のウクレレの伴奏に合わせて、歌をうたった。

 

 

 (参加者全員で合唱)

 「背比べ」と「バラが咲いた」の2曲を、楽しく歌った。

 伴奏も上手だったが、手際よく配られた歌詞カードも良かった。

 前回の阿蘇吟行では、フルートの演奏だったから、幾つもの趣味を持っている人が多いということだろう。

 句会が一気に楽しい思い出になるから不思議な効果がある。

 句会解散の後、乗り合わせの大先輩が蓮華院誕生寺の「奥の院」に詣でたいと言い出した。

 そこで、3名で奥の院まで車を走らせた。

 

 (蓮華院誕生寺奥の院)

 閉門時間まで30分しかありませんよ、という受付の女性の確認の言葉を尻目に大先輩はサッサと入門。

 大梵鐘の前を通りかかった。

 ここは日本一はおろか、世界一かという大梵鐘がある。

 五重塔だって、超弩級の大きさ。

 大先輩が、その大梵鐘を突きたいと言い始めとうとう受付に引き返して申し込んだ。

 

 (大梵鐘)

 説明によれば、37トンを優に超える大物の鐘。

 いかほどの料金を払ったかは、あえて聞かなかったがそれなりの金額の筈。

 寺の修行僧のようななりの裸足の僧が急遽登場して、願いの筋を聞いた後読経をあげ、更にその後鐘の付き方を説明。

 3人共、とても香りの良い香木の粉のようなものを手に受けて、両手のひらで擦り服の上から香りを移す。

 何やら身なりを整えさせられて、3人が同時に3本の綱を持って、僧の合図に従って鐘を3度ついた。

 1つき毎に読経をあげ願い事を・・・。

 まあまあ、その音の大きさ・深さは今まで聞いたことのないレベル。

 蓮華院の本院の梵鐘の音とは、格段に違うご~~~~~~~んという音。

 多分遙か彼方の、玉名の町の人達にも聞こえたことだろう。

 句会の歌と、大梵鐘の音で感激してしまって句会の内容が飛びそうになった。

 が、折角だから没で落とされた残念な句でもUPしておくことにしよう。

 「煩悩があって明日の花の種」・・・・しろ猫

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春の庭の花

2021-03-25 17:23:34 | 日常あれこれ

 庭では、サクランボと同じ時期に選定したブルーベリーが花を咲かせている。

 去年はもの凄い数の花が咲き、もの凄い数のヒヨが交代でやって来て、花ごと突き落としてしまった。

 今年は枝を剪定し、無駄と思われるような花は摘花してしまった。

 

 (ブルーベリーの花)

 去年より少し花の調子が良さそうな感じで、今年は実が成るかも知れない。

 サクランボの実を付けているが、もう少し形が整ったところでUPしたい。

 

 (ネモフィラ)

 花壇兼菜園では、残った野菜が延長戦で花を咲かせ始め、花壇のメインは野菜の花。

 あまり自慢できる話ではないし、近所の人も半ば呆れているのでそっとしておこう。

 

 

 

 (椿)

 庭の裏では、鉢の中でそれぞれに椿が咲き始めた。

 中には楽しみにしていたのに、蕾のままで落ちているのもあったが、せめて蕾だけでもUPする。

 塀の方を向いて咲くものが多いのが不思議。

 あんまりなので、鉢ごと回れ右をさせて顔を見せて貰った。

 きっと椿にも種類があるはすだが、黒椿以外はみな横並びにツバキということで。

 

(胡蝶蘭)

 室内でも、一番に咲き始めた白い胡蝶蘭が現在5輪開いている。

 あと蕾の予備が2つあるので全部咲くのを待てるなら7輪になるが、さて先行して咲いた方が我慢できるかどうか。

 この他に、遅まきながらやっと芽を出した2鉢が頑張っているが、例年よりかなり遅くなるだろう。

 同時期に咲くより、花が長く楽しめるから良いかもしれない。

 田んぼも、畑も、川原もいろいろな春の花が競って咲きはじめた。

 私の頭の中にも花が咲き始めたのか、やたらと忘れ物が多くなった。

 「春うらら此処は火の国水の国」・・・・しろ猫

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新阿蘇大橋の展望所から眺めてみれば

2021-03-24 17:25:27 | おでかけ

 車の試運転を兼ねて高千穂まで脚を伸ばし、高千穂の帰りに阿蘇にまわった。

 

 (阿蘇の噴煙:草千里から)

 NHKで日本列島誕生3000万年の物語を、なかなかダイナミックな映像で見せてもらっている。

 今の日本列島誕生の終わりの方で、瀬戸内海が誕生し、四国から伸びる大地溝帯によって九州は中央部で南北に分断される筈だったとか。

 ところがマグマの影響で阿蘇をはじめ九州の火山が一斉に噴火を始めその噴出物で地溝が埋め尽くされてしまった・・・らしい。

 阿蘇は4回に亘って大噴火を繰り返し、現在の地形を形作るに至った。

 世界規模の阿蘇カルデラは、東西24km南北18kmの湖となったが、立野付近で外輪山が浸食崩落し、大量の水が熊本平地に流れ出た。

 ここは、その水が流れ出たカルデラの切れ目である。

 

 (新阿蘇大橋)

 先の熊本地震で、阿蘇谷から流れる黒川に架けられた阿蘇大橋は崩落し、現在の新大橋は元の位置より600m下流に架橋された。

 立野から南阿蘇を経由して高千穂までの325号線はこれで、名実共に完全復旧した。

 北側駐車場からは橋の下を通って、もう一度反対側の階段を上り展望所に至る。

 

 (橋脚付近の柱状節理)

 噴出したマグマ等が固まって出来た岩石(柱状節理)が黒川沿いに露出している。

 橋脚工事のため、一部が破壊され少々問題に。

 なにしろ此処は、阿蘇ユネスコジオパーク内で、地球の壮大なドラマの展開場所。

 国土交通省の、ささやかならざるチョンボ。

 多分失敗の歴史というか、負の遺産を前向きに捉え反省材料を後世に残す貴重な教材。

 てなことを、考えながら今度は上り階段をヒーヒー言いながら登って展望所へ。

 

 (新阿蘇大橋展望所から立野方向を望む)

 ひとときの、混雑騒ぎはなくなっていた。

 

 (長陽大橋、南阿蘇鉄道白川橋梁を望む)

 この長陽大橋も相当高い場所に架かっているが、元々の国道はこの橋より下の道をくねくねと川沿いまで降りて、小さな橋を渡り対岸の九十九折りを登るコースだった。

 前方の、南阿蘇鉄道の白川橋梁は、立野駅を出ると直ぐこの鉄橋となり、渡り終わるとトンネルという絵に描いたような場所。

 橋もトンネルも地震のあと、復旧工事が進みやがて全線開通が予定されている。

 トコトコ走るトロッコ列車も、あの橋の上ではさらにユックリ走ってくれたものだった。

 

 (白川と黒川の合流点)

 眼下の位置で、北側の阿蘇谷から流れてきた黒川と、南側の南郷谷からの白川が合流し、これ以降白川となって有明海へ。

 右の黒川は直ぐ上流に「数鹿流ヶ滝」、左の白川も合流点の直ぐ上流に「鮎帰りの滝」があって、いづれも良い眺め。

 ただ、先年の北九州豪雨等では黒川が氾濫し、阿蘇地方に多大な被害が出た。

 更に白川は、熊本の平地で蛇行した場所でも水害が発生。

 過去にも大水害で熊本市内は大被害を被った歴史があって、この白川の治水は喫緊の課題となっていた。

 そこで、治水対策としてこの合流点付近にダム(穴あき)が建設されることとなり、現在工事は進行中。

 外輪山の切れ目、二つの川の合流点とダム、交通の要衝として鉄道・道路・橋梁の所在等々、重要なポイントなのである。

 世界ユネスコジオパークに認定されている如く、列島誕生の壮大なドラマの終章の部分に微かに人が介在した。

 地球の歴史からすれば、ほんのささやかな出来事で、いつでもリセット出来ることなのかも知れない。

 展望所から眺めていると、つい大げさな事も考えてみたくなるから不思議だ。

 「カルデラの歴史の風は柔らかい」・・・・しろ猫

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新車のテストドライブで高千穂へ

2021-03-23 20:13:46 | おでかけ

 新しい車の、長距離試運転ということで、相方と高千穂方面へドライブ。

 外気温13度という表示が出ていたが、車内は太陽のおかげで暑いくらい。

 九州中央道が、嘉島町から延岡方向に伸びつつあり、一部開通区間は無料。

 無料だと何でも貰うのが癖だから、無論無料走行が可能なら下の道を走るわけがない。

 しかも高速走行のテストにはもってこいの、ダラダラ登りコース。

 しかし、喜びの区間も意外とあっさりと終わり、一般道が続く。

 清和文楽の里に、道の駅があってここでトイレ休憩。

 

 (人形の銅像)

 文楽の常設館があって、日時指定で演目を替えながら上演されている。

 以前に、道成寺を見てすっかり感心してしまった。

 浄瑠璃の三味線も語りも、とても若い人で後継者がちゃんと育っている。

 人形を操る人も、ベテランを中心に若い人も育てられていた。

 九州のヘソと言われるくらい、ちょうど真ん中に位置する山間部の町で伝統芸能は脈々と受け継がれている。

 トイレも賑やかだった。

 

 (トイレのツバメ)

 用を足している最中に、やたら頭の上を何かが飛び交っていて、チュンチュンと鳴き声もする。

 振り返ったら、ツバメが巣をかけている最中だった。

 渡ってくる時期も、年々早くなっているような気がするが、営巣まで始まっているとは驚いた。

 手を伸ばせば届きそうな位置に、よくもまあ。

 高千穂で昼食の後、一応挨拶のため高千穂神社へ。

 

 

 (杉の巨木)

 神社にお参りしたあと、境内を散策。

 縁結びの夫婦杉とか、宮崎新巨樹100選とか、とかく杉の巨木が多い。

 100選に選ばれている杉は、樹齢800年くらいで樹高は55mだというから凄い。

 先日阿蘇の吟行会で、国造神社の名物の大杉が台風で倒れたため根元付近を防腐処理して保存してあったことを思い出した。

 さて、帰りのコースは阿蘇へ向かう国道325号線沿い。

 相方のリクエストで、高森の九十九曲がりの千本桜を見て帰ることにした。

 

 

 (高森峠の千本桜)

 旧325号線高森峠は九十九曲がりとも呼ばれるつづら折りの道。

 この道の沿いに沢山の桜が植えられている。

 新道は、はるか上部に橋が見えるように、次次とトンネルで連なる直線に近いコースが出来ている。

 かたや旧道は、これでもかという曲がりくねった狭い道で、油断すると離合もままならない。

 峠の下と上では、標高差がかなりあるので、桜も中間くらいまでしか咲いていない。

 下は満開、上はまだ蕾のままという状態だった。

 道路脇のちょっと駐車出来るスペースには、車が駐まり老若男女がカメラを片手にパチリパチリ。

 ここで又もや相方が、折角ここまで来たから、もし元気があったら阿蘇山経由で帰ろうと言い出した。

 元気があったら、等という余計は一言にいきなり元気になって阿蘇山にもご挨拶を。

 

 (煙を吐く阿蘇中岳)

 阿蘇さんは、まあまあのご機嫌だった。

 ちなみに、私の所属する「噴煙吟社」はこの阿蘇の噴煙が命名の由来。

 先日の阿蘇の吟行会も何かの縁。

 新車の走行コースとしては、それなりにワインディングロードということで、車の性能確認にはもってこい。

 ほぼ満足する走りだった。

 実は、相方にも運転に慣れて貰うため、運転を交代する予定だったが、今回は意外にコース設定が流動的で次の機会にした。

 突然、思いつきで行きたい場所が決まってしまい、コースを変更する場面が多過ぎた。

 その中の一つの新阿蘇大橋については、先日通過しただけだったので、展望所に寄ってみたくてコースを外れた。

 再三のコース外れなので、橋のお話はまた明日にでも・・・。

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寂しいかホッとしてるか残り鳥

2021-03-22 20:08:44 | おでかけ

 どうやら桜に関しては、今週が山場のようだ。

 何処で見ても桜は桜で、背景を見ないと何処の桜とも言えない。

 

 (下江津湖畔の桜)

 江津湖の桜もほぼ満開で、気の早い花はもう風に舞い始めていた。

 今日は、柳誌の校正のため吟社の事務所に向かう。

 車を替えたばかりなので、少し駐車スペースの広い下江津湖の管理棟の横の駐車場に止めた。

 歩く距離は、動物園の横のボートクラブの駐車場より3倍以上の距離がある。

 でも、ウオーキングだと思えばいいわけで、かえって好都合。

 

 (ロープで遊ぶ少年)

 大きな2本の木に張り渡したロープの上で、反動を使ったいろいろな跳び方を練習していた。

 父親らしい人が、コーチをしている。

 中々のバランス感覚で、落ちても怪我をしないように下には大きなマットが敷かれていた。

 

 (八重桜)

 少々気の早い八重桜が開き始めていた。

 なんだか、最近は咲く順番を無視した植物が多い。

 (鳩の群れ)

 鳩が群れて餌を啄んでいた。

 つい先日までは、こうした状態の鴨たちを沢山見かけたのにもう1羽も見かけない。

 

 (鴨の群れ)

 これは、つい先日までの秋津川の河川敷で群れる鴨たちである。

 桜の開花と共に、居なくなってしまった。

 江津湖で見かける鳥も、すっかり馴染みの在来種ばかりになった。

 

 

 

 (いつも見かける鳥たち)

 残った鳥たちにとって、この広い湖面や岸辺の広さは嬉しいのだろうか寂しいのだろうか。

 確かに餌取りの競争はなくなったものの、一抹の寂しさを感じてはいないだろうか。

 

 (夕方のボート発着場)

 校正作業がおわって、帰り道は北西の季節風がかなり吹いて少し寒さを感じるほどだった。

 ボートの練習をしている学生も、在来種の水鳥バンも、風で波立つ湖面をものともせず頑張っていた。

 「寂しいかホッとしてるか残り鳥」・・・・しろ猫

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誰も居ぬ間の花の宴

2021-03-21 15:54:21 | 日常あれこれ

 朝からどんよりとした雲が垂れ込め、ただシトシトと小雨が降り続く。

 予報では午後には雨も上がって、曇りベースだが出かけるには支障はないと思っていた。

 しかし、ますます暗くなり、日中でも車のライトが自動点灯してしまう有様。

 相方との、天気が回復したらどこかへ車で出かける約束は反古になった。

 仕方がないので、3日前の桜でもUPすることにする。

 

 (木山城趾の桜)

 地震の後、この公園は長いこと復旧工事が続いた。

 道路の復旧であったり、法面の復旧であったりするので、進入経路がことことく遮断されていた。

 復旧工事は一部を除いて完了しているのだが、まだその事実を知らない人が多い。

 コロナのせいもあるが、この桜の見頃に人の姿は殆どない。

 東には、朝来山という名の通り太陽が昇る山が見える。

 

 (芭蕉の句)

 朝来山の日の出には、芭蕉の句が丁度良いと思った人がいたのだろう。

 今になってみると、桜の小枝越しに朝日を見ることになる。

 同じ方向の斜面には、今を盛りと桜が匂っている。

 

 (木山城趾から朝来山の方向を望む)

 この桜のある側にも、斜面を登ってくる道がある。

 途中からはかなり急坂の階段道である。

 ただ遊歩道に架かる橋の手前付近が、如何にも工事中の名残があって、皆が遠慮して昇って来ない。

 階段の両側から雑草が伸び、階段道の幅を狭くしている。

 その昇り口の付近には、句碑がある。

 

 (桜の句碑)

 桜の開花まで、UPするのを待っていた句碑だが、よく見ると強い風で揺れる様が詠まれている。

 ゆさゆさと大枝が揺れるのだから、ハラハラと花びらが風に舞うのとは趣が異なる。

 花が終わり、茂った葉桜を脅かすように強風が吹いているのだろう。

 木山城趾から階段道を降りて、秋津川に向かう小道を歩くと、ツツジがあり藤棚がある。

 句碑も建っているが、開花の頃までお預け。

 

 

 (秋津川の桜)

 今が見頃の桜の下を、賢そうな犬を連れたご婦人が一人散歩をしていた。

 ご婦人を散歩させていた犬がいた、と表現した方が正確かも。

 

 (川面と橋と桜と)

 時期を待てば、少しカメラを引いた位置なら、菜の花と川面のアヒルまでが映り込む。

 水辺には、つい先日まで沢山いた鴨たちの姿が突然見えなくなった。

 渡り鳥なのに、いつまで居るのだろうと心配していたが、ちゃんと時期が到来すれば飛んでいく。

 その見極めの時期は、きっと桜が咲くのを見定めてからにしているに違いない。

 花が咲いたら、日本を発つ。

 モミジが散る頃、又会おうということか。

 なかなか風流な渡り鳥だ。

 「人集うことを忘れた花吹雪」・・・・しろ猫

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