以前はよく「小さな秋を探しに行ってみようか?」などと言いながら野山に出かけたものでした。
最近は「相当に大きな秋」がそこにやってきても、なかなか出かけなくなりました。
まあ、久し振りに阿蘇の外輪山の西側一体を散策してみました。
(俵山の麓のコスモス)
(俵山峠付近の風力発電所)
スカイダイビングのポイントでもあるので、相当に注意を要するようですね。
(ススキがゆれる原野)
夏目漱石の「二百十日」では、阿蘇に登ろうとする主人公達がススキの原野で迷うところがありますが、確かに風に揺れるススキの穂並みに入ってしまえば、迷子になりそうです。
10数基ある風力発電の風車は勢いよく回っていましたが、1基だけ停止中のものがありクレーンが設置され整備中と思われました。
よくよく見ると、クレーンの先端にはゴンドラが着けられていて、どうやら人が乗っている様子です。
何と二人が乗っていて、風車の先端の塗装を補修中でした。
3枚の羽根を最下部に回転させて固定し、塗りおえたら次の羽根を回転させて作業をするようでした。
素人の心配事として、「風でゴンドラは相当に揺れるだろうな」とか「ゴンドラの位置の微調整はゴンドラの中からリモートでやってるのだろうな」とか「二人での作業ではトイレの処置は暗黙のルールがあるんだろうな」など余計な事を考えてしまいました。
朝晩は涼し過ぎるくらいでも日中は暑い昨今ですが、流石に峠を流れる風はひんやりとしていて、揺れるススキは自然に時の流れを感じさせてくれました。
しかし、帰りの車中で下界に下り終えた途端、エアコンのスイッチをONにする必要に迫られました。
それじゃあ、食欲の秋に一句。
「大丈夫食べて太っただけだもの」
ごちそうさま・・・。