井嶋ナギ先生の「色っぽいキモノ」講座、
第二回目は「芸者」のお勉強でした。
今回もかぶりつきで拝聴いたしました。
私たちが抱く芸者のイメージはこちら~~、
うっ、出ました。
藤純子さんの「日本女侠伝・侠客芸者」 の冒頭です。
当時24歳娘盛りを男勝りで過ごし~~。
あまりの美しさに目を奪われてしまいますが、
黒の留袖に博多帯という芸者のイメージは、
江戸時代末期からのものだそうです。
もともと芸者は、出雲の阿国
(歌舞伎を始めたといわれる)や
踊り子といった職業の人が、
深川などで「お仕事」はじめをしたのが始まりだとか。
「春を売る」のは吉原以外では禁止されていたので、
深川などでそれが見つかると検挙され、
罰として吉原で三年くらい
タダ働きをさせられたといいます。
ふーん、そうなんだ。
「春を売る」お仕事って、
江戸時代には禁止されていたんですね。
彼女たちのファッションも、
遊女とは違う地味さから始まり、
派手な「振袖」芸者とは差別化するために、
深川芸者は地味な黒留になっていったそうです。
「あんたたち、娘っことは違うんだよ。
私ら大人の女だからね」というわけでしょうか。
私たちの時代にも「黒いカラス」と呼ばれた
コムデ・なんとかの洋服が
大流行したことがありました。
シャネルのブラックドレスなど、
「黒」にはインパクトがありますね。
今の時代、ファッションの差別化は、
はい、当然キモノですね(笑)。
その黒のイメージが定着したみたいですが、
明治・大正になると、まあ、
普通のきものになっていきますね。
黒留めって芸者の正装なのかな?
「東京百美人」 より。
このサイトでは、明治大正の代表的な美人たちが堪能できます。
もちろんナギ先生からの情報です。
面白かったのは、江戸時代の芸者さんの必需品です。
建前としては「芸」を売るわけですから、
三味線が入った箱を持ち歩くのはわかるのですが、
もう一つの必需品ってなんだと思います?
お布団なんです~~。
建前は芸を売るのに、お布団持って歩いては
バレバレじゃないかと思うのですが、
出先で「お布団貸して」とは言えないので、
欠かせなかったのかもしれません。
最近発見された歌麿の浮世絵「深川の雪」に、
こんな場面が描かれていました。
ねっ、これを持ち歩くのって
結構大変だったと思うよ。
振り向いている人が芸者で、
持って歩く人はお付きみたいな人です。
講義のお蔭で、浮世絵見るにも、
ふかーい読みができるようになります。
これ知らなかったら、「なんだろう? この人」で
終わるところでした。
まあ、それはそれで生きるに差し障りはありませんが、
文化とはもともと「無駄」を知ること。
すぐに役に立たなければ立たないほど、
文化度は高い~?。
もちろん、日本髪の結い方など、
ほかの情報も盛り沢山の講義です。
うーん、講義ってこんなに面白いものだったのね。
それにしてもお布団持ち歩くとは大変なお仕事~~。
芸者さんのイメージ、少し変わりました。
関連記事
こちらは終わりつつある芸者の世界を描いています。
コーディはすぐにまたアップしますが、
美人たくさん見られて嬉しいなあ、という人は~~。
励ましのポチ
嬉しいです。