南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

ピンクの子豚ちゃん

2006-07-09 00:54:45 | シンガポール
先月、シンガポールのカールフールに買い物に行ったのですが、
その時たまたま通りかかった店にあったこのピンクの子豚の
ぬいぐるみを見たとき、これは絶対に買わないといけないと思い、
買ったものです。じつは下町娘はこういうのが好きなので
たぶん気にいってもらえるのじゃないかと思って買ったのです。

この間、下町娘がシンガポールに来たときにプレゼント
したのですが、めちゃめちゃ喜んでいました。日本に帰るときに、
持っていってもまたシンガポールに引っ越ししてこないといけな
いので(と言ってもまだ日程は未定ですが)、人質(豚質?)と
して置いておくというので、今うちのソファーのあたりに置いて
あります。’

このピンクの子豚は「癒し系」です。外で嫌な事があってもこの
子を見ると、そんなことを忘れてほっと和んでしまいます。悩み
もなく気持ち良さそうに眠っているこの子豚は本当に幸せそうで、
こいつがいるだけで周りの空気が和らぐというのは大変な効能です。

その人がいるだけで周りの人々を和ませたり、場が明るくなったり、
みんなが元気づけられたりする人というのはよくいます。そういう
人は好きです。逆に、緊張感や悲壮感を漂わせたり、場を暗くし
たり、エネルギーをブラックホールのように吸い取られそうな人
もいます。そういう人にはあまり近づきたくありません。

先週の『功名が辻』の中で、武田鉄矢演じる吉兵衛が、主人の
山内一豊に対して「上手(じょうず)の大将」という話をします。
大将というものは、その物の言い方や言葉使いによって部下を
死ぬ気で戦わせることができないといけない、それがリーダー
シップであり、それが成功のための原動力となるというのです。

「上手の大将」と言って思い出すのは、シェイクスピアの
『ヘンリー五世』というお芝居。ケネス・ブラナーが映画で演出
と主演をしたのがDVDにもなっている。原作を文字で読んでも
全然わからないのだが、ケネス・ブラナーの映画は非常によい。
圧倒的に戦力に劣るイギリス軍が、ヘンリー五世の言葉の力だけ
で全員が勇気を奮い起こされ、十人力の働きをし、フランス軍を
打ち破ってしまうという名場面があります。その演説が見事で、
これこそ「上手の大将」なんだなといつも思っていました。

私も会社の責任者となっていて、社員を何人も抱えていると、
自分も「上手の大将」とならなければいけないなあと感じること
がよくあります。大将が暗くなっていては、いけないのですね。
社員は大将のことをよく見ているのだと思います。多少のはった
りであったとしても、いつも元気で、希望に溢れていないと
いけないのです。そうしないと会社の業績がよくなりません。

なんてことまで、このピンクの子豚を見ながら思うのでした。
「上手の大将」を演じて疲れたときは、私が癒してあげる、
とそんなことまでこの子豚が言ってくれているような気もして
きます。