定年後は旅に出よう/シルクロード雑学大学(シルクロードを楽しむ会)長澤法隆

定年後もライフワークのある人生を楽しみたい。シルクロード等の「歴史の道」を調べて学び、旅して記録する楽しみ方を伝えます。

講演「玄奘三蔵の足跡を踏破 自転車とロバで天山山脈をめざす」

2018-10-16 21:57:06 | 講演会
  
ロバ車に乗って天山南路をゆく。西域踏破はまだまだ続く。出世よりも夢。シルクロードをめざす。

講演の会のお知らせ 朝日新聞で紹介記事

講演「玄奘三蔵の足跡を踏破‥‥‥‥自転車とロバ車で天山山脈をめざす」
講師:坂口篤史氏(さかぐち あつし、探検家、神楽坂・探検家の酒場「バー モーリー/bar Morrlü」店主)
内  容:玄奘三蔵の足跡を追体験したいと考え、できるだけ玄奘三蔵が旅したように人力、あるいは荷役運搬を担っていた動物と一緒に旅したいと計画した。選んだ動物はロバ。西安では変速機のない自転車を買いトルファンまで、トルファンでロバを買いベデル峠をめざす。ただし、玄奘三蔵が通ったと考えられている中国とキルギスの国境ベデル峠は閉じていた。やむなく目的地をアクスに変更した。同行のロバの調子が悪くクチャで旅を終えた。玄奘三蔵の足跡を追ってインドまで踏破するのが人生の夢です。神楽坂で営業している探検家の酒場「バー モーリー/bar Morrlü」の名称は、どんな意味でしょうか。この計画と関連しています。

講師プロフィール:埼玉県生まれ。法政大学経営学部在学中は探検部に所属。3年生の時に3か月半かけて玄奘三蔵の足跡を、玄奘三蔵が旅した時代と同じような方法で踏破したいと考えて計画。だが、国境の都合もあり中国のアクスまでとした。大学を卒業後は、西安にある西北大学へ留学。卒業後、現地の日本法人に勤務。今年6月、神楽坂に探検家の酒場「バー モーリー/bar Morrlü」を開店。お店には旅行や冒険や探検記、一般的な旅行記が並ぶ本棚がある。お客さんの誰もが探検記や旅行記を読めるよている。https://www.facebook.com/morrlv/ 。新宿区在住

日 時:2018年10月21日(日)15時~17時
会 場:JICA地球ひろば 600号室(東京都新宿区市谷本村町10-5、JR市ヶ谷駅下車 徒歩10分)

参加費:一般1000円、学生500円 誰でも参加できます。
主催:シルクロード雑学大学 ☎042-573-7675 http://silkroad-tanken.sakura.ne.jp/

 
探検家の酒場にある中央アジアの伝統的な料理・ラグメンは女性に人気。お店には旅行や探検に関する本も並ぶ。三蔵法師の中でも玄奘三蔵に関心のある人、仏教の伝播に興味のある人、中央アジアの中でもヨーロッパのハイキングやスキー客の多いキルギスの情報がほしい人は、お店で情報交換してほしい。ウーロンハイなどのソフトドリンクもある。エスニックな紅茶も含めて500円から600円くらいから。中央アジアのエスニック料理も600円くらいから味わえる。

  

 
坂口さんがめざしたのは玄奘三蔵が天山山脈を越えたベデル峠だった。5枚の写真は天山山脈の北側キルギス。ベデル峠も見える。
写真の1枚目はベデル峠の1キロくらい手前。2枚目は、ベデル峠の約8キロ手前から約2キロ手前くらいまでのルートの状況。川筋を遡ると車が通れない。登山靴も水没するくらいの沢を右に左にと渡河しながら源流をめざす。ストックがあると便利だ。
3枚目は、ベデル峠の500メートルほど手前(北側)。雪渓が現れて慎重に進むので、前進するスピードは遅くなる。雪渓の下にベデル峠を越えた人たちが落とした中国の1000年前前後のコインやラクダの骨などあるかもしれないと目は水面下を追い、峠をめざすスピードはますます遅くなる。

4枚目、峠の約30キロから50キロ手前にある大きな岩。岩に上ると岩絵が見える。岩は黒光りしている。法政大学博士課程で学ぶ斎藤圭さんの話によれば、砂漠ワニスという現象で岩が黒く成り、その表面に人が絵を描いたらしい。砂漠ワニスという現象ができるまでには、数万年の時間が必要なようだ。もっと長いかもしれない。その後、人間が通ったのだろう。あるいは、人間が暮らした痕跡が岩絵であることは間違いない。
大きな黒い岩は、タクラマカン砂漠とイシククル湖を結ぶルートのラウンドマークだったのか‥‥。中国のタクラマカン砂漠から、ベデル峠、さらに岩絵を通って、イシククル湖南岸に人が往来していた痕跡とも考えられる。キルギスの高齢のガイドの話によれば、この岩にかつては観音像が描かれていたという。通訳の問題もあるので、仏の絵と受け止めたらいいかもしれない。とはいえ、人々が往来していた証、仏教伝播の足跡だったと考えられる。
イシククル湖南岸には、チベット文字の彫られた岩が4か所ある。タクラマカン砂漠、天山山脈を越えて仏教が中央アジアへと伝播した証であると考えている。
現在の車のルートと川を巡って移動する遊牧民の移動ルートには、小さいながらも差異があると思われる。遊牧民と一緒に暮らしたり聞いてみたら、他にもチベット文字が発見できるかもしれない。人々がタクラマカン砂漠や天山山脈を越えて暮した痕跡を明らかにしたいものだ。遊牧民の情報も含めて、気になるポイントを写真とGPSで場所を特定したいものだ。

日本への仏教伝播に関わった大きな存在である玄奘三蔵への関心は大きい。でも、多くは中国の西安までの関心と情報だ。ベデル峠を越えて中国から中央アジアへと探検した玄奘三蔵の足跡を追った日本人の記録はない。峠に到達すれば、日本人初。
坂口さんをはじめとした法政大学探検部のチャレンジに期待している。中国との国境であるだけにキルギス共和国政府の許可を得る必要がある。

参考になる読み物は以下の通り
   

「玄奘三蔵」は、Amazonで400円くらいよりある。
「玄奘法師の大唐見聞録」は、Amazonで1円からある。3巻ものなので、他の本も購入する場合は調べてほしい。コミック。
「玄奘西域記 (1)」は、Amazonで400円くらいよりある。コミック。
「玄奘西域機 (2)」は、Amazonで400円くらいより。コミック。
「玄奘三蔵 大唐慈恩寺三蔵法師伝」には、埼玉県さいたま市岩槻区にある慈恩寺に、玄奘三蔵の遺骨の一部が安置されているいますが、第2次世界大戦中に南京で発掘されています。何故、戦争中に発掘作業が行われていたのか不思議です。その経緯が書かれています。玄奘三蔵の遺骨は、その後東大寺にも分骨されています。本はAmazonで700円くらいよりあります。。
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