South Is. Alps
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Coromandel
Coromandel, NZ
Square Kauri
Square Kauri, NZ
Lake Griffin
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豚しゃぶ白菜漬け鍋、ウドのきんぴら

豚しゃぶ白菜漬け鍋:一週間ほど前から作っていた白菜の浅漬、乳酸発酵が少し進んだところで使う。今回のはこれまでとはちがい、純和風?。昆布出汁、白菜浅漬、白ネギそぎ切り、ぶなしめじ。白ゴマペースト+ショウガ絞り汁+薄口醤油+ごま油+米酢、よくまぜて、鍋のスープに溶いて一味を加えて豚しゃぶ肉+ウド細切り(酢水にさらしただけのなまでよい)とともに食する。もうひと味は、ポン酢しょうゆ
ウドのきんぴら:ウドの皮と芽を細切りして、酢に晒し、水切りしてごま油で炒める。日本酒+赤唐辛子小口切り+煎りごま+薄口醤油を加えて水分を飛ばす


2021-03-24 20:48:46 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


『荒くれ漁師をたばねる力 ド素人だった24歳の専業主婦が業界に革命(電子書籍)』

 
本書を読むきっかけになったのは、3月23日付けの朝日新聞デジタルの「「老害」にならないために 逆境「長老」の役割と引き際」という記事を読もうとしたからで、定年まであと1年となった、私自身の自制をこめて、読もうとしたのだが、そこに登場していたのが、本書の著者であった。彼女は、萩市の沖合に浮かぶ萩大島の巻き網漁船団「萩大島船団丸」の代表で、出身地から離れてシングルマザーで、年上の漁師たちと島言葉を学びながら喧嘩しながら、地方創生、6次産業事業のプロジェクトをたちあげてきた。このコロナ禍にあって、おそらくは苦悩を深めているのだろうと推察するが、おそらく、彼女は持ち前の馬力で頑張っているのだろう。

じつは、結果としては「老害」の文脈ではなく、本書を手に取ったのだった。というのも、今から50年近く前、大学院生の頃に萩の沖合に浮かぶ相島で調査をしたことがあり、この萩大島も調査地の候補だった。たしか、萩大島の方が人口が大きかったので、頃良いサイズの相島にした(と記憶しているが、ちょっとあやしい)。とはいえ、その調査は中途半端に終ってしまって何もまとめることができなかった。

前後して、豊後水道の日振島の巻き網船団の調査をして、そちらはまとめることができた。その村は、アジをとる巻き網船団だったのだが、漁獲量が変動するので、それに伴い、島の船団(網元とよんでいた)の数が変動し、同時に人口も変動するということを明治頃からのの資料も含めて考察した。この島の人々は兵庫県尼崎市に「分村」(というか、同郷の人々が集まって住む地域)を持っていて、魚群が帰ってきたという知らせで、島から帰ってふたたび船団を組んで海に乗り出していた。その後、どうなっているのだろう。対岸の関アジは有名になっているが、そちらは、巻き網ではとっていないのだろうな。

こうした自分自身の経験をきっかけとして読み始めたのだが、たしかに、養殖ではない漁業は自然のみのりを得ることが生業の原点だから、温暖化などの気候変化や様々な人為的な影響(汚染や乱獲など)による生態系の変化に左右されることになる。私の調査でも、明治の頃からの人口変動の様子を見ると、技術の変化によって大量に漁獲できるようになるために年々減少する傾向があり、それだけではなく、台風による船団の大被害(ふるくは、天気予報をうまく利用できなかった)や太平洋戦争のあとの帰還者による人口増加なども影響する。本書では萩の沖合だけでなく日本の漁業の衰退(後継者難や漁獲の不安定など)が指摘されているが、それは、別に読んだ『魚食の人類史』でも同様に指摘されているところだ。

読んでみようという気になったもう一つの理由は、たまたま、3月22日(月曜)に見た『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を手掛けた庵野秀明をとりあげたNHKの「プロフェッショナル:仕事の流儀」を観たことだ。最後のシーンで、定番のように聞く「あなたにとって、プロフェッショナルとはなんですか」という言葉に対して、庵野が「その言葉って嫌いなんだよね」と言っていたその言葉、これにひっかかっていた。本書の著者も、まさにNHKの「プロフェッショナル」で取り上げたいであろう対象だと思うのだが、あらためて、「プロ」ってなんだ!と問うてみたいような気がした。


2021-03-24 09:34:16 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )