ゴーヤチャンプルー(ゴーヤを薄切り、塩でもんでおく。フライパンにショウガ千切り、赤唐辛子小口切りをサラダオイルで炒めかおりだし。豚ロース断ち落としを炒め、塩出ししたゴーヤを入れていためる。塩コショウ。火を止めて、溶き卵を回しかけ仕上げ)
万願寺唐辛子の味噌炒め(万願寺唐辛子を好みに切って、ごま油で炒める。用意した八丁味噌を日本酒でといて、黒酢と濃口醤油を隠し味にしたたれをいれて、少々煮詰める)
ワカメの味噌汁
ミュリエル・ジョリヴェ、2003、『移民と現代フランス:フランスは「住めば都」か』、集英社新書
サッカー・ワールドカップの決勝戦でフランスのキャプテン、ジダンの頭突きは印象に新しい。その引き金になったのがイタリアのマテラッツィによる暴言で、その内容はジダンの近い親族に関するものであったとやら、あるいは、民族差別的言動であったとやらかまびすしいが、FIFAの裁定が下ったものの、その実態は明らかにならなかったようだ。
ついでに各国のサッカーチームの編成について感想を述べておきたい。まず、各国の有力選手の多くはイタリアのセリエAとかイギリスのプレミアリーグとかそのほかの国々のプロリーグのクラブチームの有力選手でもあって、ワールドカップはその出身国ごとの再配分によって各国チームが編成されているようにみえる。
各国チームが編成される根拠は、国籍の有無なのだが、これが簡単ではない。ヨーロッパ諸国は数多くの移民を受け入れていて、多くの国は重複国籍を認めている。したがって、ワールドカップのための国別再配分は当然のことながら、単純な話にはならない。そうした典型がフランスのナショナルチームにある。
フランスは旧植民地宗主国でもあったから独立した旧植民地からの出稼ぎ労働者や移民を受け入れてきた。したがって、そうした国々の出身者が重複国籍を持っていてフランスのナショナルチームに入ることになる。たとえば、ジダンはマルセイユに居住するアルジェリア移民の二世で、フランス生まれのフランス育ちでフランス国籍を持っている。フランスの国籍条項は、血統主義のようだが、フランス生まれで11歳から18歳の間にフランスに居住しているとフランス国籍が与えられる。
フランス・ナショナルチームの現状に限らず、今回のワールドカップの決勝リーグは、多民族チーム同士のリーグでもあったわけだ。いや、サッカー・ワールドカップの伝統は、そうした多民族チームと「単一」民族チームの争いでもある。たとえば、ブラジルが勝利すれば、後者が勝利したことになり、フランスが勝利すれば前者が、イタリアはどっちだろうか。ま、実のところは「単一」とかぎ括弧をつけたように、歴史と地域のファクターを入れてしまうと、「単一民族」によって形成される近代国家システムという幻想は破綻しているわけではある。
さて、前置きはともかく、本書に戻ろう。
本書のもつ意義は二つあると思われる。それは、まず、重要なセールスポイントとしては、フランスで生まれ育っていて両親の出身国に対するアイデンティティよりもフランスに対するアイデンティティを強く持っている人々にたいするインタビューによって構成されているフランスの移民社会論であることである。そして、もうひとつは、女性に対して出身社会がもつ差別性が移民先のフランスにおいても現れがちであって、それもあってか、女性がフランス社会への同化要因となっていると言うことである。
くわえて、フランスにおける婚姻の半数が文化的背景をことにする両性に基づくものであること、こうした状況を考慮に入れると、フランスにおける移民に対する根強い差別性が持続しているにもかかわらず、移民の側の同化傾向の継続の中でフランス社会の民族的混交性および異質性はさらにましていくことになる。
くりかえしになるが、そういった現状にもかかわらず、フランス社会においては階層によらず、つまりは、多文化他民族状況を理性的に理解でき、偏見を克服しうる教養を身につけてている階層にあっても、根強い偏見が存在しており。多民族性がさらに進む現状と同時に、差別が克服困難である状況が維持されると言う点も見て取れる。
いずれにしても、フランスへの移民のインタビューの数々、大変興味深い。読むべし。
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2006-07-30 00:24:30 |
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今年三回目くらいの「あんしんキッチン」。箕面地ビールほか各種ビールがそろっている。
今日は研究会で大阪に来て終了後、最近お定まりの場所で、懇親会。研究会の仲間のお祝いとオーストラリアの知人の帰国のお別れをかねて。
ラム肉とポルチーニきのこのクリームソース(乾燥ポルチーニを水で戻しておく。フライパンにオリーブオイル、ガーリックピューレ、赤唐辛子小口切りを入れて加熱、一口サイズに切ったラム肉を加えて焼く。タマネギ薄切りを加え半透明になるまで炒める。ぶなシメジをほぐして加える。火が通ったところで乾燥ポルチーニの戻し汁と生クリームを加える。塩コショウとミックスハーブで味を調える。)
パスタとゆでアスパラガス、フレッシュトマトを用意し、クリームソースとあえて食べるのもよし、そのまま食べるのもよし。
うざく(キュウリ薄切りを塩する。うなぎの尻尾から5ミリほどの厚さに切っておく。ワカメを戻して切っておく。オクラの塩茹でを5ミリほどに切っておく。米酢、薄口醤油、黒酢で味をととのえたものに、これらをよくあえる)
うなぎとキモ(スーパーのそれ)
ほうれん草の押したし、ゴマと濃口醤油
ショドーラ・クローバー、1977、『イシ:二つの世界に生きたインディアンの物語』、岩波書店
本書は1911年に発見されたカリフォルニアの最後のヤヒ族の男「イシ」の物語である。児童書の体裁をとっているが、別書の『イシ:北米最後の野生インディアン』を踏まえたノベライズ版といった位置づけであろうか。
ゴールドラッシュの渦のなかカリフォルニアの山中に取り残されたように隠れ住んでいたヤヒ族の世界観や人間観、自然観を伺い知る事ができる。イシは、残り少なくなったヤヒの家族とともに、生きている事や死ぬ事はなにを意味しているのかとか、また、食べる事や自然と対峙しつつともに生きるすべを学んで、立派な狩人になった。しかし、イシは、不幸にしてヤヒ族の最後の生き残りになってしまう。
彼は、白人の世界に現れ、であった「善い」白人につれられ、サンフランシスコの町に行く。ヤヒの世界観では、世界の果ての地であった。彼は、博物館に住んで、製作する事のできるヤヒ族の道具類を作りながら暮らすようになる。イシを博物館に導いた「マジャパ」とよぶ白人にヤヒの言葉とヤヒの世界を教えながら暮らす。また、彼がともに育った従妹のトゥシのように思うようになった白人の子「マリワル」に弓の技術を教える。また博物館の背後の森で、妖精のような白人の女の子と出会う。
イシは、マジャパとマリワルをヤヒの大地に連れて行き一ヶ月も過ごす。マジャパはイシに博物館に帰りたくないのではないかと尋ねるが、イシは「ヤヒの土地は死んだ」と答える。ヤヒたちが生きた大地は、ヤヒたちのいなくなった今、死んでしまっているというのだ。
この本の著者のショドーラ・クローバーは、人類学者のアルフレッド・クローバーの未亡人、アルフレッドはマジャパである。そして、この二人の娘が、「ゲド戦記」の著者アーシュラ・ル=グウィン。ゲドとイシの共通項を思わずにはいられない。
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2006-07-27 17:33:36 |
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大昔、豊後水道の離島で調査していたとき、何度も出たし、とてもおいしかったのが、この冷やし汁。離島はアジを取る漁村で、ふんだんに新鮮なものがあった。
冷やし汁(マアジをグリルで焼く、どちらかと言うと、こんがり焼いたほうがよい。味噌を少量の日本酒でといて、中皿にこすり付ける。レンジであぶって焦げ目をつける。キュウリ、ミョウガ薄切り。オクラを塩茹でして水に取り、5ミリほどに切る。青じそ千切り。グリルで焼いたアジのみをほぐし、骨をはずしてフードプロセッサに入れる。レンジであぶった焼味噌を入れる。氷少々、冷水少々をいれて、プロセス。大鉢に野菜をいれ、プロセスしたアジを入れる。冷水を好みの味程度に薄めて注ぐ。青葱小口切り、いりゴマを載せる。よく混ぜてそのまま冷製スープのようにすするのもよし、冷や飯に注いでかっ込むのもよし)
豚肉のソテー(豚ロース肉ステーキ用を塩コショウ、ミックスハーブをかけておく。オリーブオイル、中火で焼く。裏を返したところで、あらかじめ作りおいたルッコラソース=ジェノベーゼ風をフライパンに入れて加熱)
フレッシュバジルのパスタ(フライパンにガーリックピューレ、アンチョビーペースト、赤唐辛子を入れて加熱香り出し。スパゲッティーニをアルデンテにゆでて、フライパンに少量のゆで汁とともに加え、フレッシュバジルの粗みじんをくわえてまとめる)
ルッコラミックスサラダ(ボールに塩コショウ、ミックスハーブ、バルサミコ酢、オリーブオイル。ルッコラ、フレッシュバジル、水菜、エンダイブをくわえて、あえる。トマトを載せる)
青茄子の麻婆風(青茄子を一口に切って水にさらしておく。金針菜を水に戻しておく。赤唐辛子とガーリックピューレをサラダオイルで炒める。豚三枚肉を入れる。青茄子を水切りして加える。よく混ぜて油とあえる。金針菜をよく絞って、加えて炒める。豆板醤、豆鼓醤、甜面醤、紹興酒を混ぜたものをくわえて、よく混ぜる。塩コショウで味を調える)
ピーマンとたけのこの炒めもの(ピーマンを千切り、たけのこ水煮を薄切り。サラダオイルに赤唐辛子とガーリックピューレ、豚三枚肉を加えて炒める。白葱小口切りを加える。ピーマンとたけのこを加える。塩コショウ、紹興酒、花椒で味を調える)
研究会のあと、星ヶ丘「しき」で懇親会。大皿料理など、いろいろとリーズナブルなお値段で。
久しぶりだったけれど、おいしゅうございました。
アンドリュー・パーカー、2006、『眼の誕生:カンブリア紀大進化の謎を解く』、草思社
5億4千年前のカンブリア紀における動物の多様性の「大爆発」のなぞを解こうと言う一書。
先カンブリア紀においてはその多様性に眼を見張るものもなかったが、カンブリア紀になって一気に現生種が属する動物門を含む多種多様な動物たちが誕生する。エディアカラやバージェスその他の地から発掘された多様な生物の化石についてはS.グールドの「ワンダフル・ライフ」が生き生きと描いていたのだが、なぜ、その多様性が生まれたかは明快な説明はなかった。
著者は、この点について、地球環境の変化とともに地上、さらには当時の浅海にまで到達する太陽光を積極活用することの有利さが生まれ、光受容体である眼を持つ動物と持たない動物同士の捕食関係が種の多様性を帰結したと説明する。優れた眼を持つ動物は捕食のために有利であろうし、一方、捕食動物から逃れるために、より優れた眼を持ったり、あるいは逆に、眼の機能を利用して保護色を用いたり、擬態をもちいたり、また、運動能力を向上させて逃げ失せたり、眼以外のさまざまな機能についても、「眼の誕生」によって進化ドライブが強くかかり、その結果として、多様性の爆発が生まれたと言うのである。
生命史のおさらいや眼の機能、光と動物との関係など、論理の積み上げが続くので、いささか、読み疲れてくる部分がなくはなかったが、それでも、意外性があって大変興味深い一書だった。原題の「In the Blink of an Eye」と言うのも、本書の内容に照らしてよろしいと思う。まあ、「眼の瞬き」という邦題だと何のことかよくわからなくなるから、「眼の誕生」でいいのだけれど。
2006-07-22 09:51:15 |
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一口カツ(豚ロースに塩コショウとミックスハーブを表裏にかけてしばらく置く。溶き卵を通し、生パン粉につけてオリーブオイルで揚げる)
キャベツとニンジン、タマネギのベジタブル(キャベツとニンジンを千切り、塩茹でする。ざるにあげて水をよく絞る。生タマネギ薄切りを加え、塩コショウ、マヨネーズ、ミックスハーブ、オリーブオイル、バルサミコ酢を加えてよくあえる)
ハンバーグ(タマネギみじん切り、合挽きミンチ、チリパウダ、ナツメグ、シナモン、プロバンスミックス、塩コショウをよく合わせる。しばらく寝かしておく。オリーブオイルを敷いて、好みの大きさでフライパンで焼く。ルッコラの葉を敷いてその上に置いて、ともに食する)
ジャガバタ(ジャガイモの皮をむき、5ミリ程度の厚さに切る。ボールに入れて電子レンジ。バター、オリーブオイル、塩、イタリアンハーブミックスを入れて、途中何度か中断しつつ、あおりながら、過熱。今日は、加熱が足りず、シャリシャリした歯ざわり。わたしは、これでいいのだけれど。ひょっとして、5ミリ角の拍子木にすればよかったかも)
トマトスープ(トマトざく切り、ガラスープの元、塩コショウを入れて加熱。仕上げに、細かく切ったフレッシュバジルを入れて仕上げる)