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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

北斎は富士山に登ったか?

2019年03月13日 22時04分48秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
      

 先ほど「富嶽三十六景」の感想を少々記載した。読書で目が疲れているうえに、パソコンを使って書き込みをしたらさらに目が痛くなって、19時までぐっすり寝てしまった。夕食が出来て、起こされなかったらさらにもっと寝ていたかもしれない。

 そして書き忘れたことがある。私は、この「富嶽三十六景」の最初の3作品、「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」「山下白雨」のうち「凱風快晴」「山下白雨」を見て、北斎は絶対に5合目以上、多分7合目くらいまでは自分で登った経験があるのではないか、と考えてきた。今でもそう思っている。
 富士山の画面をみると大沢崩れなどをみると赤い部分や、黒い部分があり、荒れた山肌が圧巻である。これを見ないと「凱風快晴」「山下白雨」なとのあの色合いは思いもつかないのではないか。低い地点からだけ見たのではあの色合い、強い色調は見落とししてしまう、と思う。
 さらに、かなり高いところまで登らないと、「山下白雨」の雨雲のようすや雷光を見おろす視点は獲得できないと思う。いくら北斎のわれわれの想像を超える「目」があったとしても、高所から見下ろす視点と見上げる視点をあのように合成した構図の作品は出来ないのではないか、とも思う。

 そんなことを書き忘れた。

 夕食は玉ねぎを丸ごとコンソメスープで煮込んだスープとお粥、小松菜・油揚げの煮物、シシャモ、サラダ。この玉ねぎのスープは簡単であるが、私の好物なので嬉しい。とろとろになった新玉ねぎが体を温めてくれる。薄味で玉ねぎの味わいがわかる方がいい。これにベーコンの小さく刻んだものやチーズを載せてもおいしいが、何も加えないものもまたいい。こういうものを用意してもらえるのはとても嬉しい。

咳がくるしい。明日は10時から講座がある。是非出席したい。


「富嶽三十六景」(日野原健司)

2019年03月13日 16時17分03秒 | 読書
   

 少し読書に慣れようと読みかけの「造形思考 上」(パウル・クレー、ちくま学芸文庫)を開いたけれど、頭に入らない。ようやく文体や思考回路に慣れ始めたばかりなので、読みかけで放置したくなかったが、本日は諦めた。
 そして明後日の「新北斎展」につられて購入した「北斎 富嶽三十六景」(日野原健司、岩波文庫)を取り出してみた。北斎の「富嶽三十六景」の46枚の作品ひとつひとつを図版2頁と解説2頁で構成されている。
 各作品を描いたとされる場所の地図、解説が添えられている。まずは地図と解説を読み、初めの「神奈川沖浪裏」と「凱風快晴」のふたつの図版と解説に目をとおした。ここで目が痛くなり、頭痛が始まったので中止。一眠り。
鼻の炎症で頭の奥が重い。目が疲れる。
 しかし2頁で一応読みきりというのは、こういん状態のときに読むにはうれしい。

 「凱風快晴」で興味ある指摘があった。
「赤富士とは、晩夏から初秋の早朝、太陽の光を受けて富士山が赤く輝く自然現象であると‥。「凱風快晴」の富士山は、朝日を浴びて赤く染まった姿であると説明されている。しかしながら、「凱風快晴」という題名に朝を連想させる意味が含まれていないこと、赤富士という自然現象は北斎の時代に誰もが知っているものではなかったと、赤富士現象は昭和に入ってから一般に広まったもので、‥「赤富士」と混同されるようになった‥。「凱風快晴」の富士山が赤いのは、あくまで夏富士の赤茶けた地肌を強烈に印象付けようとしたもので、白い雪を被った富士山という一般的なイメージに揺さぶりをかけようとしたのが、北斎の狙いだったのではなかろうか。」

 これには私は納得した。確かにそもそも「「凱風」とは、初夏の季節に南の方角から吹く穏やかな風のこと」で「南風。初夏のそよ風。」(大辞林)である。季節が合わないのである。
 背景の雲や空の色からも朝と時刻は特定できないと思われる。私のこれまでの疑問が解消されたように思った。

薄紙を剥ぐように‥

2019年03月13日 09時23分38秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 今朝の目覚めは割と楽になった。喉の痛みは残っているものの昨日ほどではなかった。鼻水も垂れてこなかった。朝5時ころに嗽と水分補給ののち喉にスプレーをしたのが効いたようだ。

 まだすぐに起きて体を動かすわけにもいかず、朝食後テレビでアンパンマンを見ながらボーっとしていた。

★階段は子等の遊び場春の風邪      安藤アヤ子
★欠勤と決めれば気楽春の風邪      木下美津恵


 第2句、欠勤とは言わずに有給の休暇で、というと川柳の評になってしまうが、「風邪」もれっきとした病気、堂々と休みたいもの。休んで寝るのが若い人には一番の薬である。たぶん寝ていると出勤するよりも多くのことが見えてくる。聞こえてくる。第1句のように。