先ほど慌ただしく本日の集会の資料をスキャナーで取り込んでいた時、たまたま本箱の片隅に土門拳記念館で購入したポストカードが片隅から出てきた。10枚の程のポストカードの中に目についたのがこの「西芳寺 孟宗竹林」(1965)である。このブログをはじめて1年目くらい2010年5月ごろに土門拳を取り上げていた。しかしこの作品は無視していた。
いま見るととても落ち着いた雰囲気が伝わってくる。降り積もった竹の葉と孟宗竹の6本の根元近くが写っているだけである。が、竹の緑がいろいろな表情を見せていてとても惹かれる。慌ただしい時にふと心にこのようなものが入ってくる一瞬というものは捨て難い時間である。そしてその時に心に触れた美しさというものは忘れがたいものである、と確信できる。
私はこのような一瞬というものは大切にしたい。たとえ忙しくて頭がパンクしそうでも、また時間が押していても、こういう時は少しの時間でも立ちどまっていたい。