眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

梅干

2007-05-16 | 
乱立した高層ビルの隙間で
 空が見たいと想った
  深夜のアパートの屋上から
   ギターの音色が密やかに鳴っていた
    男性が
     僕の気配に気付かず
      「カヴァティーナ」を弾いている
       それをつまみにウィスキーを飲んだ

  ポケットに手を突っ込んで
   東京タワーに上った
    展望台から街並みが見えた
     この街で
      友人は働き洗濯をし飯を食べていたんだ
       僕は彼の決して裕福な暮らしではない人生を想い
        自然に涙がでた
        此処で
       この街で一生懸命生きているんだ
      そう想った

    語った夢は
   思春期の熱病
  僕らは何にでも成れる筈だった
 月の光で空を飛べるはずだった
繊細で柔らかな神経が疲弊した
 僕らはやがて街を去る時間に気付けない
  ジョン・レノンの歌声がラジオから流れていた

    dreme is over

果たしてあの時間の流れは何だったのだろう?
    数枚の写真だけが手元に残り
     かつて友人だった
      仲間の顔を眺めている
       皆何処へ消えてしまったのだろう?
        疲れ果てた夢や
         失った記憶と共に

     朝ご飯に梅干を食べた

      程よい酸味は

     馬鹿らしいくらい暮らしを実感させる

     青空の洗濯物のシーツの白も





   

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 夏の陽炎 | トップ | 朝顔 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿