眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

一輪の花

2008-05-29 | 
氷河期の哀しみに似て
 模索した白黒フィルムの虚像の構築
  あなたに会えない哀しみは
   アンモナイトの化石の如くに静かで
    ふいに思いもかけない苦しみに似合うのだ
     泥酔の夜
      青い月光の世界
       点で記された値をグラフに表して
        表記された関数の
         その真意は未だ足りぬアルコールの温暖化
          地表は乖離された異世界で
           月から眺めたこの星は
            まるで君の横顔の様だったのだ
  
            様変わりした街の風景を吟味する
           あの二階にあった喫茶店も
          いつの間にか記憶の断層へ
         全ては流れ去り
        忘却の代償は孤独の刹那
       君に会いたい
      「グレープフルーツ」をいつでも
     小脇に抱えていたね
    読書家だった君に世界の狭間を
   こっそり教えようね
  封印された魔術
 僕が味噌っかすだった魔法使いだった事も
君が泣き出しそうな時
 心をこめてアルペジオでささやいたんだ
  もう泣かなくていいよ
   君に詩を送るから
    魔法の術式は微分積分の公式のように
     氷は氷解する
      君の唇から発せられる呪文の名のもとに 
       アルカディア
        アヴァロン
         ゲツセマネの園で無心に祈るべきだろう

               「コノ苦杯ヲ飲み干サナケレバ」
               
                混乱している水深二百カイリ
                暖かな紅茶で冷えた体を暖めるのだ
                困惑した情緒
                感情失禁
                誰かが流したデマ
                作り笑いの微笑
                仮面を被った告白
                ミヒャエル・エンデが「モモ」を描いた

               笑ってみせる表装は自堕落で
              魔法を忘れた魔法使いは
             道化の素振りで皆を笑わせる
            新しいローマ教皇の名は?
           ドイツでは意外とシニカルな月
          なんてったってニーチェがいたからね
         魔法の読解能力があるのなら
        きっと君にも伝わるのだろうか?
       年が流れ行くのを
      瑣末な事象
     永遠の孤独はわずか十秒に過ぎない
    瞬間は永遠で
   たとえば図書館の窓から
  眺めていた記憶を想い出す
 もう帰れない

水族館の深海魚
 プラネタリウムのオリオン座
  そんな名前の映画館がその昔に存在していた
   水深三千メートルの意識の観察
    誤解を恐れずに云うのであれば
     君は大好きな友達だった
      かけがえの無い
       大切な僕の友達
        忘れてしまった魔法のノイズの様に
         君の顔が霞んでゆく
          いつもと同じ風景の描写
           僕は野良猫で
            閉ざされた空間から部屋に入れない
             どうしてだろう?
              こころは閉ざされ意識は封印された宵の口
               

            僕は彷徨っている

           無数の星空

          天体観測の真意
 
         氷河期の哀しみと
        もう忘れてしまった魔法には意識の領域は届かない

       もしも魔法を思い出したなら

      君に曲を創って送ろう

     一輪の花のように

     



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