眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

2013-03-20 | 
地上に落ちた具象
 青い月明かりの頃合を見計らい
  魂の色について我々は考察し続けた深夜2時
   とっくに電車は止まってしまった
    交通機関の麻痺した界隈で 
     ワインを舐めながら繰り返し
      問いかけ答えあるいは困惑した

      現象は指先から放たれるギターの音色で
       僕らは静かな世界を満喫し
        静けさが壊れてしまわない様
         そっと言葉を交わした

         機械仕掛けの時計は深夜を指したが
          僕らの郷愁は
           遥か前世から未来へと続く一筋の光だった
            冷たい水の中から光を望む

             きらきら

              きらきら

               光の音階が無数の世界を照らした
                君の言葉は嬉しかったし
                 青い月夜の晩餐に
                  思い思いの楽器を手にして
                   僕らは郷愁の歌を歌った

                    もう戻れないあの日の午前2時

                    廃墟と化した遊園地に忍び込み
                   ベンチに腰掛けて煙草を吸った
                  紙袋のワインを飲みながら
                 僕は古い友人を待っていた
                月の青で世界が静寂に染まった

               呼んだかい、おいらのこと?

              黒猫が面倒くさそうにあくびをした

            ねえ、ハルシオン。
           どうして世界はこんなにも静かなんだい?

          黒猫のハルシオンが退屈そうに髭を舐めた

         世界からなくなったのさ。
        皮肉やら悪意やら暴力や嘲笑がね。

       それは正しいことなのかい?

      僕ははっか煙草に灯をつけて尋ねた

     おいらには分からないね。
    全体何が正しさなんか皆目見当がつかないよね。
   それに
  それにおいらは皮肉やら悪意やらのエセンスが全く嫌いな訳じゃないからね。

 猫はそう云って僕のシガーケースから煙草を勝手に抜き出し
美味そうに一服した

 正しい街なんて無いのさ。
  正しさは間違いと表裏一体なんだ。
   だから正しさと間違えのバランスに気付く必要があるんだ。

    正しさは時として人を追い詰めるよ。
     なぜならそれが正しいことだからだよ。
      正しさに反論の余地なんてないんだからね。

      僕は何時だって途方に暮れている


        地上に落ちた具象
     青い月明かりの頃合を見計らい
    魂の色について我々は考察し続けた深夜2時



      でも僕は静かな夜が大好きだった



       魂の色を考察する


        地上の光


 
       ハルシオンが皮肉な瞳で僕を眺めている


        深夜の考察
















コメント (2)
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