甥っ子
2006-10-02 | 詩
透明なフィルム越しに
庭の花を眺めた
それはまるで
古ぼけた
映画のワンシーンの如く
絶え間ない精神の虚脱と自責の念を
呼吸を整え
少しの酒で弛緩させた
兄ちゃん
母親になった妹の呼ぶ声が
遠い昔の
幼い日々を喚起させた
兄ちゃん
そんなな飲み方すると胃をやられるよ
日差しが強くなる午後
僕は
何故か懐かしい気分で
寝顔の甥を眺めた
それは
あまりにも美しく
気高く精神の高潔な導師の透徹した眼差しの如く
僕を優しくいさめるのだ
叔父ちゃんいらいらしないで
初めて会ったとき
奇妙に涙が零れた
僕は
おかえり
と呟いた
おかえりなさい
魂の存在を信ず
仏壇の位牌を
熱心に見つめる赤子の
まるで純粋な祈りにも似た
魂
君も何時かは
酒を口にし
生活に溺れるのだろうか
それでも
世界な奇妙な美しさは
君の心を捉えて離さないだろうね
世界はね美しいね
何時か乾杯しようよ
庭の花を眺めた
それはまるで
古ぼけた
映画のワンシーンの如く
絶え間ない精神の虚脱と自責の念を
呼吸を整え
少しの酒で弛緩させた
兄ちゃん
母親になった妹の呼ぶ声が
遠い昔の
幼い日々を喚起させた
兄ちゃん
そんなな飲み方すると胃をやられるよ
日差しが強くなる午後
僕は
何故か懐かしい気分で
寝顔の甥を眺めた
それは
あまりにも美しく
気高く精神の高潔な導師の透徹した眼差しの如く
僕を優しくいさめるのだ
叔父ちゃんいらいらしないで
初めて会ったとき
奇妙に涙が零れた
僕は
おかえり
と呟いた
おかえりなさい
魂の存在を信ず
仏壇の位牌を
熱心に見つめる赤子の
まるで純粋な祈りにも似た
魂
君も何時かは
酒を口にし
生活に溺れるのだろうか
それでも
世界な奇妙な美しさは
君の心を捉えて離さないだろうね
世界はね美しいね
何時か乾杯しようよ