けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

ligamentos

2006-11-24 14:44:34 | football
大一番、バレンシアvsマドリー戦を前にして、ビジャの出場は厳しそうだけどビセンテは間に合うらしいとか、ロナウドがリスト入りするかもだとか、モリエンテスの公式インタビューだとか、ベッカムは出られなさそうとか、ちょいと裏技を効かせてシルバの出場停止が取り消しにできるかもだとか、ニュースはあるのですが、今日はこれ。



数日前から、MARCAのトップに出てきたアイコン。止まらない「膝の靭帯」に関して、遂に特集が組まれるようにまでなってしまいました。なにしろ1ヶ月前のリストに、さらに名前が増えていっている(el mundoより、負傷者一覧)。

メインのこの記事についてはlivedoorで日本語訳が読めます。

この記事では、膝の靭帯を断裂した場合の回復過程が記されています。難しい用語だらけなのでざっと。
1.十字靭帯の断裂は回復に6ヶ月を要する。手術に際して、断裂部位の腱を特定し、機能が戻るかどうかを検査する。
2.できるだけ早く手術。負傷後数日以内に行われることが多い。
3.術後は2,3日安静に。
4.退院。ここから6~8日は休息して「膝を安静」にし、術創を治癒させる。
5.保護具を付けたまま生活。4~6週間かけて、両松葉杖→負傷した側のみ松葉杖→保護具のみ、とゆっくり復帰させていく。重要なのは膝に負担をかけないことだが、この辺りからは個人次第となる。回復を焦ると再発を招く。
6.ハイレベルのトレーニングが可能になるのは術後6~7ヶ月からである。

Diario Medico(医学誌?)の編集委員からは「毎日のトレーニングで無視されている側面がある。ストレッチやウォーミングアップ、マッサージ、筋肉トレーニング以前に、食物摂取、水分の代謝、休息といった面が軽視されている」というコメント。

●同じく靭帯の怪我に悩まされ、9回の手術とリハビリを繰り返した結果、引退せざるを得なかった元マドリーの選手、アルバロ・ベニートのコメント。「サッカーへの要求は常に高い。人間の身体の限界を求められる。負荷の高すぎる日程が組まれ、怪我を増やすだけでなくリハビリも急かすことになる」。

●いずれも靭帯の断裂により、全治6ヶ月超と診断された選手たちの画像

●WEB記事になるかどうかはわかりませんが、本日付のMARCA紙には、現ラシン・サンタンデールに所属するDFパブロ・アルファロ(医師資格あり)が現状を分析した記事が載るとのこと。

●特集記事とは別ですが、こちらでは、レバンテのドクターが靭帯の負傷問題に関してクラブ間での話し合いの必要性を訴えています。
「多くの意見が出ているが、確かなことは我々の誰も何がこの種の怪我を引き起こしているのかわからないということ。食物摂取なのか、生体組織の変化なのか、スパイクの問題なのか、疲労なのか、筋肉がアンバランスなのか。私たち皆で話し合わなければならない。
悪い要因をみつける機会だと思う。私たちはレバンテでジムを使った筋肉の予防トレーニングを行っているが、これは全チームにもやってもらいたいと思う。効果があると確信しているからだ」

レバンテで膝の靭帯をやった選手はいませんね。



負傷した選手の国籍に特徴があるわけでもなく、特定のスタジアムに偏っているわけでもなく、共通するのは「リーガの選手である」ということ。もう一つ踏み込むと、負傷者が集中しているクラブがあることも気になります。バレンシアやビジャレアルのように。だからといってバレンシア州に問題があるのではなく、結局各クラブのトレーニングと選手の日常生活に関係してくるのでしょう。膝の靭帯を負傷する瞬間は、それ自体は避けようがないのですが、靭帯を保護する筋肉、とっさに踏みとどまったり避けたりしなければならない時に働く筋肉、そこが弱いか負荷をかけすぎているか。食事が問題なのでは、というのも興味深いです。少し前にアジャラが「クラブの食事制限が行き過ぎているのでは」という主旨の発言がありましたが、間違った管理がされているのかもしれない。
専門家ではないのですべては推測するしかないのですが、レバンテのドクターが言うように、クラブが連携して悪い点、良い点を見つけ出し、原因を突き止めてほしいと思います。これ以上選手の泣き顔は見たくないですし、負傷に怯えてプレイする姿も見たくない。リーガが好きだから、心からそう願っています。


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