@「一騎当千」とは、非常に勇ましく強い者のたとえ。人並み外れた才能や技術の持ち主、とある。「弱肉強食」時代を生き抜くための武者修行は今では絶する程であろう。この「笄堀」にある留守を預かる城主の妻としての言葉と行動は現代においても多いに絶賛するべきことだ。『ONE TEAM』-心を一つにして戦う。リーダーシップの一つは、如何にチームをリードし、最大の成果を出せるか、である。
弱肉強食から適者生存へ
https://note.com/kamadaman/n/n905574e35ac6
『山本周五郎 作品集23』
・「笄堀」
時は秀吉の北条氏討伐。秀吉は小田原城を包囲、石田三成3万の軍勢が近隣の北条氏系の城を攻め落としていた。北条氏は小田原城に主たる城主とおよそ兵半数を呼び寄せ籠城する。地方の城に分散した兵・家族はさらに館林へ集合させる命が出る。ところがこの成田下総の忍城に残る兵、およそ300は城主の妻とその姫の命に従い籠城を決意する。3万対300では勝ち目は既に決まったようだったが、城主の妻(真名女)は、なんと30日間も水攻めにもあったが3万の兵と戦い、最後には城主の命で平和裏に開城した。妻の言葉「大切なものは城でもなく武器でもなく、それを用いうごかす人の心にある。一騎当千、人の強さではなく、闘う心の表れを申すものだ」と城兵と戦う心を一つに万全なる態勢を敷いたことだった。笄(かんざし)が堀で見つかり、城主の妻自身が皆と一緒に堀を作り九郎したことは全員が知ることとなった。
・「忍緒」
「忍緒を切った心でいよ」とは城主が妻に残した心構えで、例え伯父兄弟でも戦時中は心を許すな、留守を預かる妻の定を守り通す。
・「襖」
夫に身も心も捧げることはもちろん夫の命に従い共に生きることを常とした留守を預かった侍の妻だった。夫の寝癖を襖越しに見た武士の寝作法で夫に支えることを悟り、夫の浪費癖でも妻の嫁入り道具、全てを売り尽くして「無」となることだった。武士の心得「武士は左がわ肩を下にして寝ること」(反対だと右手が痺れてすぐに使えない)
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