@「映画から見える世の中の動き」The Dinner with Herve/TV Movie
「人生の選択」、人は天国から地獄に転落するとこんなにも世の中が暗く写るものなのか。最後の選択は世を捨てる事だった。
フレンチ俳優Herve Villechaize50年の生涯ノンフィクション映画。小人役で一躍フレンチヒーローとなったHerveの生涯を落ちぶれた二流記者が元ヒーローとのインタビューから始まる。映画は記者がヒーローの自殺する前夜まで付き合い、その回顧録を映画化したものである。小児麻痺で生まれたHerveは家族から無視され夢を描き単身ハリウッドに出かける。映画プロデューサの目にとまりヒーロー誕生となる。地獄から天国に舞い上がり、自分の思いのままになるが徐々にあらゆる不満を周りにばらまき始める。映画の撮影にも影響、最後はプロデューサーから解雇扱いとなり、天国から地獄に落とされた自分を記者に語ることが遺言になり翌日自殺する。人生の幸不幸を一気に辿ったが最後は先の人生が読めなくあえなく自殺という道を選択、記者にその生涯を伝え、世を去る。Herveは何を世に残しておきたかったのか。私が思うに「人生でうまくいっている時が、下降線を辿る寸前である事を悟り、次に何をするべきか決める時期」だと。「人生の迷いは誰でもある、だが、生きることの意義・誰か必ずあなたの事を思っている、を決して失わないこと」だ。