せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

しつらえる暮らし〜雛飾りに感じる、いにしえの心〜

2021年03月03日 | 季節感のある暮らし


ここのところ、災害シリーズでした。
暖かくなってきた季節に合わせて、
少しだけ華やかな話題も挿話します。

*****

「雛人形は、嫁の実家が揃える」とは、
結婚して初めて知ったこと。 

娘が居なかった義父がどうしても、
孫に7段飾りを買いたいというのを制して、 

実家の母にも断りを入れて、
花台に飾れるサイズでお願いします。と、 

義母からは、江戸木目込み人形にしなさいと、
3者で選んだ3段飾り。 

義父、豪華にしたい 
義母、伝統的なものにしたい 
私、コンパクトで、サイズ重視 
母、そちらの両親に委ねる 

それで、あったんですねー。 
奥行きの小さなものが! 

(あの時の感動と言ったら。引き寄せの法則かと今なら思います)

娘が誕生して依頼。毎年欠かさず飾ってます。
子どもが熊本にいた時は、お内裏様のセットだけ
送ってもらいました。

旧暦生活の我が家は、まだ、出したばかり。
桃も無理矢理、飾ってますが、 
本来なら、今年は4月14日が、旧暦3月3日。
桃が咲くのもその頃のはず。
そこで、3月いっぱいくらい、出したままに
ゆっくり楽しみます。 



このお人形を購入時、日本文化に疎かった私は、 
お店に並べ方の 
完成写真を付けてもらいました、汗。 

左近の桜 
右近の橘 
と、京都御所を模していることも 
この雛人形で知りました。 

右、左、は、御内裏様から見ての位置 
という、京都の方には当たり前のことも。 

そして、今年、 
いままで一緒に飾っていた娘が
スマホに夢中で面倒くさがり、
母一人で、45分くらいかけて。設置。

雛人形は、子どもの健やかな成長を願うもの。
病気などを代わりに受けてくれる形代とも言いますが、
今年は特に、飾りたい親心ですね。 



子どもが小さい時は、この姫のように美しく
大きく育ってほしいとの願いが
お隣に座る元気そうなお人形のような男性が、
お婿さんに(彼氏に?)ほしいと思ってしまう
今日この頃。

*****

その昔、日本の暮らしは、日頃、モノは置かず 

その都度、季節のものを出しては、
しつらえて、
不要なものは、しまう、片付ける
というものでした。 

西洋的な暮らしに慣れた現代人にとっては、
面倒だな、と 思うこと然り。

片付けるときは、お人形の埃を刷毛で落とすので
倍の時間がかかります。

親としては、ケースに入っている雛人形が
羨ましいと思っていました。

それでも、年を重ねたのか、巣ごもり生活の影響か
今年は、飾れること自体に、しみじみしました。

あぁ、日々の暮らしを楽しむ、
季節感のある暮らしを味わうということは、

この「面倒さ」が実は必要なのかもしれないと
思い至りました。

疫病、災害、そして戦乱と昔の方々も
きっと、その巡る季節を、生かされて良かった
と、しみじみと味わったのではないでしょうか。

毎年、人形を出す喜び、子の成長も噛み締めて。

清潔を保つ日本の暮らしの根幹には、
このリズムがあったとも思うのです。

やはり、面倒がらずに、面倒さも味わうという
子育ての、初心に戻って。

1都3県の緊急事態は延長される方向ですが
『面倒がらない暮らし』で、乗り切りたいと存じます。

我が子に留まらず、日本の、世界の、
子どもたちが、どうか健やかに成長できますように。。。
お祈りして。
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