せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

土地探し

2007年11月24日 | a05監理_神奈川県 藤沢市H邸新築工事

土地探しの段階から相談を受けていたプロジェクトがある。一昨年から土地を探しているがなかなか予算と条件が折り合わず、(予算に合うものは、何かしら問題点のがあると行った具合に)しばらく保留になっていた。建主もあきらめかけていたところ、建主の想いというのは運を引き寄せるのか、行政の保留地が抽選で販売されるというチャンスに恵まれた。応募前にどの候補地にするか話合い(当然条件が良いと応募多数になり外れる可能性が高くなる)予算から購入出来る広さと場所選び、そして希望条件に合わないところはどこまで建築的にカバー出来るのか、提案しながら検討を進めた結果、応募に当選。予算を優先させたため、よい条件ばかりがそろっている土地ではないが、その与えられた条件の中で、最大限の良さを引き出す設計を進めて行こうと建主と共に話している。071124_2 07112402
いくつかの候補地を見て回る
 

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情報収集(インテリア)

2007年11月22日 | 模型・実験・見学・講習・イベント

インテリアフェスティバル2007と東京国際家具見本市をはしごする。
世にある家具やインテリア、雑貨まで含むとその数は膨大なので、時間や効率を優先して事前に調べてターゲットを決めて実物を見に行くことが多いのだが、久しぶりに大型の展示に出向き少なからず収穫が有った。

新素材やトレンドが分かるだけでなく、外国の情報や地方の製作所のこと、普段利用していないメーカーにもピンとくるものがあったりして。特に関東で仕事をしていると、様々なものが東京に集まってくるのでセレクトショップなどで紹介しているものから選べば楽である。でも家具など地方でも良いものを発信しているし、センスの発見などあって面白い。その中でも、日本の伝統や工芸の技術を時代の需要に合わせてデザインしたものなどが目を引いた。ざっとぐるっと見た中で、S社のシルバー系のファブリック布地と不織布のシルバーブラインド、T社の手漉き和紙スクリーン、会津若松のピンクの漆器など、和を感じさせつつこれまでになかったものが印象に残った。
071122_2 探していたカーテン生地、展示の中でイメージに合ったもの、断りを入れて撮影

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これからの住まい~つなぐとは~

2007年11月21日 | 模型・実験・見学・講習・イベント

先週末~次代につなぐ家の役割~というテーマに魅かれ、先輩の紹介で東京建築士会主催のシンポジウムに参加した。私の中にも常に今の次代に何が提案出来るのかという問いかけが有る。都市化、少子化、温暖化、環境問題、、様々なことが叫ばれている中、人間という本質は何も変わっていないと考えている。技術が進化しても人間の進化は??していないと思うのだ。2本足で歩き、言語を獲得し、、その先の劇的な変化は起きていないと思っている。笑うかもしれないが、手が3本になる足が4本になるなど、人間の体に劇的な変化がない限り、住まいや建築は劇的に変わらないと思っている。特に住まいは。
パネルディスカッションでは次代につなぐには、愛着を持ちメンテナンスしていくという具体的な話も出たが、建築的共通点は「シンプルであること」であった。
これは私自身も住まいの設計に関わる時、いくつもある解答やアイデァからなるべくそぎ落されたものを選択して行こうとするスタンスに自信を与えてくれる話であった。そして、残って行くもの残されて行くものには設計の力がある、住まいへの建て主の思い入れが有るのではないかと締めくくられた。

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耐震について

2007年11月20日 | 模型・実験・見学・講習・イベント

例えば古い住まいの中でリフォームの相談等が有った時、最初に耐震は大丈夫なのか?という部分がどうしても外せない。私がインテリアコーディネーターの役割だけだったら、依頼主の要望通りインテリア部分をきれいにするという提案だけでも良いのかもしれない。費用もかからないし、満足度も大きいという点では。しかし、木造住宅ではほとんどの場合、耐震性能が足りていないのが現状のようなのだ。そこで、耐震診断と改修の技術的な方法を得るため、実務講習会に参加した。講習会では、1981年の法改正の新耐震基準以前の建物(行政の無料診断が受けられるのはこれに当てはまる場合がほとんど)が危ないという認識ではなく、2000年の法改正以前のものも、木部の金物が適切に入っていないという点では、ほぼ同じという話を聞いて、少なからずショックを受ける。2000年以前の建物は耐震診断の精密法で行うとほとんどが倒壊の恐れ有りになると言う。
地震国で大地震の度にその教訓が生かされ、法改正を繰り返して来た我が国だが、まだまだ実情は追いついていない。2000年の鳥取での地震時には伝統工法の建物(金物を使わない)でも太い柱梁に寄って建てられたものは倒壊を免れたと、現地の建築士が以前話していた。一概に木造は駄目と決めつけるのではもちろんないのだが、まず改修の相談が有った時に建築士の役割として「耐震」という項目はきちんと押さえていかなければならないし、その手法も把握しておくことは重要な課題と理解が深まった。

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