せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

建物の謎は、いろいろとあり。 考えることは創ること。

2022年11月28日 | 模型・実験・見学・講習・イベント

建築のデザインやそこにできた経緯など、
建物が長く残れば残るほど、
それは人に不思議がられるというものです。

建築家が、意図した形も、万人が納得出来るものかどうか
有名になればなるほど、問われます。

ですから、建築家に必要なのは、実は言語だったりします。
日本で区分けされる、文系、理系の知識の中を行ったり来たり
あるいは、哲学

そんなことを考えさせられる建築との出会いでした。

先週末は、熊本にてヘリテージマネージャー講習。


まるで観光に来たみたいな気分を味わいながら、
建物観察と、実測。

石段の下からは、樹木に紛れて
ひっそりとしているのだけれど、


紅葉の先に現れたのは、まるで
UFOの円盤⁈と見紛う建物。


熊本の賢人御三方(菊池武時、加藤清正、細川重賢)
を祀る三賢堂です。


神道、仏教、基督教などの宗教を超えた
精神修養の場としての建設。戦前の建物です。

円形とは珍しい。
形の理由や、何故柱が12本なのか、など謎多し。

学芸員さんの考察資料があるのですが
はっきりとしたことは分かっていないようです。

学習仲間と、特徴、感想、疑問などをディスカッション。

外側は、八角形の柱が内部では四角形になりどうして?

R天井の梁は途中からフラットになるのはなぜ?

中央の照明の意味するところは、天空への繋がりの意味か???

円形だと、8か16の柱の本数が施工的にはベターなのに、12本なぜ?

などなど、疑問の声しか出ません。

今どきで言えばちょっと不思議な建築でした。

でも、そこがかなりの魅力で、こういう建物は
こどもたちにも建物探検してもらったら良いのに~
と、思います。

すぐにプログラムが頭に浮かんでしまいました。

さて、次に見学したのは、
この三賢堂を建てた安達謙蔵氏の敷地内にある隠宅。



熊本出身の政治家。


民家のような太い梁ではなく、
数奇屋のような華美もなく、シックな印象。


障子、ガラス戸からの庭の景色は紅葉を独り占めできて
最高でした。ここに泊まりたい〜、笑。


こちら市に寄贈された建物は
民泊、レストラン、お茶席利用など
何でも合いそうだけれど、活用方法は、未定。

そんな建物の活かし方についても、議論。

建築はあっても場」がないと
宝の持ち腐れだなと、
改めて考えさせられた一日に。



横浜にも氏の建てた施設があるので
見学してこようと思います。

施設のイメージを受けたと言われる
中野区の哲学堂も。
そして、図書館では自叙伝を借りました。

謎が解けるかは、分かりませんが、
ヘリテージマネージャーとして、探求の旅は続きます。


休耕地の活用手法〜アートで再生された場所に立ってみて〜

2022年11月21日 | アート・文化


先週末は、まさに小春日和でした。

傾斜地のミカン畑だった休耕地を整備して、
アート空間に生まれ変わった場所、
「江之浦測候所」を訪ねました。



財団の運営ですが、
まさに総合芸術家とも言える杉本博司氏が、
プロデュースした建築であり、場でした。

案内の方がおっしゃるには、
ニューヨーム在住の作家である本人が
コロナ禍で、在日だったために、むしろ工事が進んだそうな。
(まだ、工事中の場所あり)



内容は多岐にわたり、
大変ユニークで、どの場所も興味深く

広大な敷地を、途中ベンチで海を眺めて休憩しながら
3時間かけてその場所を味わいました。

自然と、アートと、石と木と土と、、、、
融合のさせ方が、ナチュラルで、
まるでピクニック気分で巡りました。



ただ、展示されているものは、なかなかに奥が深く。
まるで、神社の奥の院を散策している感覚になります。

禅、仏教、神道、日本文化、建築に詳しくないと、
これだけの場を作ることは、難しいなと感じました。

古代の遺跡、茶室という日本建築、そして、神社の持つ聖域
そういった日本的な要素と、本物を使って表現。

そこに、トタンやガラスといった現代の材料も加えながら
古くさくならないように配慮されています。

トタン屋根の茶室


存在が消えるガラスの祠


ガラスの舞台


海にのび太鉄板の上に立つと、本当に気持ち良い〜。
ただし、中学生以上しか入館できません。




一緒に行った友人と、手すりがなく危ないので
子どもは見学できないねと、話しながら、

石仏なども、子どもにとったら、あまり面白くないかもねと、
大人にならないと分からない、
この鑑賞の醍醐味を確認し合いました。

休耕地が、このように、おとなの癒しの場所になったことは
とても喜ばしいことかもしれない、と思いつつも

子どもは場の体験ができないのは、
残念と感じてもしまいます。

その懸念以外は、本当に面白い場所でした。

ミカン畑の傾斜地が、まるでリゾート地に生まれ変わり、
多くの方が、予約制で訪れる場所となる。。。

ミカンが取れる日当たりの良い場所が
こうした、散策コースになるというのは
なかなかに、楽しいものでした。

場所を消化するには。。。ですが。

全国で起きている休耕地問題を、解決する手法の
ヒントとなりうるかなぁ???と、

自然の中に身を置きながらも
考えないわけにはいきませんでした。

一つ一つの場所の作り方、例えば
神社の向きをあえて海に向けたり、

木の根っこの磐座の場所に感動したり
と、感想は尽きないのですが、、、



一言で言えば、外国人観光客が喜びそう!
です。

作家本人もきっとそこのところを
かなり意識したのではないかと思います。

美術館では、展示を入れ替えれば何度も足を運びますが、
自然の恵み満載のこの場所なら
季節で巡る、リピーターもおられるでしょう。

日の出、満月、冬至、、、など
自然の暦の巡り方をも、楽しむ仕掛けも満載。

レイラインなど好きな方には、たまらないでしょうね。
満月の会もあるようです。

ご興味のある方は、最寄り駅から
無料シャトルバスもありますから
訪ねてみてください。

江之浦測候所
https://www.odawara-af.com/ja/enoura/

場を作るという点、
建築のあり方という点、
アートの視座など
感想を語りあってみたいものです。

そして、場作りのヒントは、、、
私は逆に、子どもの居場所をこういった風に創れないか
と、思ってしまいました。

子どもパラダイス。。。
いつかは、実現させたいものです。

最後に、今回の企画は、友人のお誘いでした。

不幸があったことや
介護疲れの私の、気分転換にと誘ってくれたのでした。

アート&自然散策の余韻に浸りながら、
一番は友人の配慮に、感動した日帰り旅となりました。

ありがたく、余韻に浸っています。

季節の変化にご用心!立冬を迎えて、体調管理のポイントは

2022年11月07日 | ワークライフハッピー

パワーを頂きに登った伊豆山権現の神社から海を見た景色。秋晴れの1日でした。


今年も、とうとう本日、立冬を迎えました。

これから、寒さがじわじわと近づいてくる季節。
みなさま、お変わりありませんか?

朝晩の冷え込みと、日中の暖かさとの落差が大きく
風邪をひきやすくなる季節の変わり目です。

本日は、私が長年、
ワークライフバランスを実践する生活の中で

体調管理に努めてきて、
効果があったものを、お伝えしたいと思います。
(+最後に、新ネタあり)

1)乾燥でのどが痛くなる → アロマで対処



私は風邪のひき始めは、のどにきます。

鼻の粘膜で防ぎきれなかった、
菌が入り込んでいる実感があります。

鼻がムズムズの間に対処できていれば
問題ないのですが、この、のどが痛くなる、、、
を放っておくと、熱が出始めます。

なので、そうなる前に、手を打ちます。

マグカップに熱湯を注ぎ、「ティートリー」のアロマを数滴いれて
匂いを嗅ぎます。鼻がツーンとします。そして、すぅ〜としてきます。

口呼吸で、湯気をのどから直接吸うのも効果的です。
お湯が覚める頃には、のどのイガイガ感が和らいできます。

このほかにも、鼻うがいというものがありますが
ちょっと苦手なので、マグカップアロマ浴が私には手軽で
合っています。

アロマは部屋で焚くものと思っているあなた。
直接鼻の粘膜に蒸気を入れるという荒療治も、
かなり効きますよ〜。お試しください。

そのほかにも、インフルエンザ対応はユーカリが良いなど
いろいろと効能は違うので、ご自身で匂いを嗅ぎながら
お試しください。

参考までに、妊娠中から利用してきたアロマ

老舗の「ニールズヤード レメディーズ」

妊娠中は、匂いに敏感になるので、まずは専門店で相談を。


最近は、すぐに手に入るので、
MUJIのブレンドも気に入っています。


アロマは、トイレ、お風呂、寝室で使い分けてます。
電気で炊かなくても良いのです。
電気つけっぱなしはエコじゃない。

トイレは消臭用に水で薄めてスプレーボトルに。
お風呂は重曹に混ぜて入浴剤に。
寝室は、水で薄めたアロマをタオルに浸して、
洗濯物を干すみたいに(加湿効果あり)

工夫して使っています。

2)入浴は、芯からあたたまる。保湿も大事

→、暖かさは、岩塩と天然香料のクナイプの入浴剤
 冬はオレンジリンデバウムが効果的。
(クナイプはハンドクリームもお勧め)

→ 保湿には、サクラン入浴剤がオススメ



サクランは、大変貴重な、ふるさと熊本の水前寺のり。
   この浸透性と保湿力が凄いんです。
もちろん顔にも美容液として使うものですが、
長年愛用しているネイチャー生活倶楽部さんから、
ここ数年で開発された入浴剤です。
刺激が少ないので、アトピーさんにも使えるそうです。

もう、お肌すべすべになること、保証します。

3)漢方は、風邪の初期には葛根湯がオススメ



寒気がしたり、頭痛がしたり、冷えると肩こりも増します。
そんな時は、断然、葛根湯です。熱が出る前に早めの対処です。

食間に飲むとありますが、食後に飲むより、効きが早いです。
ここは、守ったほうが良いです。

子どもからOK、妊娠中も飲めるのがありがたいです。

(ブログ最後で紹介する本にも登場してくる、睡眠時の足のつり
こむら返りに効く漢方もあります。)

4)寝る前のストレッチ

血行が悪くなるのが、不健康のもと。
やはりそこを改善しないと、なかなか体調は良くなりません。

入浴や葛根湯も体を温めますが、
どうしても、一時的なもの。対処療法でしかありません。

健康を継続するには、やはり、血行を良くすることに尽きます。

しっかりと肌着を着ることと
薄着で油断しないことに加えて、
常に血の巡りが良くなる体質改善に
いつも以上に努めましょう。

秋の夜長に、少し長めのストレッチをお勧めします。

5)女性ホルモンアップのヨガ

そしてなんと今年は、更年期対策にも一役かう
私にとっては、初のちょっと特殊なヨガ体験。
これまでのヨガの概念を覆うものです。



こちらのご本を、著書ご本人からいただきました!
ありがとうございます!!
 ご本人も、とても美しい方です。

一時期流行った、美魔女ならぬ
みなさんを心身ともに健康に導いてくれる本当に魔女!?
と思われるくらい、パワフルで知識旺盛な方です。

以前は、体が弱かったそうですが、
それを克服するための学びや探求が
今のお仕事につながっているそうです。

タイトルに、どきっとした方。
 偏見を持ってはダメですよ〜。

更年期や健康管理の漢方も詳しく書いてありますし、
さらに、女性に特化した性の悩みを温かく解説してくれる
真剣な本です。

女性の方、恥ずかしがらずに、ぜひ、手にとてみてくださいね〜。
男性の方は、奥様や恋人にお勧めしてみてくださいな。

それでは、みなさま

免疫もアップして、そろそろ来ると言われるコロナ第8波
3年ぶりのインフルエンザ流行の予想など
ぶっ飛ばすくらいに、元気で過ごしましょう!

追伸:かれこれ2ヶ月もブログが開くなんて、
我ながら、情けないです。

ブログが書けない時は、仕事でトラブっているか
プライベートがグチャグチャかって時です。

今回は、後者でした。
相続、介護、こどもの問題など、次々と湧き出てきて
私自身が、かなりヘタっておりました。

今月から、絶対に復活するぞ〜の意気込みも込めて
まずは、健康の話から綴りました。

お伝えしたいこと、綴りたいことは
実は満載。(ネタは2ヶ月分あります)
もしかしたら、振り返りつつ、アップするかもしれません。

こんなマイペースな私ですが良かったら、
引き続きお付き合いくださいませ。