せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

たかが箸、されど箸

2008年06月30日 | 季節感のある暮らし

つや消しのステンカラーの輝き、、、
一目惚れしました。

この塗料、何で出来てると思いますか?
実は漆塗りの箸です。
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朱赤や黒は見慣れていますよね。(緑もあります)

シルバーやゴールドのように光りすぎない温かな輝き。それでいて、クールで品があって、、。

設計も直接手に触る部分はなるべく無垢の木材を採用しているけれど、器も木のものは温かくていいですよ。特に漆塗りは優しい感触です。木の器でも傷が付きにくいウレタン塗装は一般に出回っているし、価格も抑え目。けれど一度漆塗りの器を使ってもらえればその違いは歴然です。

それから、光の反射具合も違います。

指紋も付きやすいし、食器洗浄機にも掛けられないけれど、こういう優しい器を使うと心にゆとりが生まれる気がします。

忙しい現代生活だからこそ、
食事時くらいゆっくりと優しい気分で味わいたいものです。

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雑誌掲載のお知らせ「家族とキッチン」

2008年06月21日 | 子ども・環境

本日発売の「月刊ハウジング」8月号に先日のキッチンの取材内容が掲載された。
テーマは「新・キッチン中心主義」家族のコミュニケーションの場はリビングではなく、実はキッチンでは?という編集者が感じていることと、家族のコミュニケーションはキッチンやダイニング中心で住まいを考えるとうまく行くという設計の考え方が共有され実現した内容。(5月11日のブログ参照)
設計者としては「家族のコミュニケーションの場としてのキッチン」の考え方をお伝えした。雑誌では(取材内容はp.18~)キッチンスペシャリストの井上さん(大先輩です)と共にポイントを6つにまとめ編集されている。これから住まいを創る方、キッチンを家族のコミュニケーションの場にしたいと考えている方は、参考にして頂ければ幸いだ。
余談ですが、、
p.16には事例(Case02)として本人も登場、こちらはちょっと照れくさいが、このブログのテーマでもある多様な視点、生活者として設計者としての両方の視点が盛り込まれた珍しい取材のケースかなと思う。ブログを始めた当初は、様々な視点で綴るということが、どういう風に繋がっていくのかなぁと思っていたが、こうして取材を受けて共感してくれる人がいるということはありがたく、うれしい側面でもある。
ライターの方、カメラマンの方、毎月閉めきりに追われる編集の方々、ご苦労様で~す。


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絵画の観方~それは魂を感じること~

2008年06月20日 | アート・文化

先日の展示会の話の続きです。
もともと絵画は大好き。特に抽象画。日本でも外国でも必ず足を運ぶのが美術館。沢山の有名な絵も観て来たが、芸術家の作品に触れる時、私が感じるのは作品はその創り手の「魂である」ということ。有名だからとか専門家の評価が高いからという先入観はいっさい捨てて一つの魂と向き合う。
抽象画の鑑賞の仕方など特に教わる訳でもない。ただひたすら観て感じてを続けていた時に、ある時、ある作品に出会った時にふっと、作者の叫びのようなものが聞こえて来たのだった。何かそれは私の中で言いようもない感情が芽生え、涙があふれて来たのである。それ以来、芸術家の作品は「魂を切り取ったもの」と心して向き合うようになった。観るという行為ではなく、感じるという鑑賞をするようになった。
それまでは、展覧会に出かけては一つ一つじっくりと観るを繰り返していたが、それに気がついた時、私が向き合いたいと思うもの、共感だったり、恐れだったり、喜びであったり、様々な感情と感覚を引き出してくれるもの、長い間眺めていていたいと感じさせるものが、その会場に一つでもあれば、それは足を向けて良かったと思うようになった。

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生命(いのち)との対話~個展をみる~

2008年06月17日 | アート・文化

先週末は絵画の個展に出かけた。作者はこどもとアートを通じてワークショップをなされている方で、大学でも教鞭をとられている。書籍の表紙も飾っているので、ご覧になっっている方も多いかもしれない。
展覧会の中では長良川をイメージしたとおっしゃる大作「樹と宇と地と」が圧巻である。静かな輝きにあふれ、土や水の命のささやきが聞こえてきそうである。
こどもとのワークショップが作品に影響するのか話を伺ったところ、それは大いにあるという。インスピレーションはこどもの表現や生命力そのものを感じる中で受取られているのかもしれない。私自身も、感覚を澄まし、人と、芸術と、そして様々な活動(仕事もワークショップも子育てや生活も、、)に向き合っていこうと勇気と励ましをもらったような瞬間であった。

磯部錦司 http://homepage2.nifty.com/isobe-kinji/

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フランス絵本館でのワークショップ報告~住まいのイメージは大事~

2008年06月10日 | 子ども・環境

先週土曜日のフランス絵本館ではこどもたちの『ゆめのいえ』がたくさん完成!
幼児から小学生まで、日本人も外国の方も一緒に創作をエンジョイ。
限られた時間でゼロから形にするのは容易ではない。しかし、こども達は周りに刺激を受けつつ、大人のアドバイスがちょっぴり有ればどんどん作っていく。
こども向けに導入はフランスの絵本をもとに世界の様々な家、フランスのこども達の描いた家の絵の紹介、家の作り方のイラスト説明など。それから、自分の夢の家のイメージを絵に描いてもらい、工作、そして発表。その中で、はっきりと分かったこと。『イメージを持つことはとても大事』ということ。

イメージを描かないで材料からインスピレーションを得る子もいたが、様子を見ていると途中でちょっと行き詰まり、親の手を借り親が出したものに対して気に入る気に入らないの判断を下すというスタイルになってしまっていた。
最初に絵をしっかりと描いた子は、迷ったり、変えたりしながらも自分の中で創意工夫する様子が見られ、そこには大きく『創作の自立』の違いが見て取れるのである。ファシリテーターとしては後者を育てたいと思っている。
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左:センスの良いフランス絵本が揃う
右:走る飛ぶ家のイメージに沿って、タイヤや羽を付けようとする様子。

これは建主と設計者の関係にも当てはまるかなと思いながら。
設計の依頼がある時に最初に建主に伺うのが住まいのイメージである。建主の住まいのイメージやテーマがはっきりしていると設計はスムースである。ポイントを抑えてそれに沿って工夫を凝らしていけば良い。しかしそのイメージがぶれるとなかなか決まらない。何が大事か方針が決まらないと住まいづくりの無限大の可能性の中で、答えが出ない。そしてイメージを共有し、その答えを設計者だけが出すのではなく、最終的には建主が決めていくというのが、住まいづくりの一番大事な部分なのではないのだろうかと思っている。なぜなら、住まいは買うものではなく創るものだからだ。こども達の創作に触れながら、ヒアリングに留まらず建主のイメージづくりにもっと関わっていくべきかもしれない、そしてその重要性を伝えたいと思うのだった。

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