せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

旧暦新年「春節」を迎えて、新年快楽。

2024年02月12日 | ワークライフハッピー


先週の、2月10日新月の週末は、春節でした。
旧暦の新年を迎えたわけです。

いよいよ、気候的にも、体感的にも
やっと新春を感じられます。

当日は、関東では、暖かく穏やかでした。
(元旦は概ね晴れる予想通り)

奇跡的に体調が回復し、外出もできるようになった父と
きょうだい、孫が揃い、誕生会を開催。
おめでたい一日となりました。

それでも、春は三寒四温。

先週の節分、立春後の2月6日には、
珍しく雪も積もり、我が家にも雪だるまが登場。



今時は、画像で目をつけるんですね!
なるほどねぁ~と、感心。

この雪も、被災地の能登の方の雪に比べたら
大したことないと思えば
寒いなどとは言えませんね。

本当に身につまされる思いです。

そして、この春節に、一言お詫びです。

西暦のお正月に賀状をいただいた方には、
毎年、この時期に春節ハガキを、
送らせていただいておりました。

今年は、それが出来ておりません。
本当に申し訳ありません。

理由は個人的なことです。

昨年、秋より和の文化の学び直しで、
着物を自分で着られるようになる!
との覚悟のもと、休日には、
着付けレッスンに通っています。

自分のレッスンに加えて、今年は、
なんと成人を迎える娘との親子レッスンが始まりました。



これが、慣れなくて、レッスン後はクタクタに疲れてしまいます。
歳のせいにはしたくないのですが、、、。

これまで、本当に、仕事人間で参りました。
(&子育てと介護)

趣味の時間もぽちぽち、持ってはいましたが、
今回の学びは、かなり真剣に取り組まないと、
出来るようにはならないと分かり、
時間の許す限り、取り組んでいます。
(他の趣味は中断しました)

日常の慌ただしさの中で、ゆとりを持つ意味もあって
始めた着物の学びも、

無理をしていては、本末転倒。
と、自分に言い聞かせて、休んでおります。

もう一つの理由は、
心理的にも、お祝いの葉書というのを
出す気にならないのかもしれません。
ほぼ毎日入ってくる
被災状況のニュースに加え、

建築関係は、民家や文化財の被災報告会や会議、
シンポジウム、今後の対応についての、
やり取りが続いております。

心底、喜べないのだと思います。

もうしばらくして、書きたい!
皆様とコンタクトしたい!

と、気力が湧いてきましたら、
お知らせも含めて、ご返事いたします。

どうか、みなさまお元気であられますように。。。
善き一年となりますように。


スギの本棚を組み立てる、良い香りに楽しみも倍に!

2024年02月05日 | 森と樹と暮らしを繋ぐプロジェクト


日本各地(北海道を除く)に植林されている杉。
スギの学術名は、クリプトメリアヤポニカ=日本の宝

その杉ですが、地域地域で特徴を持っています。
大きく木の種類で言えば、スギなのですが、、、

育つ環境によって、木目も違い、
手入れの仕方によって、節のあり方も変わってきます。

その杉の全国での違いを、知り尽くす(使い尽くす)のが
私の夢でもあります!

今年は、杉の本棚を手に入れようと、
年明けから調べておりました。

1月のWoodコレクションで、
出会いがあれば良いな~と思っていました。

残念ながら、出展を見つけ切らず、
回り切らず。。。

結局、ネットで調べた商品を、
販売店に、いくつか質問のやり取りを行って
注文しました。

もちろん、ただの本棚ではございません!
自分で組み立てるものになります。

そんなに難しくはなかったですよ~。DIY。



ただし、杉が、柔らかく、傷つきやすい
という特徴は、理解していないと、上手くはいきません。

強く、作れば、割れてきます。

そう、握力40kgの女が力を込めすぎると、、、
多少、割れました。

(握力40kgとは、公益財団法人長寿科学振興財団によれば、
16歳男子の平均らしい。)



商品名は、その名も「組手什」
読みは、「くでじゅう」です。

伝統的な木の組み方を用いた什器(日用品の家具のことですね)
という意味です。

この商品が、良い点は大きく3つ。

1)ケミカルフリー(接着剤や塗料なし)
2)自由度、フレキシブル性
3)国産木材活用にて、森林環境保全に繋がる

完全無垢材で、(接着剤など不使用)
組み立て式で、パーツに分解すれば、再利用でき、



細長いパーツを順にはめ込んでいきます。
今回は、奥行きが欲しかったので、一般サイズよりも
1枚パーツを追加しています。

SDGs的にも、パーツが軽いのと、小さいので配達がエコ。
良いとこだらけ。

大きな本棚が、配達されたものは、これだけ。
隣のメジャーとペンで、サイズ感を確認ください。


開けると中身は、パーツの板がきっちりと並んでいます。


デザイン的にはどうか?
これが一番、気にかかるところ。

欠き込み部分が、うるさいのではないか。
という懸念は、ないこともない。
気にならないと言えば、気にならない。

完成した姿

グリーンなどは、確実に映えますね~。
理屈的なことを書きました。

体感でどうかというところが最も大事なのかなと
感想を綴ります。

1)組み立てている間、木目の違いや、色の違いを眺めるのが楽しかった。
2)木の香りがして、労働も苦にならなかった。
3)完成後も、杉の甘~い香りが部屋中に広がって、癒されております。

子どもみたいですね、笑。
何だかよくわからないけど、童心を揺さぶりますね~。

デジタルの世界とは違う、アナログの良さ。

買い物だけではない、達成感!?、心地良さ!?

ということで、大満足でした。

最後に、気になる点といえば、地震対策。
どうやって壁に固定するかという方法が
必要で、それは各自に任されている点かな。

販売、製作者にも質問もしました。
最上段を紐等でクロスに結び、壁に固定ということでした。

今回は、板を追加し見えないところで、天板に
固定し、それを壁と固定しました。

転倒防止。これだけは、この日本国で、必須なので、
もう少し、詳しく、解説があるとなお良いですね!

最後に、杉の産地を伺ったところ、三重県だそうです。
お~、三重県といえば、森林政策の先進県ではないですか。

まだ、使ったことがなかったので、嬉しいです。

初、三重のスギ!ブラボー!!

産地はお任せだったので、これはこれで良かった。
見てください。個性的な木目と色合いです。



三重といえば、
林業を描いた映画、WOOD JOB!(ウッジョブ)の撮影地でもあり
美林の場所です。

余談ですが、映画は、

主演の染谷将太の演技力を引き出し、
伊藤英明が、海猿ならぬ、山猿にもなれることを証明し、
長澤まさみの、美しくて強い女子力を満喫できる
映画となっております。

まだ見てない方は、ぜひ、ご覧くださいませ。

これからも、いろいろな国産木材を試して参ります!


春の訪れとともに脳の動かし方にトライ〜時間ではなく、時を過ごせよ〜

2024年01月29日 | ワークライフハッピー

西方寺の蝋梅

西暦新年になってからも、日々の流れが早いですね~。

暮れから、年明けのいろいろなイベントや
講習会の参加予定を立てていて、
そこに、能登地震の報告会や対応の検討会が続き、

さらに、家族の行事が続く月なので、
毎年、本当にせわしなく過ごす1月です。

私にとっては、旧暦生活での
まさに仕上げの1月(=12月)です。

先週の満月は、さらに掃除日和。
暮れにやり残したことを行うのにも、もってこいでした。


朝の満月。まるで太陽のよう!

そんな忙しない中、心落ち着けるために、
週末は、西方寺さんの瞑想会に参加しました。

最近富に人気で、申込制。
ラッキーなことにキャンセルが出て、
伺うことができました。

この時期に、訪ねたい理由は、もうひとつ。

蝋梅が見事なのです!

瞑想前には、感じなかった香りも。
終えて、外に出て改めて見上げると、

とっても、良い香りがしました。

ヘェ~、五感ってこんなにも変わるのですね~。

嬉しいことに、心身がスッキリし、毎回、帰路は
足取りが軽いのです。

そして、お楽しみは、住職のお話。

今回は、お正月の震災にも絡めて、

『いつも通り、明日が来ると思って生きるな。

「時間」を過ごすのではなく、同じ日はないと思い
充実した「時」を過ごせよ。

というお話でした。もう少し、表現は優しいですけれど
要約するとこのような内容です。身につまされます。

そして、瞑想は、

ちょうど、興味深く、読んでいた[WHOLE BRAIN]
~心が軽くなる「脳」の動かし方~(ジル・ボルト・テイラー著)

にも、通じ、理屈脳から、自分自身の脳へ戻る作業には
もってこいなのだそう。

書籍の内容は、

理論立てて、理屈で、計算し、
きっちりとスケジュールをこなす生活を送る脳を、
左脳の「考える脳キャラ1」とすると、そこがうまくいかない時に、
愚痴や不満や不平を司る「感じる脳キャラ2」が発動してしまうらしい。

まさに、私の課題がそれだ!

(キャラ1~4のネーミングは日本語訳によるもの)

本来は、右脳の楽しみを「感じる脳キャラ3」と受容をもって「考える脳キャラ4」も
持っており、それらが上手に連携すると、人生はうまくいくと言うもの。

右脳と左脳の連携ですね!

建築の生業は、実にその作業だと思っています。

思考的には、理論立てて、建物を建てないと、命にかかわりますが、
面白い発想や、アイデァは、多分キャラ3の脳を使っているし、

全体を見通す力は、キャラ1とそして、多くの方との
連携の仕事は、キャラ4の脳を使っているなと思いました。

な~んだ、建築の仕事って、ホール・ブレイン(全脳)仕事ではないか!

しかしながら、やはり考える脳キャラ1に重点が置かれがち。

こうして、瞑想で、感じるキャラ3と受容思考のキャラ4の活性化は
私にとって、必要な作業だったんだ!

と、改めて、春のおとづれとともに、
感じたのです。

紅梅も咲き誇っています。奥には、朝の月もちらり

これからも、偏った脳の使い方ではなく、
四分野を満遍なく!自由自在に、使いこなしていこう!

と、満月の夜にも誓うのでした。

その方法論は、気になる方は、書籍を手に取ってみてくださいね。
脳の作戦会議と名付けられています。

これまで、新月会議(行動方針などの検討)で行ってきたことに、
加えて、脳の作戦会議も、日常に取り入れたいと思います。

色々な知恵と、学びの共有に感謝して。

2024年モクコレに参加して、想うこと

2024年01月22日 | 森と樹と暮らしを繋ぐプロジェクト

青森ヒバの木地の色は白い!

モクコレ2024に行って参りました。
(ブログ報告が、少し遅くなりました)

正確には、ウッドコレクション(東京開催)2024なんですけどね。

全国の、主に国産木材の活用を頑張っている県からの出展が
東京で、一堂に介します。

もちろん、全てを網羅しているものではないし、
自治体や、森林組合さんのようなところから、
民間の企業さんまで出店は様ざまです。

本当に、色々なモノと人に出会えるので、
お勧めなのですが、遠方からの出店の方は、
誠に、ご苦労さんなイベントです。

惜しいのは、
設計事務所の参加が思ったより少ないこと、
昨年も、でしたが。

私の周りでも、知る人の方が少ない、涙。
そこで、今年は、新しい人をお誘いしました!

建築士の会報などにも、挟まれてはいますが、
その魅力が、チラシからは伝わらないのではないかと。

それに、設備機器や、エコ、省エネなど
建築の最先端事業の紹介ではないのも、設計者が
わざわざ、足を運ばなくても、と思っているのか、

いやはや、木造や木の活用に関わっている設計人口の少なさを
象徴しているのかもしれません。

これはもっと、魅力を伝えていかないと、
遠方からの参加者は疲弊してしまうと危惧しています。
実際、昨年の知り合いが、出していない今年。

とにかく、今からでも、良かったら、
下記のページで様子をご覧ください。

出展者の一覧は、役に立ちます。
モクコレ2024の出展一覧 オンライン展示会1月31日まで
以下は、柿本が時間の許す限り見て回ったところの
一部をご紹介します。

基本的には、国産木材であり、
有害ではない商品をチョイスしています。

<国産木材建具>

外部、「日本の窓」、防火まども出来ました!



内部、「さんもく工業」の木製建具、美しい。



今年は、インテリアや家具も出展。檜のソファ。



<北の木材>

東京ではなかなか触れられない、青森ヒバ
その魅力は、なんと言っても色白の木目に香りですね。



まな板も購入。
(青森の方が、この木目が良いって勧めてくれました)

そうなんです!雑貨も買えるので、
一般の方にもきて欲しいんですけど。

入場無料だし。
しかし、開催が平日なのがネックかもしれません。

<ノンケミカルの外構材>

これまで、外部には、ノンケミカルの
江間忠さんの「炭化木材」を活用してきましたが、

一つ、選択肢が増えることに!

長野のベンチャーの会社さんより
カラマツ、アカマツの圧縮木材の紹介がありました。



その色から、「モカウッド」だそうです。
とても、魅力的な木材です。外壁に採用したいなぁ。。。

とにかく、お土産や資料が多くて、
帰りにはど~んと荷物が増えているのですが、

木に関しては、経験上、自分から情報を取りに行かないと

メーカーと違い、大きく宣伝していないのと、
企業の営業の方が押しの強い人ではない。
木のように優しい!?からだと思っています。密かに。

ということで、そろそろ押しの強い私が
真剣に、宣伝しなくてはならないかも~
と、2年連続で参加して思いましたね。

本当に、全国の皆さん、頑張っていらっしゃるんですよ。
木材って、育てるのに何十年もかかっていますから、

今の効率、経済優先の社会と、真逆な側面がありますから。

YouTubeが、始められると良いんですけどね~。
これには、普段の業務との両立の作戦を練らねば。

書かないと、やらないと思うので、
ここに記しておきます。

出店の皆様、大変お疲れ様でした。


龍三昧の新年(西暦で)スタート

2024年01月15日 | 日本民家再生協会・伝統建築・造園


神社建築や日本の歴史、地域の歴史を知ることにもなる
ミニ旅。それは、七福神巡りです。

仏教や、神道、
そして、日本人の信仰心などを垣間見ることにもなります。

年始には、各地域で、ご開帳がなされていていることを知り。
七福神を巡る旅を、お正月に友人と始めて3年目。

毎年、健康と、家族の幸せと、世界の平和を願い、
そして、互いの人生の挑戦を、誓う旅でもあります。

今年は、鎌倉を巡りました。



龍に因むパワースポととして有名な
江ノ島の神社(龍宮大神)は、その一つなのですが、
今年は辰年でさらに混むことが予想され、日の出と共に出発。

朝一番での到着のおかげで、周りに人がおらず、
しっかりと、気を合わせることが出来ました。


お互いに、神奈川に居ながら、江ノ島に行くのは始めて。
(デートスポットだからでしょうか、笑)

色々な発見があり、楽しめました。

元気で巡れる分、社会貢献をしっかりしていこう!
と、自分の欲望のためだけではなく、

家庭生活と仕事の両立を頑張っている
友人とだからこそ、祈る気持ちにも、感謝が籠もります。

神社の彫り物には、たいてい龍神様が彫られていますが
今年は、西暦新年から龍三昧だなぁと思います。

長谷寺の木魚は、龍の彫刻が立派

晴天に恵まれ、梅もちらほら咲き始めていました。

先の長野旅では、北斎の描いた龍や、ちなんだ龍のお酒、
(応龍、美味しかった)や、山車の彫刻に至るまで、

龍、龍、龍、、、。


左上が應龍(北斎美術館にて)


お酒のラベルも応龍


北斎の絵をもとに作られた応龍

これは、頑張って上り詰めなさいよ!ってことでしょうか。
ははは、、。

せっかくの龍とのご縁を、活かして参りましょう。

今年も、皆様にとって、
よき運気の上昇がありますように。。。

追記:

長野旅では、北斎の鳳凰の天井画で有名な岩松院も良かったのですが
(撮影不可)
https://www.gansho-in.or.jp/

古刹、浄光寺の薬師堂が見事でした。
https://www.jyokoji.jp/index.php/yakushido

そこに至るまでの石段も。


友人が後ろ姿をパチリ。

古いものは、ちょっと苦手という方も、
きっとそのうちに、馴染んできますよ〜
年齢と共に、多分。
(かくいう私も、古建築が苦手だった一人)

社会での色々な、人との関わりや、状況への対処、
経験を積めば積むほど、こういった神聖な場所が
必要になってくるのかもしれません。

心を整えて、今年も様々なことに、取り組みます!
みなさまも、お疲れが出た時は、温泉か神社やお寺さんですぞ(笑)