せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

休耕地の活用手法〜アートで再生された場所に立ってみて〜

2022年11月21日 | アート・文化


先週末は、まさに小春日和でした。

傾斜地のミカン畑だった休耕地を整備して、
アート空間に生まれ変わった場所、
「江之浦測候所」を訪ねました。



財団の運営ですが、
まさに総合芸術家とも言える杉本博司氏が、
プロデュースした建築であり、場でした。

案内の方がおっしゃるには、
ニューヨーム在住の作家である本人が
コロナ禍で、在日だったために、むしろ工事が進んだそうな。
(まだ、工事中の場所あり)



内容は多岐にわたり、
大変ユニークで、どの場所も興味深く

広大な敷地を、途中ベンチで海を眺めて休憩しながら
3時間かけてその場所を味わいました。

自然と、アートと、石と木と土と、、、、
融合のさせ方が、ナチュラルで、
まるでピクニック気分で巡りました。



ただ、展示されているものは、なかなかに奥が深く。
まるで、神社の奥の院を散策している感覚になります。

禅、仏教、神道、日本文化、建築に詳しくないと、
これだけの場を作ることは、難しいなと感じました。

古代の遺跡、茶室という日本建築、そして、神社の持つ聖域
そういった日本的な要素と、本物を使って表現。

そこに、トタンやガラスといった現代の材料も加えながら
古くさくならないように配慮されています。

トタン屋根の茶室


存在が消えるガラスの祠


ガラスの舞台


海にのび太鉄板の上に立つと、本当に気持ち良い〜。
ただし、中学生以上しか入館できません。




一緒に行った友人と、手すりがなく危ないので
子どもは見学できないねと、話しながら、

石仏なども、子どもにとったら、あまり面白くないかもねと、
大人にならないと分からない、
この鑑賞の醍醐味を確認し合いました。

休耕地が、このように、おとなの癒しの場所になったことは
とても喜ばしいことかもしれない、と思いつつも

子どもは場の体験ができないのは、
残念と感じてもしまいます。

その懸念以外は、本当に面白い場所でした。

ミカン畑の傾斜地が、まるでリゾート地に生まれ変わり、
多くの方が、予約制で訪れる場所となる。。。

ミカンが取れる日当たりの良い場所が
こうした、散策コースになるというのは
なかなかに、楽しいものでした。

場所を消化するには。。。ですが。

全国で起きている休耕地問題を、解決する手法の
ヒントとなりうるかなぁ???と、

自然の中に身を置きながらも
考えないわけにはいきませんでした。

一つ一つの場所の作り方、例えば
神社の向きをあえて海に向けたり、

木の根っこの磐座の場所に感動したり
と、感想は尽きないのですが、、、



一言で言えば、外国人観光客が喜びそう!
です。

作家本人もきっとそこのところを
かなり意識したのではないかと思います。

美術館では、展示を入れ替えれば何度も足を運びますが、
自然の恵み満載のこの場所なら
季節で巡る、リピーターもおられるでしょう。

日の出、満月、冬至、、、など
自然の暦の巡り方をも、楽しむ仕掛けも満載。

レイラインなど好きな方には、たまらないでしょうね。
満月の会もあるようです。

ご興味のある方は、最寄り駅から
無料シャトルバスもありますから
訪ねてみてください。

江之浦測候所
https://www.odawara-af.com/ja/enoura/

場を作るという点、
建築のあり方という点、
アートの視座など
感想を語りあってみたいものです。

そして、場作りのヒントは、、、
私は逆に、子どもの居場所をこういった風に創れないか
と、思ってしまいました。

子どもパラダイス。。。
いつかは、実現させたいものです。

最後に、今回の企画は、友人のお誘いでした。

不幸があったことや
介護疲れの私の、気分転換にと誘ってくれたのでした。

アート&自然散策の余韻に浸りながら、
一番は友人の配慮に、感動した日帰り旅となりました。

ありがたく、余韻に浸っています。
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季節の変化にご用心!立冬を迎えて、体調管理のポイントは

2022年11月07日 | ワークライフハッピー

パワーを頂きに登った伊豆山権現の神社から海を見た景色。秋晴れの1日でした。


今年も、とうとう本日、立冬を迎えました。

これから、寒さがじわじわと近づいてくる季節。
みなさま、お変わりありませんか?

朝晩の冷え込みと、日中の暖かさとの落差が大きく
風邪をひきやすくなる季節の変わり目です。

本日は、私が長年、
ワークライフバランスを実践する生活の中で

体調管理に努めてきて、
効果があったものを、お伝えしたいと思います。
(+最後に、新ネタあり)

1)乾燥でのどが痛くなる → アロマで対処



私は風邪のひき始めは、のどにきます。

鼻の粘膜で防ぎきれなかった、
菌が入り込んでいる実感があります。

鼻がムズムズの間に対処できていれば
問題ないのですが、この、のどが痛くなる、、、
を放っておくと、熱が出始めます。

なので、そうなる前に、手を打ちます。

マグカップに熱湯を注ぎ、「ティートリー」のアロマを数滴いれて
匂いを嗅ぎます。鼻がツーンとします。そして、すぅ〜としてきます。

口呼吸で、湯気をのどから直接吸うのも効果的です。
お湯が覚める頃には、のどのイガイガ感が和らいできます。

このほかにも、鼻うがいというものがありますが
ちょっと苦手なので、マグカップアロマ浴が私には手軽で
合っています。

アロマは部屋で焚くものと思っているあなた。
直接鼻の粘膜に蒸気を入れるという荒療治も、
かなり効きますよ〜。お試しください。

そのほかにも、インフルエンザ対応はユーカリが良いなど
いろいろと効能は違うので、ご自身で匂いを嗅ぎながら
お試しください。

参考までに、妊娠中から利用してきたアロマ

老舗の「ニールズヤード レメディーズ」

妊娠中は、匂いに敏感になるので、まずは専門店で相談を。


最近は、すぐに手に入るので、
MUJIのブレンドも気に入っています。


アロマは、トイレ、お風呂、寝室で使い分けてます。
電気で炊かなくても良いのです。
電気つけっぱなしはエコじゃない。

トイレは消臭用に水で薄めてスプレーボトルに。
お風呂は重曹に混ぜて入浴剤に。
寝室は、水で薄めたアロマをタオルに浸して、
洗濯物を干すみたいに(加湿効果あり)

工夫して使っています。

2)入浴は、芯からあたたまる。保湿も大事

→、暖かさは、岩塩と天然香料のクナイプの入浴剤
 冬はオレンジリンデバウムが効果的。
(クナイプはハンドクリームもお勧め)

→ 保湿には、サクラン入浴剤がオススメ



サクランは、大変貴重な、ふるさと熊本の水前寺のり。
   この浸透性と保湿力が凄いんです。
もちろん顔にも美容液として使うものですが、
長年愛用しているネイチャー生活倶楽部さんから、
ここ数年で開発された入浴剤です。
刺激が少ないので、アトピーさんにも使えるそうです。

もう、お肌すべすべになること、保証します。

3)漢方は、風邪の初期には葛根湯がオススメ



寒気がしたり、頭痛がしたり、冷えると肩こりも増します。
そんな時は、断然、葛根湯です。熱が出る前に早めの対処です。

食間に飲むとありますが、食後に飲むより、効きが早いです。
ここは、守ったほうが良いです。

子どもからOK、妊娠中も飲めるのがありがたいです。

(ブログ最後で紹介する本にも登場してくる、睡眠時の足のつり
こむら返りに効く漢方もあります。)

4)寝る前のストレッチ

血行が悪くなるのが、不健康のもと。
やはりそこを改善しないと、なかなか体調は良くなりません。

入浴や葛根湯も体を温めますが、
どうしても、一時的なもの。対処療法でしかありません。

健康を継続するには、やはり、血行を良くすることに尽きます。

しっかりと肌着を着ることと
薄着で油断しないことに加えて、
常に血の巡りが良くなる体質改善に
いつも以上に努めましょう。

秋の夜長に、少し長めのストレッチをお勧めします。

5)女性ホルモンアップのヨガ

そしてなんと今年は、更年期対策にも一役かう
私にとっては、初のちょっと特殊なヨガ体験。
これまでのヨガの概念を覆うものです。



こちらのご本を、著書ご本人からいただきました!
ありがとうございます!!
 ご本人も、とても美しい方です。

一時期流行った、美魔女ならぬ
みなさんを心身ともに健康に導いてくれる本当に魔女!?
と思われるくらい、パワフルで知識旺盛な方です。

以前は、体が弱かったそうですが、
それを克服するための学びや探求が
今のお仕事につながっているそうです。

タイトルに、どきっとした方。
 偏見を持ってはダメですよ〜。

更年期や健康管理の漢方も詳しく書いてありますし、
さらに、女性に特化した性の悩みを温かく解説してくれる
真剣な本です。

女性の方、恥ずかしがらずに、ぜひ、手にとてみてくださいね〜。
男性の方は、奥様や恋人にお勧めしてみてくださいな。

それでは、みなさま

免疫もアップして、そろそろ来ると言われるコロナ第8波
3年ぶりのインフルエンザ流行の予想など
ぶっ飛ばすくらいに、元気で過ごしましょう!

追伸:かれこれ2ヶ月もブログが開くなんて、
我ながら、情けないです。

ブログが書けない時は、仕事でトラブっているか
プライベートがグチャグチャかって時です。

今回は、後者でした。
相続、介護、こどもの問題など、次々と湧き出てきて
私自身が、かなりヘタっておりました。

今月から、絶対に復活するぞ〜の意気込みも込めて
まずは、健康の話から綴りました。

お伝えしたいこと、綴りたいことは
実は満載。(ネタは2ヶ月分あります)
もしかしたら、振り返りつつ、アップするかもしれません。

こんなマイペースな私ですが良かったら、
引き続きお付き合いくださいませ。
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防災の日。二百十日に、台風11号に接して。

2022年09月01日 | 季節感のある暮らし


毎年、フライトで眺める夏の富士山。
今年は、ブログへの写真アップが遅れました。

まさに、葛飾北斎が描いた「富嶽三十六景」の
「赤富士」を思い出させる景色です。

「赤く染まった赤富士」とよく言われますが、
「赤く色づいた」が正確ではないか?
と、フライトの度に感じております。
久しぶりの投稿のため、前置きでした。

本日、9月1日は防災の日

約100年前、1923年のこの日に起きた関東大震災の
教訓を忘れないためにと、制定されたそうですね。

学校や施設で、新学期最初の防災訓練が行われたところも
多かったのではないでしょうか。

東京では、幹線道路で一斉通行止めにて、
首都直下型地震を想定した訓練もされたようですね。
大規模な災害の際には、車の利用は自粛してと警察庁から。
(NHKニュース)

確かに、大きな地震経験者としては、道路や橋梁が被災する中、
救急車両と大型の支援車両と、地元民での車での
大渋滞を経験しているので、
しばらくは、自粛したいものです。

かといって、避難したり、帰宅したり、
買い出しに行ったりと
全く車を使わないというわけにはいかないので、
悩ましいところです。

やはり、日頃の備えをしっかりとしておく。
徒歩でできる避難も念頭に置いておく。

というところでしょうか。

そして、今日は、雑節の二百十日
(立春から数えて、210日目、毎年9月1日頃)
台風到来の特異日です。
(参考:くらし歳時記 成美堂出版)

私が、まさに、暦通りだなと思うのはこちらです。

本日は、台風11号が沖縄を襲撃していますし、
全国的にも影響を受けて、雨雲や雷が発生していますね。

私の経験では、台風は20号前後が、強力になってきます。
いよいよ、これからが台風シーズン到来です。

皆さま、本当にご注意くださいね。

台風と地震は同時に起きない想定なのですが、、、、。
建築的にもそう設計しますが。。。。

最近は、そうもいっていられないのではないか?
と、いうくらいに災害が続きますね。

農作物の被害が最小限にとどまることを願って止みません。



先日、参加した名古屋大学の防災アカデミーの講義では、
災害の歴史的記録のお話でした。

歴史的記録があるから、今の地震の予測なども可能。
科学的な分析に加えて、非常に重要な情報だそうです。

確かにそうですね。私たちは先人の命の犠牲や
伝承、記録のもとに、その知恵を受け継いで
今、ここに生きているのです。

備えのために、
古文書を読み込むことをやっているそうです。

まさか、書道の崩字解読とは!
文理融合。

多角的な研究、分野を超えたコラボレーションで
最先端の研究も進んでいるんですね。

小さな感動が芽生えました。

そして、気がつけば、
ブログの更新が1ヶ月も開いているではないですか!

そうなのです。

実は、母亡き後、父の具合がぐっと悪くなり、
通院、そして介護保険の申請と、今、奔走しています。

母の死後の手続きなども並行しながらなので、
私自身が、かなり、ヘロヘロです。

夏の疲れが出ないように、
そして、自分時間を持てるように工夫しながら
乗り切っています。

その辺りのコツは、次回に譲るとして
毎週月曜日のブログ更新もままならない状況。

ですから、今年の後半は、
本当に書ける時にブログは綴るということにしたいと思います。

定期的にチェックしてくださっている読者の方には
ご迷惑をお掛けします。

どうぞ、ふらっとお立ち寄りくださいね。

綴りたいことは、かなり山盛り溜まっておりますので、
色々と落ち着きましたら、またわんさか書いて参ります。

その際は、どうぞ、ご笑読くださいませ。

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奇跡の10年を振り返って、母のこと。

2022年08月01日 | ワークライフハッピー


ブログの更新が滞りました。
この数ヶ月、心の余裕がありませんでした。

本日は、個人的なことを綴ります。

6月の母の入院、全能放射治療、
7月に退院したのも束の間、
ホスピスへ入院して2週間で、
母は、この世を旅立ちました。

コロナ禍のなか、
病院への入院では面会ができないからと
主治医から、ホスピスを勧められました。

面会は、1日ひとり15分までという厳しい条件でしたが
30分くらいは居させてもらい、
父と兄弟でリレー方式で見舞いました。

なんとか、最後の兄弟が面会できる頃まで
意識があったでしょうか。

母の大好きないわさきちひろのイラストTシャツ
以前お土産にプレゼントしたものを、最後は着ていました。



叔母から「母に会いたい」の連絡をもらって、
いつ行ったら良いかの相談で、1日でも早く!と伝え
遠方から、来てもらったその日の面会の直後に、
息を引き取りました。

叔母も生前の母に会え、母も言葉は発せられずとも
気配を感じ取ったことでしょう。

家族、それぞれ一人づつでしたが
母と最後のお別れが、できたのは良かったです。
ホスピスを勧めてくださった主治医にも感謝です。

ここ数ヶ月は、母との電話、そして、別れの際は
必ず「またね」というようにしてきました。

「バイバイ」では、もう会えなくなるような気がして。

私のと直接の最後の会話は、
『頭が痛く、入浴できないので、
体を拭いてほしい』でした。

ホスピスで、除菌シートで
手が届く範囲で、体を拭くと、眠ってしまいました。

その後、電話で何回かやりとりするうちに
「覚悟した」「しておいて」と、息も絶え絶え
言うようになり、、、、

あの時が話せたのは最後だろうと、
私も心づもりをしていたので
「またね」と切ったものの、、、

もう声を聞くことはないだろうと、予感しました。

肺がんステージ4から10年の生存。
奇跡としか言いようがありません。

様々な抗がん剤の治療。
食事改善。
適度な運動と脳トレ、そして心の持ちよう。

全てを、母と共に見直し、実行してきました。
いろいろなメニューを作ったなぁ。
魂の在り方まで、話をしたなぁ。

おかげで、健康おたくになった私です。

医学的には、5年の生存で
寛解と同じ価値があるのだとか。

そして、長生きできた一番は、
やはり家族の力だったと思います。

孫の10年の成長がみる、それを励みに
闘病生活を送ってきました。

治療は副作用で、何度も中断して、最後は、
薬ももう効かず。

痛みが広がるのに耐えながらの日常生活でした。
本当に、よく頑張ったと思います。

「がんも大人しくしとらなんよ。
母体が死んだら、あんたも死ぬけんね!」(熊本弁)

と、自分自身のがん細胞に話しかけるようになり
食事も文句ばかりだったのが、
深く感謝して食べるようになり
その姿は、まさに、最後の方は菩薩のようでした。

ある意味、悟ったんですね!
母にとっては、治療と闘病が業だったのかもしれません。

家族葬では、葬儀屋さんとてもよくしていただきました。



通夜では、母と兄弟と孫と、そばで寝ました。


これから納骨や死後の手続きなど
気が抜けませんが、お盆休みには、
ゆっくりじっくりと母との思い出を振り返ろうと思います。

これまで、お世話になってきた病院関係、
地域ケアの関係のみなさま
そして、家族のように心配してサポートしてくださった
地域の方々。

本当にお世話になりました。

母も幸せでした。
きっと、今頃、天上で
ご先祖との再会を果たしていることでしょう。



良き生を、生き切りました。

産み育ててくれたことに感謝して。
そして、いろいろな知恵を授けてくれてありがとう。

私も、母に劣らず、精一杯、
自分の生を生き切るつもりです。
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7月1日建築士の日に建築見学会〜こども環境学会に参加して~

2022年07月04日 | 模型・実験・見学・講習・イベント

図書館

暑い最中の先週末の3日間、
日本女子大学で、こども環境学会が開催されました。

学会の大会は、一昨年は中止。
昨年は、オンラインと対面のハイブリッド。
今年も、昨年同様の形式で開催されました。

参加の仕方も、私もハイブリッド(笑)

建築の見学会には参加し、
基調講演や国際シンポジウムは
オンラインで参加しました。

この暑さを考えると、
会場運営の事務方や、担当大学関係者の皆さんには
申し訳ないくらい、移動がない日は、
身体的に楽でした。
(学生さんや教員の方が、オンラインは楽と仰るのを実感)

実は、日本女子大は、東日本大震災が起きた2011年に、
開催予定をしていた会場でした。

私も企画を持っていたので、その時は、
下打ち合わせに伺ったものです。

しかし、事情が変わり、会場開催は中止。
その後は、私も熊本に移住したので
東京での活動は見送り、
学会の大会に参加するのが精一杯
という形になってしまいました。

今回は、久しぶりに建築見学ができるということと、
コロナ禍になって、閉じてしまった大学の構内にも
部外者が入れるということもあり、お邪魔しました。

そして、目玉は、なんといっても妹島建築。

創立百二十年を記念して建てられた、百二十年館。
図書館。そして、新学生棟と、3部作を拝見しました。

卒業生である建築家妹島和世氏が、
西沢さんと組んでいたSANNAとしてではなく
妹島和世建築設計事務所としての作品です。

率直な感想としては、あぁ、乙女な妹島さんが戻ってきたな
という印象でした。

初めて妹島建築を見たのは、学生時代。
熊本アートポリス事業の再春館製薬の女子寮です。

伊東豊雄さんの事務所で頭角を現し、
軽やかな建築を作る女性として
注目された妹島さん。

その、伊藤さんの薫陶を受けている様子がわかるのが
ボールト状の屋根のモチーフ。


新学生棟

アルミや白やグレーなど、色調も然り。
DNAを感じるものでした。

図書館は、内部外部をスロープで巡らせることで、
上下階の目線を交差させるという試みは、面白く
不思議な体験でもありました。



入ってすぐのスロープでは、転ぶ学生さんが続出したとか。
それは、ねじれている傾斜なのだそうですが、
体験した身としては、歩きにくさはなかったですね。
じゅうたんでしたし、ペタンコ靴には。


緑が一緒に写らないと無機質に見える図書館。
ガラスに映り込んでいるのが幸い。

新学生棟では、円形型のソファに、個別の丸テーブル。
個人利用や、グループ利用ができる仕組みは
今の学生さん向けでしょうか。
伺った際は、満席状態でした。

そして、百二十年館。
地下のパティオを持つ、シンプルな四角の建築。


百二十年館



これまでの日本女子大の建築の中では、
一番クールで、シャープ。

建築も建てられた時代で、
建築様式とデザインの最先端が違い、
まるで、年代建築見本市のような日本女子大。



それだけ、伝統がある大学ということですね。
(何と言っても日本初の女子大学)

室内の写真は撮影不可でしたので、お見せできなくて残念ですが
興味のある方は建築雑誌などで、チェックしてみてください。

細かい建築のうんちくは、そういったメディアにお任せするとして
学生さんが、気持ち良く、のびのびと学べる場であるのかどうか
私としては、建築の造形だけではなく、その辺りが気になりました。

もし、自分がここの学生だったら?
うむ。迷うでしょうね。慣れるまでは。

新しい建築は、どこを切り取っても、同じような感じ。
均一均質な空間だからか、サインが、ほぼないからでしょうか。

会場での説明では、実際にトイレの位置をよく聞かれるとか。

そう、建築家は、ゴテゴテしたサインが苦手で、
できるだけ、綺麗にしておきたいのです。
むしろそういう意図がよく伝わってくるサイン計画でした。

公的な空間でありながらも
私的な大学という構内ならではのデザインでしょう。

数字とか、大きく表示したくなるのが
大きな空間ですが、そこを抑えるのが、
 妹島流なのかもしれません。

図書館の内部空間は、
使い手側との協議も重ねられたのか
様々なところに、学習机と椅子のセット。

明るい場所、暗い場所。
静かなところと賑やかなところ。

自分がどこで勉強したら、
心地よいのか、集中できるのか、

様々な場所が用意されているというのは、
多様性があって良いと感じました。

そういったきめの細やかさは女性の感性でしょうか。

大胆に、「ここが学習コーナー」と、
半ば強引な、あるいは強制的なゾーニング
でなかったことは幸いです。

兎にも角にも、ここで学べる学生さんは、
羨ましいなぁというのは、全体の感想です。

案内役をしてくれた学生さんへのヒアリングでは
「コロナ禍で、学校がオンライン授業の間に、
建築が出来上がっていて、
登校してびっくりした」という感想でした。

4年生だったので、前の環境もご存知なわけです。
環境が変わってしまうと、戸惑いますね。

古きものと、新しきもの、、

学生さんへの教育方針も、
きっとそうなのだろうなと、思います。
空間から感じることも大いにあるでしょう。

具体的な全体の作りや建築計画の流れは
次の日の基調講演で
学長より説明があり、より理解が深まりました。

こどもの環境を考える学会の大会ではありますが、
大学という学びの場のあり方を考える機会になりました。
(私も勤務時には大学の設計監理に関わりましたけれど、)

ありがとうございました。
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