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里やまのくらしを記録する会

埼玉県比企郡嵐山町のくらしアーカイブ

嵐山町の俳人達(明治・大正期)5 勝田 根岸渡

2009-12-19 12:38:00 | 俳諧・俳句

勝田
 俳号 如昇 池水 飛代

 如昇 田中太蔵 夜秋庵 古雪庵
   寝おしむや翌日は桜に見せる髪
   鎗は錆ても名はさびす榾の主
   智は盗まるる患なし榾の主
   頓て豊に羽を伸す鶴か祝の子
   玉鉢の纏う笠簑や鳴千鳥  簑―蓑
   頓(やが)て咲く椛(もみぢ)の花や三日の月
   雪障(さはら)むや旅僧一人り馬の上
   月丸し花のまことを見るゆふべ
   掛乞の方でもいふや不仕合
   明る戸に鍵音高し庫開き
   傘張の借る明地や菫艸
   寝た鳥の羽を組直す夜寒哉
   鈴の音絶ぬ社や松に鳥
   思ひあふ中とは見えずうかれ猫
   何もなき空にかくるる雲雀哉
   喓々虫吏(つかさ)見心魂尽んとす
   火は虫に魚は猫に取られけり
   笹子鳴や梅は日向に片靨

 池水
   畄守せよと猫撫て出る凉(すゞみ)哉
   凩や何処から吹て何処の果
   あし火たく伏家も花の主哉

 飛代
   ほととぎす疂に酒を呑れけり


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