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S嬢のPC日記

2004年から2007年まで更新を続けていました。
現在ははてなで活動しています。

インターネットの中の「大人」たち

2004年09月12日 | インターネットと子どもたち
さて、「インターネットと子ども」というカテゴリーの中で
インターネットで出会った4人の「子ども」を見てきたのですが。
この4人の「子ども」の行動、
4人に関して、全て読んでくださった方には、
見えてくるものがあるのではないかと。

そう、
表現方法は違うかもしれないけれど、
この4人の子どもたちと同じような「大人」が
インターネットの中にはたくさんいるということです。

明確な目的を持って、インターネットを媒体として使っている人がいる。
その場合、その世界はどんどん成長していきますが、
成長していくと共に、荒らし行為を受ける危険性は高まります。
交流をメインの目的にしている人がいる。
その場合、自分は「交流」と思っていても、
相手にとっては、バランスが取れていない「交流」という場合も
あると思います。

「子ども」だから、
その育成と保護のために必要なことを考察しなければ、
そんな観点が出てきますが、
そのためにはまず、
インターネットの中での「大人」を考えなければならないところも
あるんではないかと。
実感を伴わないマニュアルに対して、
意識と関心が薄れるというのは、
大人も子どもも同じなのではないかと。

インターネットの中には、「大人」がたくさんいます。
その「大人」たちは、
最初から、「インターネット上のルールとマナー」を
知っていたわけではないと思います。
知らないとしか思えない人も、たくさんいます。
うすうすわかっていても、
そこから踏み出す行動を取る人もたくさんいます。

理解し、わかっているんじゃないかと自分で思うという人の大半は、
そのことで「苦い思い」や「痛い思い」を経験したから。
だから知っている、という部分はないでしょうか。

その「苦い思い」や「痛い思い」ですが。
自分が経験していなくても、
「見て感じる」ことができるサイトはたくさんあります。

「著作権に対しての横暴な感覚」に関しては、
素材屋さんのサイトをちょっと回れば、
たいがい、その「被害」を受けた人の実感を目にすることができます。

基本的な「礼儀」に関しては、
PCやHP作成法の伝授等、
「教えてあげる」的なことを中心にしているサイトをちょっと回れば、
匿名性というものを持ったときに、人が持ち始める
「礼儀」に対しての無神経さを垣間見ることができます。

「交流」に関しては、
双方が楽しんでいることがはっきりしている場合はいいのですが、
価値観の相違、論点の違い、表現の形としての相性、
こうしたことから、ちょっとしたことがきっかけになって、
インターネットでは、時々「事故」が起こります。

わたしは過去、実に手痛い「事故」を経験しています。
小さな「事故」や「苦い思い」は、いくつもあると思います。
自分が悪かったと思うこともある、
自分の読みが甘かったと思うこともある、
仕方のないことだったと思うこともある、

ただ、そこで拾ったことというのは、
その後にとっては大きかったと思います。
それは、
インターネットというのは、文字が中心になることで、
自分が気がつきにくい「効果装置」にあふれているということです。

まず「過信」。
出していくものに対して、言葉より文字の方が、
それを出した自分の目にきちんとふれます。
そこで自分が相手に出したと思っていることを、
相手が全て受け取る、または受け取れると思う、
そういう「過信」が生まれ始めるのではないかと。
それは、実はそもそもまちがいなのではないかと。
言ったことの半分か、それ以下くらいだと思う方が
実は妥当なのではないかと。

そして、文字が与える印象の「増殖効果」。
出した方はそう思っていなくても、
「苦い」や「痛い」と受け取る側にとっては
何度も何度も言われてる感情の状態になってしまう。
実生活でのやり取りより、
その関係の緊張感は高度で持続する場合があるのではないかと。

また、話題の緊張感から引きおこされて、
短い「タイムラグ」で会話が連続していくと、
場の緊張感はさらに増し、
マイナスの方向に向かって動き出すことも少なくない。
その「場の緊張感」が生み出す刺激から、
参加者がどんどん増えていくこともある。

インターネットと関わる中で、
他者の経験を垣間見たり、自分の経験でわかることが大きいのなら、
子どもがインターネットに出ていくときに、
背後でその経験の意味を、本人がわかるようにフォローする。
そうした存在は、
子どもがインターネットに出ていくときに大きいのではないかと思います。
「子ども」と「大人」との決定的な違いは、その人生経験の差にありますから、
子どもがひとりでこれをこなそうとしても難しいことがあるのではないかと。

「インターネットと子どもたち」、
マニュアルよりも彼らに必要なのは、
「後見人」の存在なのかもしれません。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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いやいや (akkie)
2004-09-13 00:37:52
携帯から見たんだけど勉強になりました。「大人と子供の決定的な差は人生経験」、そうですよねー。知的な雰囲気が気に入りました。
返信する
携帯からでしたか (S嬢)
2004-09-13 09:46:26
定額制も出てきたけれど、携帯からと聞くと、「お金使っておつきあいくださって、本当にありがとう」って思います。ネットにダイヤルアップ接続の頃を思い出すので。
返信する

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