“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

自民憲法改正草案

2012年04月28日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き
憲法9条に国防軍 天皇は「元首」

自民党の憲法改正草案が発表されました。内容は時代錯誤と、歴史の歯車を逆転されるような内容です。第二次大戦の歴史的教訓をまったく無視しています。彼らは、皇国史観から国家元首天皇を頂点とした、国家支配構造を再度作り出そうとしています。「君が代」、「日の丸」などは全て、その支配の道具です。天皇は男性だけだと。2012年の世界を見渡して、男性だけにしか、与えられない権利、権威などを公的に主張する国家が先進国といえるのでしょうか?
彼らの歴史観、権力意識、階級意識の表れです。この考え方は「尊皇攘夷」から引き継がれ出ています。政治権力の正当化と権威付け、維持するために天皇制を利用してきました。江戸時代を終了するときに、徳川幕府打倒、武家社会を否定し、明治政府をうち打だす上で、武家社会においては下層階級、武家以外の階層が支配者となるうえで、天皇制による権威を使ったのだと思います。ところが、その支配制度自身が富国強兵、軍国主義と結びついて、海外侵略、植民地政策と結びつき、歯止めがなくなり、暴走しました。結果、日中戦争、太平洋戦争への突入、敗戦により、連合国からその戦争責任を問われました。
現在の日本国憲法は、その戦争の反省、総括から導き出されてきたものです。軍隊を持たない、交戦権を認めない画期的な憲法です。敗戦後、半世紀を経て、日本国憲法が持つ先進性、歴史の先見性が証明されています。その時代の進歩を認識しない、自民党の憲法改正案には「驚き」です。
アメリカは「世界最強の国家」でした。強大な核兵器を持ち、地球を十数回「皆殺し」できる兵器を製造、保持しています。しかし、その反面、社会は病理に蝕まれ、人種差別、貧困の拡大、極端な格差、犯罪の蔓延、識字率の低下、教育水準の低下などいびつな社会に苦しんでいます。財政危機、経常収支の赤字、ドルの凋落などでかつての大国アメリカは衰退過程に入っていると言われています。軍事力の強大化、覇権主義的な政治外交で、国家の衰退を押しとどめることは出来ないのです。反対に、強大な軍事力維持で、国力の消耗を早めるだけです。また、周辺国との衝突と、摩擦により、孤立を深め、政治経済の困難さに直面するだけではないかと考えるのですが。
<憲法9条に国防軍 天皇は「元首」>
 自民党は27日、新たな憲法改正草案を発表した。9条に首相を最高指揮官とする「国防軍」を持つと明記し、天皇を「日本国の元首」と規定、国旗・国歌への尊重義務を設けるなど、05年にまとめた新憲法草案より強い保守色を鮮明にした。日本が独立を果たしたサンフランシスコ講和条約の発効から60年となる28日に合わせて決定した。
 谷垣禎一総裁は草案発表の記者会見で、「自民党が先頭に立ち、自主憲法の制定に向けた取り組みを加速させ、日本の進むべき進路と骨格を明確にしたい」と強調した。新草案は05年草案をベースにした改定版。
 草案では、前文で日本について「長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を頂く国家」と規定。「日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、和を尊び、家族や社会全体が助け合って国家を形成する」などとした。
 天皇については、1条に日本国の「元首」とも明記した。国旗・国歌については、国旗を「日章旗」、国歌を「君が代」として、「国の表象」としていた2月末の原案より踏み込んだ。

貧しさ

2012年04月28日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
貧しさ

韓国映画「ムサン日記」のパク・ジョンボム監督が、「映画の中で描いた息苦しさは貧困によるもの。どこの国であろうと、貧しさのもとでの悩みは同じだと思う。息苦しさに耐えて、どう生きてゆくのか」「人間の道徳性のようなものを描いてみたい」と語っています。
この主人公は脱北者です。脱北者であるがゆえに、就職もままならず、きちんとした職に就けず、貧しさに耐えて、生きなければならなかった。人間は誰であっても、生まれる国を自らが選択することは出来ないのだと思います。どの国に生まれるかで、その後の生き方が左右される。このような理不尽な事が許されてよいのかどうかです。
中国残留孤児の人々も、日本の戦争被害者です。その被害者が祖国である、日本に帰り、言語の違い、生活習慣の違いで日本社会になじめず、生きる。脱北者も、中国残留児の問題も、個人の力では解決、改善の方法はありません。政治がこのような問題を真正面から取り上げ、救済、支援を行う以外に道はないと思います。

四国村へ

2012年04月28日 06時00分12秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、古民家の四国への移築の話です。

津波が直撃し約二十メートルも押し流された古民家が南三陸町にあります。1702年に建てられた300年以上も経過している家です。この家から古い文書も出てきて、この古民家の当時の様子も詳しく書かれているそうです。

昭和51年に香川県高松市に江戸時代から大正時代の古民家を移築復元した野外博物館ができました。南三陸町から1100キロも離れていますが、四国村の愛称で呼ばれているこの博物館に移築復元される事になったのです。今年六月まで丁寧に解体して、その後に香川県に運ばれます。

たいへん良い話だと思っていたところ、こんな話にも悪意ではないかもしれませんが、「放射能で汚染されているものを四国に持ち込むな」と考える人がいるようです。残念で仕方がありません。全く問題ないことは南三陸町の放射線量を調べればすぐに分かることです。すぐに分かるのに「科学の目」で見ようとせずに、思い込みでネット上に書き込むのは不見識ではないでしょうか。

このままでは「がれき」となってしまう運命の古民家が遠く離れた地で復活し多くの人々に見ていただけるようになるのは嬉しい限りです。300年以上も経った建造物は「がれき」でなんかありません。

私もいつか四国村に見学に行きたいと思います。