“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

原子力発電所の再稼動判断問題②

2012年04月08日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き

原子力発電所再稼動のあらたな基準の問題は、この基準(条件)を達成していなければ、稼動できない基準ではありません。これらの安全対策は長期の年数、安全性確保の投資などが必要なものであり、すぐに出来るような課題ではありません。したがって、今回の基準は電力会社に対して安全対策の計画を作成し、持つことを求めています。これで、現時点での再稼動条件が出来たことになるのでしょうか??誰が考えても分かる「ごまかし」です。簡単に出来る設備、購入などは出来ても、耐震基準の見直しなどによる設備の安全性確保などは出来るはずもありません。

また、福島第一原発事故は、東京電力、原子力保安院が地震強度、津波の被害を過小評価し、安全対策を怠った結果、引き起こされた災害であることは明確です。事前に地震学会、福島の各団体から事故要因に合致した申し入れ、勧告を受けていました。しかし、その申し入れ、勧告を誠実に検討し、実施していれば防げた可能性もある内容でした。したがって、再稼動するかどうか、安全かどうかは政治的な判断ではなく、純粋に「科学技術」の問題です。その最終判断を関係閣僚――野田首相、官房長官、経済産業大臣、細野原発担当大臣の4人が行う。この4人で何を議論し、判断をするのでしょうか?

立地自治体の説得を枝野大臣が行うそうです。立地自治体判断とは何なのでしょうか。福島の立地自治体の町長が「原発の安全神話を信じたことが間違いであった」と言っています。立地自治体の長が判断できるのでしょうか?何を持って判断するのでしょうか?結局は政府の言葉を信用してーーーーとしかならないことは明らかです。
政府は説明した。立地自治体は政府を信用して了解した。電力会社は原子力発電所を再稼動した。これまでの「茶番劇を繰り返す」だけです。その結果、福島原発事故の事故要因はうやむやにされ、稼動ありきのエネルギー政策が1人歩きし始めるのでしょう。
事故が起きて被害を受けるのは立地自治体住民、周辺住民、周辺農家、周辺漁民、周辺県民です。その周辺には100万人を超える直接被害を受ける市民がいるのです。


野田政権と電力会社、経団連の思惑は、全ての原子力発電所が止まっても電力需要に問題がなかったという事実を作らない一点にあるのだと思います。

原子力発電所の再稼動判断問題①

2012年04月08日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
野田政権、経済産業省原子力保安院は原子力発電所再稼動の基準を決めました。関係閣僚会議はこの基準をもとに停止中の原子力発電所の再稼動を決めようとしています。
各電力会社はストレステストを行い、そのストレステストで合格した原子力発電所を稼動させようとしました。ところが、野田政権はそのストレステスト合格で稼動許可を出そうとしたところ、国民、国会、立地自治体などから「おかしい」「ストレステストで安全性は保障されたのか?」などの批判が巻き起こりました。そこで、新たに再稼動の条件、基準を作る作業に入り、短時間で基準なるもの作り出しました。本当に、付け焼刃の基準作りです。

この基準は30項目からなっています。その内容は①外部電源喪失対策、②原子力発電所内の電気設備対策、③冷却・注水設備対策、④格納容器破損・水素爆発対策、⑤管理・計器、装備、設備対策からなっています。

ストレステストはコンピュータ上で、原子力発電所の設備、機能、能力を地震、津波など設定条件で破壊されない、設備の本来の機能が発揮できるかどうかを試算したものです。試算結果で、自然災害、その他の災害などに耐えられない設備となる場合は、防波堤、別電源の確保などの対策を電力会社が行うものです。この設定条件が福島第一原発事故原因を勘案しているかが最初に問われました。しかし、福島第一原発事故の事故調査は終了していません。事故調査報告書の審議、点検がなされていない、反映されないストレステストに対する批判が集中したのは当然のことでした。

もう1つの問題は、規制を担当する原子力保安院、原子力安全員会です。福島第一原発の安全基準を審査し、その安全性を確保させるべく指導すべき保安院、安全委員会がその役割を発揮しなかった。その信頼性、正当性が確保されていません。その機関があらたな基準を作って信頼性、正当性が作り出されるかです。福島第一原発の事故調査が14ヶ月たっても終了も出来ず、解明されないもとで再稼動判断は拙速であると批判されるのは当然のことです。

自治体のぼけた検査

2012年04月08日 06時00分12秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、放射性物質測定の話です。

4月1日から放射性物質の基準が厳しくなりました。しかし県の検査は、何かマトをはずれたことをやっているように思えてなりません。消費者は、自分達がたくさん食べているものをきちんと測定して欲しいと思っています。しかし、実際はかなり違うように思えてしまうのは私だけでしょうか。

宮城県は4月6日に県内の農水産物の測定結果を発表しました。その結果、〇〇で獲れた天然ヤマメは172ベクレルが検出された(ので新しい基準の100を超えているから獲らないように)。その他、海の水産物も測定しています。シライトマキバイ、キアンコウ、アイナメ、シロメバス、サクラマス、ヒガンフグ、コモンカスベ・・・。

こんな聞いたことの無い魚はどこで売っていたのでしょう? 仮に売っていたって、ほんの少量ではないですか? 売っていたって、食べ方がわからないから買う人もほとんどいないのではないですか・・・

福島県の放射性物質の測定結果を4月6日に発表しています。福島市・田村市・相馬市・川俣町・広野町のフキノトウが基準値を上回ったとか。測定するなとは言いませんが、重箱の隅をつつくような、鼻くそのような小さなものを測定してどうするつもりでしょう。だいたいから、この地区のフキノトウをたくさん食べようなんて考えている人は一人も居ませんよ、残念ながら。フキノトウは一定年齢以上の人しか食べ方を知らないでしょう。

この範囲から取れる、山野草ときのこは採らないようにしましょう、食べないようにしましょう、で良いのではないですか。フキノトウの年間摂取量はどの位だと思っているのでしょうか。フキノトウを1回に0.1キログラムも食べたら舌が麻痺してしまいますよ! もっと言えばフキノトウによる内部被爆量は摂取量との関係でもどの位の問題になるのですか???

ヤマメ、フキノトウ、聞いたことの無い海の魚・・・、完全に消費者からズレています。

スーパーで売っている白米を測定してください。
スーパーで売っている豚肉を測定してください(検出されないことは知っていますが)
スーパーで売っている卵を測定してください(これも出ることは無いはずですが)
直売所で売っている、りんごを測定してください。
国産小麦で作ったうどんを測定してください。
原乳ではなく、スーパーで売っている牛乳を測定してください。
スーパーで売っている福島県産の野菜(にらなど)を測定してくだい(これもハウス栽培なので検出されないのは明らかですが)
スーパーで売っているブナシメジを測定してください(これも出ませんが、きのこというだけで敬遠している人がたくさん居るのです)

国民の不安を払拭するための放射性物質の測定というのは、こういうことではないのですか。放射線量が高い山に登って採ってきた山野草などどうでも良いのです(良くはないですけれど)

基準を超えて検出されたという事実を作るために測定しているわけではないですよね。

牛乳だって、福島県産からは全く放射性物質が検出されないことをもっと国民に知らせてください。福島県産だから汚染されているのではなく、汚染させられた牧草を与えていないから牛乳には放射性物質の検出はありえないのです。

この当りを、国民に知らせてください。