年末年始にかけて「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士でお馴染み、陶磁器評論家の中島誠之助先生の本を6冊ほど読破しました。
地元図書館のホームページで検索かけて予約すると、近くの公民館まで持ってきてくれる、便利な世の中になったものです。
陶磁器の鑑定の話、先生の生い立ち、客とのやりとり、骨董業界の裏話、引き込まれるように読み終えてしまいました。
骨董というとどうしても真贋、つまりホンモノかニセモノかということがつきまとってきます。
真贋の見極めというのは骨董の世界のみならず、人生、あらゆる世界で共通することでまさに「心眼」が必要とされるものです。
そのことを先生は本の中で伝えてくれているような気がします。
私のような弱輩者が言うのもなんですが、その道を極めてきた方の言葉は深く重く、感じ入った次第です。
骨董商のプライドを捨ててまで儲けに走らないということはどの本にも書かれていたような気がします。
なにをやるにしてもプライドを持つのは大切なことなんですねえ。
正直言うと先生の本を読んで骨董を買うのが怖くなりました。
でもそれでいいのだと思います。しばらく骨董市通いでもして勉強してから気に入ったものを買ってみようかな。
地元の遊行寺の骨董市でものぞいてみますかな。
骨董の目利き、人生の目利き、失敗して痛い目にあい、努力しないと目は利くようにならない。
深い~お言葉。
先生の著書「骨董掘り出し人生」のあるページで私の手が止まったんです。
「女房と生まれたばかりの娘を守るのは男の務めでした。まして、貧相でカネも社会的地位もまったくない私のところへ、女学校を主席で卒業し一流銀行の本店でエリートとして勤務していた才媛が嫁にきてくれたのだからがんばらないと・・・・」
中島先生が骨董商として独立するときの決意の言葉です。
男のエネルギーはやはり家族だなと。
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