■1978年 日本 144分
■2007.9.9 wowow
■監督 佐藤純彌
■出演
高倉健(味沢岳史) 薬師丸ひろ子(頼子)
中野良子(越智美佐子/朋子(2役))
夏八木勲(北野刑事) 三國連太郎(大場一成)
ハナ肇 松方弘樹 丹波哲郎
舘ひろし(大場成明) 成田三樹夫
原田大二郎
《story》
「男は誰もみな 無口な兵士 笑って死ねる人生
それさえあればいい」
味沢は特殊工作隊の一員だった。かつてアメリカ大使館員の人質事件で、犯人を射殺し彼らを救った。特殊工作隊の訓練は過酷なものだった。ある時、山中に放り出され自力で生きる訓練の最中、味沢らは村での惨殺事件に遭遇する。除隊した味沢は、唯一生き残った少女の頼子を引き取り育てる。頼子は記憶を失っていた。
味沢は保険勧誘の仕事をしていたが、街を支配する大場の組織の陰謀に巻き込まれ、頼子とともに逃亡する。しかし、その途中で、大場の一人息子を殺してしまう。現場に居合わせた刑事とともに、特殊工作隊に追われる。記憶を取り戻した頼子は、娘を殺そうとした父を味沢が殺したことを思い出す。ヘリコプターに追われ、トンネルに隠れていた頼子が飛び出し射殺される。
何が言いたいのかな
「野生」であること、人間の、とりわけ男の本能は殺し合いをすること。その証明だったのだろうか。または世の中を作るのも壊すのも男・・・戦争ごっこやサバイバル、殺し合いが大好きな男。苦しみや悲しみをたくさん生み出すのも男。そしていつも犠牲になるのが女や子どもであること。それが野生の証明なのだろうか。ようわからんかったけど、結局村人を惨殺したのは頼子の父、彼を殺したのが味沢ということ。狂った隊員が村を襲ったのだと思ったけど。味沢はやさしさを捨てきれなかったと上司が言ってたけど、それが本来の人間の姿。であれば彼は野生ではなかったと言えるかも。まあ、かわいそうなのは記者の女性や頼子だな。怖い思いをして、殺されてしまった。上司が味沢を抹殺しようとした理由が、あの惨殺事件の隠蔽だったら、今ここで起こった自衛隊の惨殺事件は何なんだ。この方がかなりひどい事件だ。彼らの死亡について、遺族にどう説明するのだ。結局、戦車も銃も自衛隊も、人を殺す道具。それにしか使えない。それが証明されたことになる。