すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

考えないで、自然にゆだねる

2011-10-02 | 素老日誌

自然に逝けるよう見守りたい。

母のような状態まで来ると
「母の意思」より、
家族の「悔いなき見送り方」に
ウェートがかかるように思います。

つまり、他人のサポートとは別に
「家族の共同作業」が欠かせない時期に入った
ということでしょう。

そこで、兄と相談しました。

今の寝たきりの母に胃ろう(胃に直接栄養を注入する)を施せば、
口を開けて声を出すこともなくなり、
口からの刺激もなくなり、
ただの寝たきりになるだろう。

それは、単なる「延命治療」に過ぎないのではないか。

私たちは、
「胃ろうはせず、自然に逝けるよう見守る」
ということで合意しました。

しかし、実際それができる所は、
身近で私たちが知る限り「在宅」しかないのです。

兄は私をサポートしてくれると言ってくれました。
「それなら私は頑張れる」。

そう答えたものの、その夜私は眠れませんでした。
どうしても私の気持ちが定まらないのです。

 答えは、自然にゆだねよう

この2週間を振り返ると
一つ一つ解決方法があり、
今度は間違いなく前より「楽」になるでしょう。

でも、これまでには抱いたことのない思いで
いっぱいになってくるのです。

自分を大事にしながら、
母も尊重していくことができるの? 
仕事も大丈夫? 
心からやりたいと思ってる? 
本当にあなたがしたいことは何?
何が引っかかっているの?
 
そこで、
ケアマネさんのアドバイスもあって、
「考えることも決めることもしない」
ことにしました。

体も心も休めながら、
私の日常を取り戻し、
自分のやるべきことをやっているうちに、
ふと答えがやってくるのではないか。

自然にゆだねてみよう。

 そう思ったのです。

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