すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

成果が出た!コロナ第二対策期へ

2020-04-16 | ノルウェーの福祉

昨年買ったカランコエ、小さなひと花、つけました!
「国を挙げて取り組むとき」が腑に落ちた日

3月15日(日)テレビに国王が登場しました。
(国王が国民に向かって話すのは、大晦日だけらしい)

「今、第二次大戦後最大の緊急事態です。
ノルウエーには、信頼し合うシステムがある。
感染を防ぐために、
政府の決断を信頼し、従い、
一人一人が責任をもって行動する。
友人とコンタクトを取り合い、助け合い、
この未知なる、恐れを伴うトンネルを共に抜けるのです。」

この2日前にエルナ首相がコロナ対策を説明した時、
コロナ法令のことにも触れました。

「『コロナの対策には迅速さが必要で、
 国民を通している時間はなく、
 政府が対策を決定していく。
 議会の3分の1が反対すれば、実行しない』。
 このコロナ法令は、6か月間とする」。

子どもへの説明と言い、
こうした明確な話に、
「国を挙げなければならぬ状況」を多くの人が理解し、
長期戦を覚悟したのではないでしょうか。

 大事な話には、テレビでは手話が付く。当然、字幕は操作でつく。

国民の不安を和らげる経済支援

国民の不安を和らげるには、
コロナ対策に経済支援が欠かせません。

ざっと紹介します。(今までに出た三弾から)

・解雇(一時解雇も)された者に、給料の60~80%を支給。
      (給料の金額による)(初めの20日間は100%)
 アーティスト,フリーランサーの基準は、過去3年間の平均収入。

・経営者は、特別低金利で銀行から融資を受けることができる。
 担保がない場合、国が保証。
・学生ローンは、この期間の分は返済不要。(まだ検討中)
・税金は、この期間支払わなくてよい。

これなら、支援の必要な人たちに妥当なお金が届くでしょう。

また、私には、政府の人たちの表情が印象的でした。

議会での長い議論の末、
野党も与党も全員一致で決定し、
分担して説明し、
満足そうに笑顔で讃え合っているのです。

私もテレビに向かって、思わず拍手してしまいました。

あとは、どれほどの期間で、どれだけの成果が出るか?

イースターに 山に行かなかった?

イースターの休み(4月9~13日)は、
ノルウェー人にとって大きな楽しみの時。

宗教行事は、各自自宅でされます。

例年、多くの人が山小屋に泊まってスキーをします。

これは、長い冬の人にとって、開放の時。

ただ、雪崩も起こる時期で、
ヘリコプターでの救援も珍しくありません。

事故が起これば、
すでに人手不足の病院、救援隊の仕事を増やすことになる。

今年は、県を超えて山小屋に行くことは禁止され、
「正しいイースターを過ごしてください」
と政府は何度も言いました。

「正しい」かあ・・・どうなるだろう?

 イースターが終わってみると、
「事故は全くなく、高い山に登る人もほとんどなかった。
 前代未聞だ」。

とのこと。

正直、私は驚きました。

信頼に応える国民の一面を見たような気がしました。

1803年築,1975年うちの近所に移転。今,教会のドアは閉まったまま。

4週間目を前に、成果が出始めた!

このイースターの休みに、

コロナ対策の成果が出てきたのです。

感染者増加数のグラフが、
横ばいになり、さらに下降してきた。

目標:感染のスピードを落とす。
その目安は
「感染した1人から感染する数が『1』」

それが「0.7」になったのです。

これは、大きな進展です。
(しかし、首都オスロはまだ増加中)

凶器?にもなれば、七色にも輝く!

慎重に、慎重に。失敗は許されない。

これから、コロナ対策第二期です。

4月20日から、保育園、幼稚園が、
4月27日からは、小1~4年生の学校が始まります。

そのために今、学校や幼稚園は準備をしていますが、
もし間に合わなければ、遅らせてもよいのです。

夏までに平常に戻れるよう、
学校、幼稚園が、様子を見ながら手段を決めます。

もし感染数がまだ増えるようなら、

元に戻すことになるでしょう。

「まだまだ、序の口。

 慎重に慎重に。

 決して油断はできない」。

エルナ首相は言います。

雪がたっぷりある!と作ってみました(2階キッチンの窓際)

* * ** * * ** * ** * * **

「信頼のシステム」とはどういうことなのか?
縁あって来たノルウエーは、どんな国なのか? 

私の乏しいノルウエー語力では、

読み聞きに苦戦するばかりですが、頑張っとります。

日本の人口は、ノルウエーの24倍。
政治の仕組みや価値観の違いを
痛感する今日この頃。

(例えば、未だにノルウエー人は、
 人との距離はしっかりとるが、
 普通の生活で、マスクは一切しない)

何か役に立つことを願い、

ノルウエーのことを書いていきますね。

拙いですが、皆さん、よろしくお願いいたします。

そして、ともに乗り切りましょう!

雪ウサギも祈ります。「世界が上手く進みますように」。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気分転換に プチ・北ノルウエードライブ!

2020-04-06 | ノルウェーの自然

皆さん、先日のブログで
私の体調を気遣って頂きまして、

ありがとうございます。

私は、もう大丈夫。
元気に家で過ごしています。

ただ、今年は異常な雪で、まだまだ毎日降り続けているのです。
お蔭で、家にいるのにも慣れてきました(^^)

日曜日の晴れ間には、ドライブに行ってきましたよ!

日本では、たおやかに、溢れるばかりの花に包まれる季、
喧噪をかき消し光を放つ雪に囲まれている所もあるんです。

コロナ、コロナのこのご時世。

気分転換に ご一緒しましょう!


久々の快晴!
向かうは、私の好きなエルシュフィヨルド(Ersfjord)


40分ほどで、到着!
しかし・・・エーリン(雪や雨と風が、同時に局部に現れる)。

雪でもない、霰(あられ)です! やっぱり春なんだ。
 

20分ほど待つと、晴れてきます。 
凍らないフィヨルドと雪に映る光と影。
夏とはまた違う美しさ。
 
豪快な音をたてて、
雪の下でフィヨルドに流れる込むベック(細い川)
雪解けが、ますます勢いをつけます。
 

青空がどんどん鮮やかになる中、
車でがんがん走るのは、実に爽快!
 
※ 「じゃあ、レンタカー借りて走ろう!」と思った方。
  それは止めましょう!
  氷と雪で固まった路上をなめてはいけません。
  この運転は、トロムソ生まれの相方さんです。


おーー、あれに見えるは・・・ 
 
トナカイではないかい?


そーっとね、そーっと。
 
あまりに雪が深いと、雪の下の草が食べれないでしょう。
でも、ちゃんと木の芽が吹いているんですね。


さあ、次はグロットフィヨルド(Grøtfjord)。
北ノルウェーでは稀な砂浜の一つ。
 
曇天の中、水際でさえ美しい緑をしています。
ぜひ夏にも来たい!
 
ぎょっ!!!
車の真ん前に いきなり雪の突風!!!
天候が急に変わると、こんなことも起こるのです。
さあ、慌てないで、止まって待ちましょう。
 
陽が低くなり、海面もともに暮れていく。
「そのとき」が、山陰には早く訪れます。
 


さあ、街に戻ってきました。
これは、スパルクというソリのようなもの。


ここでは、天候がコロっと変わるのは常。
 
地元の人たちは淡々としている、と私はよく感じます。
この天候に鍛えられている、というのもあるのでしょうね。
 
「急変に あたふたしない」
「はいっ!」
 
では、また次の投稿でお目にかかりましょう(^^
 
 

4月2日19:12 雪が多くても、白夜は着々と近づいています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自宅隔離 明けて触れた「現実」

2020-04-05 | ノルウェーの福祉

皆さん、桜の美しい季節、

いかがお過ごしでいらっしゃいますか?

実は、私の37~37.5℃の熱と頭痛は、
まだ続いておりました。

まさか、コロナ?

咳も喉の痛みもないのですが、
コロナに感染していてもおかしくありません。

私は、観光客が多い店で働いている。
私は、トロムソで骨折した日本人旅行者を手伝って
病院のホテル、空港を行き来していた。

無症状で感染しているのを知らずに
感染を広めていた症例もある。

これは、2週間の自宅隔離が要る。

コロナの検査は、感染経路の明確な人優先で、
症状の軽い人は、病院に行くより、自宅隔離するよう、
政府も勧めてました。

2週間後、医者に行ってみると・・・

いつ咳が出てくるか、とヒヤヒヤ。

隔離2週間経て、咳は出ず、頭痛もなくなったものの、
依然37.5℃が続く。

一体、何?
尿感染の自覚が無きにしも非ず。

日曜だったので、
相方さんは保険会社の医者に電話で相談してくれました。

指示通り、試薬品を薬局で購入、チェックして報告すると、
明朝一番尿を取って担当医に連絡するようにとのこと。

明朝、担当医から打診を受け、午前中に予約が取れました。

原因がわかる。
久々に外界に出れる!

でも、病院でコロナもらわへんやろか?

ウキウキ、恐る恐る病院に行きました。

コロナ仕様に変わっていた担当病院

病院に着くと、入口には鍵がかかっており、
いつもと様子が違います。

モニターで確認・開錠・入室。
待合室に人がおらず、
背中合わせか、2m離れた座席のみの使用。
予約のため、待ち時間はほとんどなく、
前後の患者とすれ違う以外、患者同士の接触はない。

担当病院の待合室

コロナのテスト機関は病院外にあり、

症状の重いコロナ陽性者は
大きな病院で治療を受けることになっていますが、

小さな病院も
コロナ対策をとったシステムに完全に変わっていたのです。

私の結果は、感染するものもない、
尿、血液、血圧異常なし。仕事もしていいとのこと。

「何かあったら、すぐ連絡して」と医者が言ってくれるので、
まあ、ひと安心です。

久々に仕事に行き、またも現実に触れる

職場EDELに事情を伝えると、
「店を開けているのは4時間だけだし、
客もほとんどないから来る?」
ということで久々に私は出勤しました。

当然、ここにもコロナの影響があり、
店長は、大きな決心をしていました。

今、ノルウェーは不要不急の入国を禁止しているので、
観光客はゼロ。
学校の閉鎖は、4月13日までに延期され、
子どもも大人も自宅学習・勤務。
通常、人でいっぱいのメイン通りにも人はいません。
ホテルや旅行関係以外も、
街の店は軒並み休業。
まったく先は見えません。


水曜日午前10時 EDELの前のメイン通り、Storgata

EDELは開けているものの、客がほとんどない。
つまり、収入がない。
しかし、店の賃貸料の支払いはある。

国の経済支援もあるのですが、彼女の結論は、

「一旦店を閉めて引っ越す。
 だけど、必ずここに戻ってくる」。

店長は、相変わらず
通りゆく数少ない人と笑みを交わしながら、

話してくれました。

想像はしていましたが、
あらためて身につまされます。

**** ** *** ** ***

今年は、異常な量の雪が、

4月になっても振り続けています。

先日、久々のオーロラ!
コロナ(爆発的に天から降り注ぐような現象)も現れました。

あんたこそ、コロナやったなあ。
そのパワーで、このコロナども、
地球から連れ去っとくれーーーー!


雪が積もって、キッチンの窓半分まで!ちなみにキッチンは2階です。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする