すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

テレビで家族と話すクリスマス

2020-12-27 | ノルウェーから

今年、7色に変わる新しい光がStorgataに登場。太陽が出るまで点灯する。

北日本では、大雪とのこと。

ところが、なんとトロムソは、
全く雪のないクリスマスでした。

ノルウエーでは、学校も18日から休み、
Juleferie(ユル休み)と言われます。
家族が集い、お墓詣りの時期でもあります。
日本のお正月のようです。


Julの墓地には、あかりが沢山灯る

どういう料理を食べるのか? 
地域で傾向はありますが、
家の伝承料理があるようです。

私の相方さんの家では、
24日はRibbe(豚の胸部)、
25日はKveita(クウェイタという大きな魚)
と決まっています。

今年は、これまで義父母がしてくれていたことを
私たちが全部することになりました。

 

ribbeは、外皮はカリカリ、中はジューシーでふんわり。コツが要るんです。


生クリームにマスタードが効いたソースで。Akevittというお酒が合う!

デルフィアカーケ 材料は、チョコ、卵、ココナッツ。我が家の定番!
 


Julにはいろいろなクッキーをたくさん焼いておく。客の多い時期の知恵

実は、今年も
彼らの家で 彼らと過ごせるとは
思っていなかったのです。

9月義父が股関節骨折で手術、入院。
一人で暮らせない義母は、施設で過ごしました。

持病ポリオで日々手足が不自由になっている義父にとって、
右腕が動かず、喋れない母との生活に限界が来ており、
義父はこれを機に、
二人で施設に入所する決断をしました。

しかし、股関節の回復と共に、
もう一度試す決心をしたのです。
「家で二人で暮らす」ことを。

ヘルパーさんのサポートを再検討し、
二人の生活が10月末から始まりました。
無理なら、施設に入れるようになっていましたが、
二人は無事暮らせているのです。

二人の仲が良い、ということもあります。
福祉が整っている、ということもあります。

しかし、

「自分たちに何が必要かを知っている」
「家族の支えがある」。

この二つがあったからこそ、彼らの安定がある。
私は、そう確信しています。

とにかく家族がよく話し、よく聞くんです。

父母は、子どもの負担になりすぎないよう願う。
子は、親が決めたことができるようサポートしたい。

これを土台に模索する相方さんの家族に
私は改めて感心しました。
(メールの長文がわんさか来るのには、参りましたが・・・)

毎日の電話、動画に加えて、
今回もう1つツールが増えました。

パソコンやSNSに疎い義父でも、
スィッチ一つで、
zoomのようにテレビの画面で喋れるようにしたのです。

これで、喋れない母も参加できます。

今年のクリスマスは、コロナの為、私たちと4人でしたが、
孫や曾孫のお喋りに 二人はニコニコ。

これは、かなり画期的!
相方さんの大手柄でした。


 

私もコロナを機に、
娘(日本)・息子(アメリカ)夫妻と
「家族リモート」するようになり、
精神的に大いに救われました。

ネットコミュニケーションにますます感謝の一年でした。

もう一つ報告です。

母のセーター、出来上がりました!

しかし・・・

袖が長―い、左右対称でなーい。

ということで、自分で着ることになりました。

母には、長い馴れ初めで大笑いしてもらえました。

皆さん、今年もブログを読んでいただきまして、
ありがとうございました。

よき年の瀬、新年を迎えられますように。

 
靴下は、義妹さんからの手編みプレゼント

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帆を上げて待つ

2020-12-11 | アイリッシュハープ

 


12月7日 9:55 EDELそろそろ開店です

ノルウエーのJULと言えば、
プレゼントを贈り合い、
友達、家族が集う大事な時節。

それだけに、今年はさらなるコロナの感染を懸念し、
毎日その報道が絶えません。

でも、JULを迎える時期にして、
嬉しいことも起こっています。

帆を上げて待つ

コロナで旅行客がいないのは、世界中。
トロムソでも、EDELでも同じです。

ですから、
「地元の人にどれだけ来ていただけるか」
が、鍵でした。

コロナ期の特徴、
買う人は減り、売りに来る人が増える。


こういう中古の本に かわいいのがある!

9月は、EDELの10周年!
新聞にも載りましたが、
意外にも、お客さんは増えませんでした。

「今は、時期が来るまでの準備期間。
 きっと時期が来るから」。

それがEllenの姿勢。

せっせと洗う、磨く、修理する。
商品について調べて値段をつけ、
展示、またはストックする。
展示はまめに替える。
そして、窓際にゆったりと座り(商品のソファに)、
コーヒーを飲み、
ニコニコと通りゆく人と笑みを交わす。

努めて楽しみながら、これを続けてきました

ガラス越しにニコッとしたかと思うと、
そのままドアを開け入ってきてくださる。

「あなたたち、いい感じよ」
「でしょう。ここがまた最高なのよ」
 と、コーヒー片手にパンを頬張り笑うEllen。

実は、ブルーもJULの色だそうです。

しかし、商品について聞かれれば、
彼女は、それ以上の情報で答えます。

私も 今は、何がどこにあるかわかるし、
まだまだ少しですが、聞き取れて、
1時間くらいなら留守番ができるようになってきました。

これは、かなり嬉しい!

 

「帆を上げて待つ」。

まさに、そういう時期でした。

しかし、10月は家賃が通常に戻り、
週1日から、2週間に1日に減りました。

風が来た!

11月も同様のはずが、
大家さんが再度家賃を下げてくださったのと、
同僚が二か月休暇を取ったために、
私は週2、3日出勤させてもらえることになりました。

すると、どうでしょう。

JULの時期を前に、
お客さんが増えてきたではありませんか。

綺麗に拭きオイルを塗り乾いたとたん、これもすぐ売れちゃいました。

「こんな素敵だったのね。知らなかったわ」
と、よく言われます。

これまでは観光客が多くて、
地元の人が入りにくかったのかもしれません。

また、コロナで家にいる時間が長くなり、
家の模様替えに拍車がかかったかもしれません。

EDELは、ネット販売はしませんが、
FB、インスタグラムにアップしており、
予約してもらったら、取り置きもできます。

アップすると、すぐ売れる。

そんなことも出てきました。

 

「帆を上げて待つ」。

想えば、
私のこの3年半は
帆を上げるための 
準備期間だったんだなあ。

2020年 トロムソで
仕事を頂ける有難さが、
身に染みる12月です。

皆さんにも
よき風が吹いていますように

熱で天使がくるくる、奏でる音にほっこりします。
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皆さんにもクリスマスカレンダーをお届けいたします!

2020-12-02 | アイリッシュハープ

今日から12月。

1日からは、クリスマスカレンダーが開き始めます。

クリスチャンでもない私には、縁がなかったのですが、
今年は、私にもクリスマスカレンダーが届きました!

NHM(nordic harp meeting)で
皆が自分の動画を送り、
それでメンバーの一人がカレンダーにしてくれたのです。
その日に一曲ずつ聞けるようになっています。

すごいですねー!

私が相方さんと弾いたのは、
Nordnorsk Julesalme(北ノルウェーのJUL賛歌)。

いい曲だと思っていたところ、
去年ある人が歌うこの曲に改めて聞き入り、
私のレパートリーにしたいなあ、
なんて密かに弾いていた曲です。

歌詞に思いを込めてゆったりと静かに歌う。
それをハープで弾いて聞いてもらう?

あんた50年早いわ!

わかってるわー!

それでも、やってみたくて・・・

結果、自分で聞いて・・・

笑えるわ、あきれるわ、恥ずかしいわ。

でも、他の人の曲をこんな方法で聞けるなんて!

なんて素敵なことでしょう!

自分が何日に登場するかは、
私たちも知らないんですよ。

毎日ワクワク、ドキドキです!

よろしければ、皆さんも
NHMのクリスマスカレンダーをお楽しみくださいませ。

※「NHMのクリスマスカレンダー」をクリックしてください。

※  Nordnorsk Julesalme(北ノルウェーのJUL賛歌)

 訳(by Haruko & Tor)を下に載せますね。

北ノルウェーのJUL賛歌 

   ~Nordnorsk Julesalme~


フィヨルドと共にある日に感謝し
大地を照らす光に感謝し
希望や救いの手となる
永遠の命の言葉に感謝する
貴方に導かれ私たちが移り住んだとき
与えてくださった細やかなものを守りたまえ。
そうすれば、私たちにわかるだろう。
私たちが貧しく過酷な労働にいても
貴方は決して私たちを見捨てない、ということが。

私たちは裕福な人に頭を下げて生きてきた。
しかし、信念を強く持ってきた。
そして、私たちがわかっていること;
私たちは多くに耐えている、あなたのように。
今私たちは最も厳しいときを迎えている。
私たちは、光に JULに向かっているのに
前に進むことができなくて疲労している。
ベツレヘムがある南までが、遠い。

山や丘をめぐる神の恵み。
私たちが築き暮らすこの場所を実らせたまえ。
牧舎の動物たちの また
凍てつき作物も育ちにくい土地の神の安らぎ
貴方は、陽の昇らぬ大地に生きる私たちを見守り
貴方は、永遠の命の言葉で祝福してくださる
家々、山々、湖や海、
そして、ここ北の地に生きる人々を

 

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