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銀英伝人物評42<フランツ・フォン・マリーンドルフ>

2004年08月23日 18時16分03秒 | 銀英伝人物評
伯爵。初登場はカストロプ動乱の時。マリーンドルフ家とカストロプ家が縁戚関係にあるため、叛乱をやめるよう、説得に訪れていたのだが逆に監禁されてしまうというハードな登場の仕方をする。というか直接乗り込むこと自体危ないだろ。よく考えろといいたい。だがこれが後々の伏線になるとは…

アムリッツァ後、帝国が二つの勢力に分かれる中でどちらの勢力につくべきか迷っていた。というか貴族側につくべきだと思っていた。この時点でかなりマイナスだと思うのだが、娘のヒルダにすべて任せてしまった。原作では後に、この一事をもってマリーンドルフ伯の見識の広さを称えるべきみたいなことが書かれている。たしかに表舞台には決して登場しないはずの女性に(しかも若い)すべてを委ねるというのは尋常な決断ではない。おそらくラインハルトもそこを評価し、ローエングラム王朝の国務尚書に任命したと思われる。

長年続いた貴族社会にあって、大部分の貴族は特権意識に溺れ結局身を滅ぼしたのだが、マリーンドルフ伯にはそういう意識を描写する場面がないので、それなりに先見の明があったのだろうか。
国務尚書としての仕事は、最初のパーティーくらいで後は、、、なんかあったかな?仕事の能力については、原作内に、与えられた仕事は無難にこなす能力があることと、創造性を必要とする仕事には向いていないとある。

ただ、ヒルダが妊娠したのを知り、国務尚書を辞退する決意を固めたのはさすがといいたい。後任にミッターマイヤーを挙げた時、「私ですら務まったのだから」と冗談を言ったが、大半の読者には冗談に聞こえなかったのではないだろうか。
ちなみにラインハルトの異常なまでの性欲の無さを、17世紀の北方の流星王に例えているが、これはおそらくスウェーデンのカール12世のことと思われる。

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