香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

この世界の片隅に

2009-08-15 18:42:03 | 本のこと
今日、王様のブランチでも紹介されていた
こうの史代さんの『この世界の片隅に』
そうか、今日は終戦記念日なんだなと思い、再読しました
戦争の時のお話は、なるべく避けてきました
自分だったらと考えたら怖くて怖くてたまらないから・・・
いまでも、進んで読んだり観たりしない
毎年放送する「火垂るの墓」も観た事無いです
ただ、こうの史代さんの『夕凪の街 桜の国』を読んで
この人の書くマンガには、つらく悲しい戦争の中にも
普段の生活のおかしさややさしさがあり、大好きになりました
『この世界の片隅に』もそうなんですが、
主人公のすずさんや廻りの人たちがあたたかくってやさしくって
ユーモアがあって、現実は厳しく辛いことが多いんだけど
色々なところでふわっと笑ってしまう。泣きそうになる。
読んでいて、大好きな向田邦子さんのエッセーを思い出します
向田さんのエッセーの中にも、
戦争中、何故か笑ってばかりいた・・・というようなことが書いていました
戦争に救われる事は何もないけど、人にはたくさん救われるんだなと思う
うまく言葉にはできないし、格好のいいことは言いたくない
『この世界の片隅に』、とてもいい本ですよ