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イタリア紀行[1]  オードリーを探して 「スペイン広場」

2013年07月20日 09時13分13秒 | イタリア紀行2013

ローマというとボク等の世代が速攻で思い浮かべるのがあの名作「ローマの休日」。
オードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックの主演で世界中を魅了した永遠の傑作。
王妃と新聞記者との成就しない悲恋物語ですが、その本質は観光映画。ローマの
魅力を完璧に描き出しています。

公開が1953年ですので、もう既に半世紀以上経つのですけど、未だにローマを訪れる
観光客は老若男女を問わず、あのオードリーの愛くるしい姿を思い浮かべ、映画のシーン
を辿る人が多いのが驚きです。斯く言うボクもその一人ですけど、如何に傑作映画が
人々に影響を与えるか、上の写真のスペイン広場に屯する人々の姿でよく分かります。

映画ではオードリーがこの階段でイタリア名物ジェラートを食べていましたが、あはは
この付近でジェラートを売っているお店はなかったです。どうも現在はこの広場で飲食
はご法度になっているそうで、その影響かも知れません。

因みに最初のキャストはオードリーではなく、エリザベス・テーラーが予定されていたん
ですってね。映画の制作費用が膨大にかかるらしいということで、急遽新人のオードリー
が起用されたとのこと。彼女は初出演でアカデミー賞の主演女優賞を獲得しています。
あの映画はリズではここまで愛される映画になっていなかったかも。作品が女優を呼び、
女優が作品を呼んだということなんでしょうね。

あの偉大な彫刻家であり建築家であったベルニーニ作の「バルカッチャの噴水」です。

ところでこの「スペイン広場」は階段と広場を含んだ総称ですが、この付近にスペイン大使館があり、
それでこの名前が通称になったとか。元来は上にそびえる「トリニタ・ディ・モンテ教会」のアプローチ
であります。

実はこのスペイン広場は何回も訪れているのですけど、この教会に注目したのは今回が初めて(苦笑)
いつもこの階段を通る気がしないほど人で溢れかえっているのですけど、この日は時折雨が降ったり
止んだりで、これでも観光客がかなり少なかったのです。で、ちょっと登って教会を見てみましょうとなった
次第。 

訪問した時は丁度ミサの最中。残念ながら内陣に入るのを遠慮しました。内部はイタリアの
教会にしてはかなり質素な趣でありました。
この教会はなんとフランスのルイ12世の命により1502年に着工しています。

入り口直ぐの左手に飾られたピエタ像の彫刻。この内陣の奥にミケランジェロの弟子が描いた
「聖母マリア被昇天」という名画があるのですけど、残念ながら上記の理由で見られませんでした。

教会前から見たローマ市内。この一望出来る範囲がローマ市内で尤も賑やかなところなん
ですけど、教会のドーム以外の高層ビルがなく、階高の一定した町並みはとても心安らぐ
ものがあります。

 

教会前から見下ろした大階段とスペイン広場。正面の真っ直ぐな細い路地が、いわゆるローマの
銀座通り「コンドッティ通り」。えっと思われるほどの細い道ですが、この両脇にはイタリアの誇る
ファッションの有名ブランドが軒を並べています。

さすがにこの道を通る人達も大変にオサレ~なんであります。

 

ー続くー