窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

新型インフルエンザのリスク評価2

2009-09-24 00:40:48 | Weblog
メキシコの5月19日発表の死亡数の年齢別の資料がありましたので、
それをベースに再度リスクの評価を行います。

日本の年齢別人口分布とメキシコの分布はかなり違いますので、
その分は補正して使います。

なにせ日本は世界に冠たる「少子高齢化」の国ですから。

あとは前回行ったのと同様の手順です。


        季節性インフル       新型インフル
年齢       年齢別人数      年齢別人数(予測)     リスク
0-9        56            13            0.2
10ー19       9             9            1.0
20ー29      19            75            4.0
30ー39      14            81            5.7
40ー49      21            66            3.1
50ー59      24           102            4.4
60ー69      40            30            0.7
70ー79     118            26            0.2
80ー89     343             6            0
90ー       155             0            0
合計(人)      799           409     リスク平均 1.9


前回は平均リスクが1.8倍でしたが、今回は1.9倍になりました。

大差ない値ですね。

前回、10代から40代までの平均は3.7倍でしたが、
今回は、20代から50代の平均が4.3倍です。

値としては0.5倍増えていますが誤差範囲ですね。

それよりも、リスクが高くなる年代が10歳うえにシフトしました。

メキシコの資料をつかうと、なるほど50代のリスクも大きくなりますね。


前回、今回を通じて60代のリスクは、季節性インフルエンザ並みでしたが、
70代、80代は新型インフルエンザよりも季節性インフルエンザに注意した方が
よさそうな結果になりました。

高齢者の方は、季節性インフルエンザのワクチンを接種するのを優先した方が
いいように思われます。


季節性インフルエンザは、免疫機能がまだ発達しきっていない子供や
免疫機能が弱くなった高齢者が高いリスクを持つようです。

逆に、新型インフルエンザは免疫機能が強い若年、中年層のリスクが
高いようです。

新型インフルエンザのウイルス君は免疫機能の強いことを逆手にとって
攻める技をもっているかのようですね。

ですから「いつものインフルエンザと同程度の病原性」などという言葉は
若年、中年層の方にはあてはまりません。

くれぐれも「ダマシ」に乗らないようにご注意ください。

PS   

世界各国の死亡率の比較です。

23日に19人目の方が亡くなったようです。(疑い例を含む。)

これで23日現在の死亡率は0.019%になりました。

 インフルエンザ死亡率

 新型インフルエンザ   0.4%(世界平均)

 アメリカ           0.5%
 (オーストラリア      0.46%)
 カナダ            0.31%
 オーストラリア       0.19%
 (韓国           0.1%)
 (香港           0.059%)
 イギリス          0.04%
 (スペイン         0.033%)
 日本            0.019%


 季節性インフルエンザ  0.1%
 アジア風邪          0.5%
 スペイン風邪        2%

日本の死亡率の最大値は0.02%です。(瞬間風速ですね。)

   23日    98995人
(この数字は、WHO発表の死亡率と比較する為の分母数です。)

日本の場合は、患者数を分母数にした場合は、
死亡率は上記値のおよそ10分の1以下になります。


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