窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

・JAEAの計算結果はアニメーションで見れます。・行動記録を残すことは大事です。

2011-07-01 01:28:23 | Weblog
・インフルエンザ患者発生の状況です。

・感染状況の経緯と予報                    
 ・第36週(9月 6日~12日) ・2010年のインフルエンザ シーズンの開始    
        ・・・・・       
 ・第 4週( 1月24日~30日)・18の県が警報、29の県が注意報レベル到達。
                    ・全国平均がピークに到達。
        ・・・・・       
 ・第22週( 5月30日~ 5日)・全国平均が定点0.82人で流行終息。     
        ・・・・・       
 ・第24週( 6月13日~19日)・上位4つの県が流行レベル継続
 ・第25週( 6月20日~26日) 
 ・第26週( 6月27日~ 3日)       ・・・・今週・・・・       

 ・ウイルス サーベイランス状況
  ・占有率(3週移動平均)%
               19週   20週   21週  22週   23週  24週
   A(H1)pdm      1     0     0     0     0     0
   A(H3)         32    33    23    35    23    50
   B             67    67    77    65    77    50

 ウイルス サーベイランスも今シーズンの仕事が終了のようで、サンプル数が
 ほとんどなくなりつつあります。

 それに伴い各週毎の占有率の情報の信頼性はかなり悪くなってきています。


 今シーズンの現状累積での占有率です。

   A(H1)pdm     53.3%  (減少)
   A(H3)         32.1%  (横ばい)
   B             14.6%  (増加)

 新型インフルエンザは占有率で5週連続の0%です、

 ・定点状況推移(人)
               19週   20週   21週  22週   23週  24週
  2011年定点データ  1.97  1.62  1.11  0.82  0.53  0.29

 ・定点確定値です。                  
                        定点あたり   定点合計    全国推計
 ・第 4週( 1月24日~30日)    31.88人   157381人    176万人
  (ピーク到達)
        ・・・・・       
 ・第22週( 5月30日~ 5日)     0.82人     4038人   (4.0万人)
 ・第23週( 6月 6日~12日)     0.53人     2615人   (2.5万人)
 ・第24週( 6月13日~19日)     0.29人     1408人   (1.3万人)

 ・患者報告数の予報です。
  ・第25週( 6月20日~26日)     0.16人      780人    0.79万人

  ・ 1日                      0.016人              0.08万人
  ・ 2日                      0.015人              0.07万人
  ・第26週( 6月27日~ 3日)     0.12人      559人    0.56万人

 ・本日終了時点での累積患者数(全国推計値) 1379.7万人   

  内、新型インフルエンザの累積患者数      690.6万人

 ・累積患者数の予報。(2010年36週以降)
  ・第26週( 7月 3日)               1379.9万人  

・予報精度経緯
                      予報      確定値     予報誤差
 ・第22週( 5月30日~ 5日)  0.75人    0.82人   ー10.5%
 ・第23週( 6月 6日~12日)  0.53人    0.61人   +12.0%
 ・第24週( 6月 6日~12日)  0.36人    0.29人   +24.0%

 今回の定点合計報告数は1408人で、当ブログ予報は1746人でした。

 今回予報誤差は+24.0%になり、予報誤差範囲を少し外れました。

 ちなみに、09年の第34週から今までの平均予報誤差は±20.7%です。

・コメント

 感染力を持っている、いわゆる「ホット」な患者数は6300人程です。、

PS

・・福島原発事故関係情報・・

・・6月30日状況・・

浄化装置、タンクの弁の設定ミスによるオーバーフローを修正し、夜になってから
再稼働。


・・放射線状況

SPEEDIの計算メッシュサイズは0.25kmと1kmが選択できる。

それに応じて計算可能範囲が半径15kmと60kmにわかれます。

これはほぼ60km圏までの放射性物質の拡散を計算し、本来は避難情報として
すぐさま公開される必要があったものですね。


他方、気象庁の使っている計算メッシュサイズは10kmだったと記憶しています。

天気予報でよく出てくる、日本列島をブロック分けして、雨、曇り、晴れの表示を
しているやつです。

気象庁が持っている計算ソフトでも放射性物質の拡散が計算できます。

IAEAに報告していたもので、あまり積極的に発表しなかったものですが、今では
HPで確認できます。


さて、今回公表になったのは日本原子力研究開発機構(JAEA)が持っている
計算ソフトでの結果です。

メッシュサイズは気象庁と合わせてあって、10km。

日本列島とその周辺海域での放射性物質の拡散を計算できます。

結果はJAEAのHPの下のほうに入口がありますので是非ともご参照願います。

いま騒がれている土壌汚染や汚泥汚染の広がり具合を見事にアニメーションで
表示してくれています。

それをみると、やっぱり半径300kmは商社性物質の降下を覚悟する必要がある
ことがよく分かります。


この結果は原子力委員会に報告されたそうです。

ということは、JAEAと原子力委員会とは仲良しで、ともに「日本の原子力の推進
役をやっている」ということになりますね、海江田さん。

・・・原発北西20km超え地点での推移(官房長官及び文科省発表)

15日PM8時40分・・・330μ・Sv/H(車外)   北西20Km地点
            ・・・300μ・Sv/H(車内)   

16日~23日の単純合計・・・(1549.8μ・Sv/H)     
24日~4月12日の単純合計・・・1296.6μ・Sv/H     
13日~ 15日の単純合計 ・・・(131.6μ・Sv/H)     
16日~5月2日の単純合計 ・・・726.2μ・Sv/H     
 3日~ 22日の単純合計 ・・・855.2μ・Sv/H     
23日~6月11日の単純合計 ・・・780.9μ・Sv/H     
12日~ 19日の単純合計 ・・・313.0μ・Sv/H     

20日・・・38.6μ・Sv/H      21日・・・37.0μ・Sv/H
22日・・・40.1μ・Sv/H      23日・・・35.5μ・Sv/H
24日・・・33.0μ・Sv/H      25日・・・33.1μ・Sv/H
26日・・・36.5μ・Sv/H      27日・・・34.0μ・Sv/H
                     以上( )内数値は実測値からの推定値です。

27日予測値・・32.9μ・Sv/H  実測34.0μ・Sv/H  予測誤差 -3.2%
28日予測値・・36.3μ・Sv/H  実測34.5μ・Sv/H  予測誤差 +5.2%
29日予測値・・33.8μ・Sv/H  実測35.0μ・Sv/H  予測誤差 -3.4%
30日予測値・・34.3μ・Sv/H
 1日予測値・・34.8μ・Sv/H

 ・・・3月15日15時からの推定積算放射線量

本日終了時点     推定値・・・154340μ・Sv (154.3m・Sv)

到達実績
126m・Sv・・・5月31日(計画避難最終予定日)

到達予報
154m・Sv・・・6月30日
345m・Sv・・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
376m・Sv・・・来年3月11日(地震から1年後)


・・・原発北西30km超え地点での推移(官房長官及び文科省発表)
   以下、すべて北西30km超え地点

15日PM・・・(147μ・Sv/H)   

16日~4月 4日の単純合計・・・1414.5μ・Sv/H     
 5日~  24日の単純合計・・・503.7μ・Sv/H     
25日~5月14日の単純合計・・・404.0μ・Sv/H     
15日~6月 3日の単純合計・・・369.6μ・Sv/H     
 4日~  13日の単純合計・・・234.7μ・Sv/H     
14日~  23日の単純合計・・・231.8μ・Sv/H     

24日・・・ 18.8μ・Sv/H      25日・・・22.5μ・Sv/H
26日・・・ 21.4μ・Sv/H      27日・・・21.9μ・Sv/H
                     以上( )内数値は実測値からの推定値です。

27日予測値・・22.5μ・Sv/H  実測21.9μ・Sv/H  予測誤差 +2.7%
28日予測値・・21.4μ・Sv/H  実測22.0μ・Sv/H  予測誤差 -3.2%
29日予測値・・21.9μ・Sv/H  実測22.5μ・Sv/H  予測誤差 -2.7%
30日予測値・・22.0μ・Sv/H
 1日予測値・・22.5μ・Sv/H

 ・・・3月15日15時からの推定積算放射線量

本日終了時点   最大推定値・・・81497μ・Sv (81.5m・Sv)

到達実績
65m・Sv・・・5月31日(計画避難最終予定日)

到達予報
80m・Sv・・・6月30日
180m・Sv・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
208m・Sv・・来年3月11日(地震から1年後)


・・福島市の状況(原発から北西65km地点)

データは福島市役所の値と文科省データ、新聞データを使用。

15日・・・24μ・Sv/H  

16日~4月 5日の単純合計・・・127.25μ・Sv/H     
 6日~  25日の単純合計・・・39.14μ・Sv/H     
26日~5月14日の単純合計・・・32.6μ・Sv/H     
15日~6月 3日の単純合計・・・32.2μ・Sv/H     
 4日~  13日の単純合計・・・16.0μ・Sv/H     
14日~  23日の単純合計・・・14.61μ・Sv/H     

24日・・・1.35μ・Sv/H      25日・・・1.35μ・Sv/H     
26日・・・1.35μ・Sv/H      27日・・・1.32μ・Sv/H     

27日予測値・・1.34μ・Sv/H  実測1.32μ・Sv/H  予測誤差 +1.5%  
28日予測値・・1.34μ・Sv/H  実測1.32μ・Sv/H  予測誤差 +1.5%  
29日予測値・・1.31μ・Sv/H  実測1.33μ・Sv/H  予測誤差 -1.5%  
30日予測値・・1.31μ・Sv/H  
 1日予測値・・1.32μ・Sv/H  

・・・3月15日17時からの推定積算放射線量

本日終了時点   積算最大推定値・・・7143μ・Sv (7.14m・Sv)

到達実績
6.0m・Sv・・・5月31日(計画避難最終日)

到達予報
7.0m・Sv・・・6月28日
16.0m・Sv・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
25.0m・Sv・・来年3月11日(地震から1年後)

福島市を含めて、郡山、本宮、二本松、伊達など65km圏内は残念ですが場所に
よっては十分に安全とは言い切れずグレーゾーンの模様です。


以上より一般人の年間許容量と現状をまとめます。

一般住民、原発の一般職員で1m・Sv(日本の法律での取り決め。)

・・4月18日より福島入りの原安委の先生方の本日終了時被ばく量2.062m・Sv自然界からの年間放射線量は世界平均で2.4m・Sv(日本平均は1.5m・Sv)

・・日本在住の米国民(80km避難)の被ばく量は本日終了時点で2.60m・Sv

原発作業員(女性)は3か月で5m・Svが上限。

・・福島市(北西65km)の本日終了時点での被ばく量は7.14m・Sv

アメリカ国民は10m・Sまで。
原子力安全委員会ルールでは10m・Sv~は屋内退避が必要。

放射線作業従事者(病院など)は20m・Sv
自衛隊員で20m・Sv(今回の最大被ばく量は82.7m・Sv)
計画避難基準は建前上20m・Svに設定。(ICRP勧告の最大値を採用)
保安院と原安委の本音は「一般人でも48.5m・Svを我慢しろ」というもの。
           (この件、詳細は4月15日の記事を参照願います。)

消防署員は30m・Sv・・(今回ハイパー レスキュー隊員最大被ばく量27m・Sv)

原発作業員は通常は1年間の最大値が50m・Svまで。(日本、アメリカ)
原子力安全委員会ルールでは50m・Sv~は避難が必要。

・・本日終了時点での北西30km超え地点の被ばく量81.5m・Sv

100m・Sv・・・後日の健康被害の発生が心配される値でもあります。
       (がんによる死亡率が0.5%ほど増加するという情報あり。)

・・本日終了時点での北西20km超え地点の被ばく量154.3m・Sv
200m・Sv・・・数種のがんによる過剰死亡率の有意な上昇が認められる。
         (国連委員会UN94A406参照、放射線と健康・岩波新書より)

600m・Sv・・・数種のがんによる過剰死亡率が3%増加。
   ・・・どうやら200m・Sv増加するごとにがんによる死亡率は1%増加の模様。

コメント

福島県民200万人対象の健康調査が始まりました。

浪江町の避難民13人に質問票が配られています。

原発事故発生から今日までの行動記録を30分ごとに記入するという大変に正確
なものです。

但し、残念ながら人間の記憶はそんなに正確ではないので100日もまえの事を
書けると思っている方がおかしいのですね。

それで「もっと早くやってもらえればよかったのに、、、。」という当然のコメントが
住民の皆さんから出る事になります。


そして、こういう事になるというのは、すでに100日前に分かっていた事です。

ですから、残念ながら原発事故に遭遇した場合は「行動記録をつけておく」という
のは基本中の基本になりますね。

こんな忠告が活用されるような事態は2度とあってはならないことはもちろんですが、
残念ながら人間のやる事に絶対安全ということはあり得ません。

まあ仕方のないこととして、原発が動いている限りは忘れないでおきましょう。

・・注意情報 ・・

窓際日記の最大推定と政府想定方法による本日終了時点で緊急避難、避難
及び計画避難、屋内退避の原発北西方向の対象範囲です。

但し政府の想定方法は安全委員会係数0.6が前提です。
    (安全委員会係数0.6については4月20日、21日記事を参照願います。)

                窓際日記推定   政府想定方式   政府発令指示
緊急避難(100m・Sv以上)・・28km以内   (・・・21Km以内

 避難  (50m・Sv以上)・・・38Km以内   ・・・31Km以内   20km以内

計画避難(20m・Sv以上)・・・51km以内   ・・・44Km以内   45km以内    

屋内退避(10m・Sv以上)・・・61km以内   ・・・54Km以内   (30km以内)

法律遵守(1m・Sv以下) ・・・94km以遠   (・・・87Km以遠)(赤字は数値更新)
現時点での窓際計算では28km以内は緊急避難エリアに突入です。(レッドゾーン)

31km以内では政府想定方法ですでに避難限界に到達しているのがわかります。

年間で政府想定方法での20m・Svに放射線量を抑えるなら、44km以内の方は
即座に避難する必要がありそうです。


5月31日現在で、計画避難対象者1万人のうち8千人が避難終了。

いまだ避難していない人が2000人います。


窓際日記推定は原発爆発以後の終日屋外での積算放射線量になります。

政府の計算は平均値狙いで、窓際日記の計算は最大値を求めるようにしています。

窓際計算の心は「住民サイドに立った計算」ということですね。

以上、御参考にしていただければと思います。

コメント
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