窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

・秋田の集団感染の教訓は何?

2010-11-11 00:17:48 | Weblog
・インフルエンザ患者発生の状況です。

・感染状況の経緯と予報                    
 ・第 8週(2月22日~28日) ・季節性インフルエンザが復活 A(H3)型,B型        
        ・・・・・       
 ・第13週(3月29日~ 4日) ・全47県、新型インフルエンザ流行終了         
        ・・・・・       
 ・第30週(7月26日~ 1日) ・定点最小値到達
        ・・・・・       
 ・第36週(9月 6日~12日) ・2010年のインフルエンザ シーズンの開始    
        ・・・・・       
 ・第43週(10月25日~31日)・北海道が沖縄を抜いて1位上昇
 ・第44週(11月 1日~ 7日) 
 ・第45週(11月 8日~14日) ・・・・・今週・・・・・
        ・・・・・       
      ・・・中期予報・・・
 ・第51週(12月20日~26日) ・全国平均が1.0人を超えて流行入り(予報) 

  現状の患者数増加の速さが継続した場合、今シーズンの日本全体が
  定点1.00人を超えて流行入りするのは第51週から52週頃と思われる。
                          (年末から年始ごろ)

  これは流行の開始としては平均よりも遅めということになりそうです。

  但し流行の開始は年によって速かったり遅かったりで、そのばらつきの範囲内で
  今シーズンは遅めになりそうという事です。

 ・ウイルス サーベイランス状況
  ・占有率(5週移動平均)%
               38週   39週   40週  41週   42週   43週
   A(H1)pdm     44    37    40    32    28    23
   A(H3)         50    58    56    64    67    73
   B              6     5     4     4     5     4

 43週はA香港型が微増でついに70%台にのりました。

 新型の減少傾向は継続しています。

 それにしてもB型は終息せずにがんばっています。
 今シーズンはこのままの状態で春までいきそうですね。

 ・定点状況推移(人)
               38週   39週   40週  41週   42週   43週
  2010年定点データ  0.04  0.06  0.11   0.09  0.12  0.15
  2009年比較データ  4.95  4.25  6.40  12.92 17.65 24.62

 今年は日本全体の流行入りはかなり遅れそうな雰囲気で、12月後半まで
 ずれ込む可能性も出てきたようです。

 ・定点確定値です。                  
                        定点あたり   定点合計    全国推計
 ・第48週(11月23日~29日)   39.63人    190801人    189万人
 (第48週がピーク)
    2009年 ・・・・ 2010年
 ・第30週( 7月26日~ 1日)     0.02人      112人    (0.12万人)
 (定点患者数がボトム)
        ・・・・・       
 ・第41週(10月11日~17日)     0.09人      447人    (0.50万人)
 ・第42週(10月18日~24日)     0.12人      559人    (0.62万人)
 ・第43週(10月25日~31日)     0.15人      728人    (0.81万人)

 ・患者報告数の予報です。
  ・第44週(11月 1日~ 7日)     0.16人      768人    0.851万人

  ・11日                      0.024人              0.13万人
  ・12日                      0.024人              0.13万人
  ・第45週(11月 8日~14日)     0.17人      815人    0.90万人

 ・本日終了時点での累積患者数(全国推計値)   4.9万人   
  (2010年第36週以降の合計です。)      
  内、新型インフルエンザの累積患者数       1.5万人

  日本の新型インフルエンザの累積患者数     
  (2009年第28週以降の合計)
   本日終了時点                  2076.4万人  100人に16.3人

 ・累積患者数の予報。
  ・第45週(11月14日)                  5.3万人  
  ・第46週(11月21日)                  6.3万人  

・予報精度経緯
                      予報      確定値     予報誤差
 ・第41週(10月11日~17日)  0.10人    0.09人   +10.1%
 ・第42週(10月18日~25日)  0.14人    0.12人   +18.6%
 ・第43週(10月26日~31日)  0.13人    0.15人   -13.6%

 今回の定点合計報告数は728人で、当ブログ予報は629人でした。

 今回予報誤差はー13.6%になり、予報誤差範囲内です。

 ちなみに、09年の第34週から今までの平均予報誤差は±22.0%です。

・コメント

 感染力を持っている、いわゆる「ホット」な患者数は8800人程で、
 2.5割ほどが新型と思われます。

 報告されているウイルス状況は季節性(A香港型とB型)が8割程度で、
 新型が2.5割程度の「混合感染状況」は引き続き継続中のようです。

 ちなみに季節性のA香港型がかなり優勢(7割超え)になってきました。

 B型は占有率が1ケタ台にまで落ちてはいますが、低位安定しています。


 新型インフルの昨年の流行からの累積患者数は2076.4万人で、
 これまでに100人に16.3人が感染したことになります。

 そのうち未成年者は1516万人で、100人に62.3人が感染したことになります。

 成人は556万人で、100人に5.4人が感染したことになります。

 (累積患者数の平均予報誤差は±2.6%です。)


・大阪の現状(2010年第36週からのインフルエンザ累積患者数)
                41週         42週        43週      
               10月17日     10月24日     10月31日
 定点あたり人        0.03       0.05         0.02
 大阪推計値         0.01万人    0.02万人      0.01万人
 累積患者数         0.1万人     0.2万人       0.2万人
 内、新型累積患者数    0.02万人     0.03万人       0.05万人

・2009年からの新型インフルエンザ累積患者数
 累積患者数       126.0万人   126.0万人     126.1万人
 100人あたり       14.3人      14.3人        14.3人       

 未成年者の100人に56.3人が感染しました。

 患者数は今回は減少で、暫定下限を更新です。

 県別順位は47都道府県中の37位です。

 これは前の週から14位下がりました。

 暫定上限が0.07人、下限が0.02人でのアップダウン継続です。

 大坂ははっきりと上昇に移行せず、低めの数値でがんばっていますね。


 大阪は4月以降HPの更新を中止した模様です。

 従って、現状のウィルス種類が不明です。

          (ウイルス サーベイ ランク C     10.22現)

PS

秋田は第40週から43週までの4週間、定点0.00人でした。

ほぼ10月中は定点病院にはインフルエンザの患者が行かなかった事になります。

しかしながら、残念なことに病院と幼稚園で集団感染が発生してしまいました。

11週連続定点0.00人の記録をもっており、一時期は県内からウイルス君が
消えていた可能性があるにもかかわらずです。

あるいは長い期間、県別順位の低い所にいたので、安心しきって油断があった
のかもしれません。


集団感染があった場所を確認すると、両方共に岩手からと青森からの人の往来の
道筋にあたっています。

岩手は10月前半はトップ10入りしていましたし、青森も上位につけており10月の
最後はトップ10入りしています。


日本の全体状況をいえば、40週には全国平均で0.1人を超えて、上昇モードに
移行した兆候が現れています。

また、今シーズンは新型よりも高齢者にきびしいA香港型が流行しそうだというのは
いろいろなところで言われていましたし、このブログでもお伝えしています。

ですので、今シーズンは高齢者が集団生活をしている施設はほんとうにきびしい
インフルエンザとの戦いになることは予想できますね。


さて秋田の例に戻りますと、自分のいる県が定点0.00人を数週間継続したからと
いって、けして気を抜いてはいけないという教訓ですか。

とくに近隣の県がすでに感染上位にあったり、いわんやトップ10入りしているような
場合は注意が必要のようです。

特にその県との人の往来の筋道にあるような場合は、厳戒態勢でしょうか。

ウイルス君には人が決めた行政区分の単位である「県」などは
何の意味もないのですから。


ちなみに秋田県のウイルス サーベイランス ランキングはBランクです。

やはり防御態勢も甘いグループに属している事は間違いなさぞうですね。

従って昨年の神戸と同じで、「まさか、こんなところで!」というやつでしょう。

ウイルス君は甘い所は見逃しませんからね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする