CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

ディランを聴く、その3

2018年05月15日 | Bob Dylan, Byrds, Band and etc.

一夜一夜に人見頃〜 ♪
(1.414121356 = √2の事)

富士山麓オウム鳴く〜 ♪
(2.23690679 = √5の事)

Sin. Cos. 何になる〜 ♪

おいらにゃおいらの夢がある〜 ♪

60代半ばの方ならば、 当時、多分ラジオの深夜放送かなんかで一度は聴いたことがあるのではないかと思われるフォーク・ソング、受験生ブルース(高石友也作曲、中川五郎作詞)の一節である。

私の場合は、オン・タイムではないがルートの値の語呂合わせはこの歌にお世話になった 。

とは言え実際計算に使ったのは、三桁目を四捨五入した小数点二桁までの数値だけどね。

この元歌はディランのNorth Country Bluesで、中川五郎氏が替歌として、受験生の悲哀を表した歌詞をその曲に付けたのが始まり。

元歌はCmとB♭のふたつのコードを使ったシンプルな構成の歌で、 鉄鉱石を産出する寂れ行く鉱山の街の悲哀を女性の目を通して歌っている 。

しかしこの悲しげなメロディーに受験生の悲哀を歌う歌詞を持ってくれば、受験生がさらに落ち込んでしまうのは間違いないってことで、 高石友也氏がその悲哀を笑い飛ばす様な アップ・テンポで明るいメロディーに変更して世に出した。

てな事で、今日は受験生ブルースのルーツを辿るとため、元歌が収録されているのディランの1964年作、3枚目のスタジオアルバム、The Times They Are A-Changin'を聴いてみた。


アルバム・タイトルのThe Times They Are A-Changin'を始めWith God On Our Side、 Boots Of Spanish Leatherや When The Ship Comes Inなど、ほとんどの曲が他の多くのアーティストにカバーされているので何となくどこかで聴いた様なメロディーのオン・パレードのスーパーなアルバム。

しかしこれらの収録曲は、ディランがかき鳴らされるフォーク・ギターに彼のソロの歌唱が乗っかり、時にハーモニカの切ない音色が聞こえるというシンプルな構成で、いくらスーパーといっても今の時代の人が聴けばちょっと単調に感じ退屈するかもしれない。

まさに時代は変わるってことかね?

ところで、ジャケに写る憂鬱そうなディランの顔。

前作、The Free Wheelin'のジャケに登場したガール・フレンドと別れたからかな?

(ガール・フレンドとべったりで、ディランのお顔もニンマリ)

それとも受験生ブルース知らなくって、√2の値を暗記出来なかったからだろうか?

そんな訳ないか。