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風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

神奈中バスGW10日間フリーパスの旅 8-1(辻堂海岸)

2019-07-03 | 神奈川
7日目からの続きです。

● 今日の行き先

5月4日、みどりの日。今日行く予定だった津久井湖に、昨日行きました。
さて、今日はどこに行こうかな。

連休8日目ともなると、家に帰る人々で道路は混んできており、遠出は避けたいところ。
でもGW前半は天気が不安定で、4/29に訪れた二宮の海も、どんよりした色をしていました。
期間中一度くらいは、湘南らしい明るい海を見ておきたいもの。
そこで、今回訪れていない藤沢、辻堂を目指すことにしました。

● [1本目] 「新横浜駅前」⇒「保土ケ谷駅東口」

1本目は、いつもの7:37「新横浜駅前」発「保土ケ谷駅西口」行きの[121]系統。
急きょ決めた行き先なので、今日のタイムテーブルも、予定ルートも用意していません。
新横からのバスに揺られながら、どうやって行こうかと考えます。

● [2本目] 「保土ケ谷駅東口」⇒「戸塚駅東口」

終点の保土ヶ谷まで行き、次のバスを待ちます。
すぐに東戸塚行きが来ましたが、これに乗っても東戸塚から乗るバスがありません。
見送って、戸塚行きを待ちます。
2本目は、8:33「保土ケ谷駅東口」発「戸塚駅東口」行きの [戸38] 系統。
戸塚駅に着いたのは9:12でした。

次は大船行きか、藤沢行きに乗り換えて、大船経由か直行便で、藤沢に向かいます。
もちろん、直行便の方が楽なので、藤沢行きをまず確認。
9分に出ており、次の便は29分。
乗り場にはすでに、10名ほどが待っています。
1時間に3本来るので、乗車率の高いルートなんでしょう。
これに乗ることにして列に並ぶと、バスが来る頃には、30名近くの列に伸びていました。

● [3本目] 9:25「戸塚バスセンター」⇒「藤沢駅」

3本目は、9:25「戸塚バスセンター」発「藤沢駅」行きの[戸81]系統。

「吹上(ふきあげ)」バス停の辺りで混みます。
前に座ったお母さんが隣の息子に「ここは渋滞のメッカよ」と教えています。
原宿を通りました。おお、ここが戸塚の原宿ね。
高校で戸塚から越境してきた生徒に、みんな原宿ネタを振っていたなあ。

今日はいい天気。窓からすがすがしい風が入ってきます。
それでも午後になると突然崩れるかもしれないという予報。
この連休、毎日何かしら天候の不安要素があります。



時宗の総本山、遊行寺の前を通りました。
前に藤沢から歩いて行き、参拝したことがありますが、今回はパス。

● 藤沢駅前は改修中

藤沢駅のバスセンターは大がかりな改修工事中。
仮設の乗り場だらけで、わかりづらくなっていました。

次に向かうのは辻堂ですが、辻堂行きのバス停は、なぜか2番と7番に分かれています。
乗り場が離れているので、番号が若い方にしようと(適当)、仮設の2番を探します。
「辻堂」行きと「辻堂団地」行きが来る乗り場に、「辻堂団地」行きが止まっていました。
ルート表示に「南海岸」とあったので、遠からずだろうと飛び乗ると、そのまま発車しました。

● [江ノ電バス] 「藤沢駅」⇒「三富士町」(ノーカウント)

10:17「藤沢駅」発「辻堂団地」行きの [辻04]系統。

運ちゃんの「本日は江ノ電バスをご利用いただき、ありがとうございます」というアナウンスを聞いて、ハッとします。
えっ、私江ノ電に乗っちゃったの・・・?

すぐに運転手に「神奈中バスかと、間違って乗ってしまいました」と話して、一つ目の「神台公園前」バス停で降ろしてもらいました。
「お代はいいよ」と言ってもらいました。
ありがとうございます。ああ、ソコツモノ!

一旦駅まで戻らなくてはなりません。
駅は見える場所にありますが、少し遠そう。
工事中のバス乗り場への道はわかりづらそうなので、一つだけでもバスに乗ることにしました。
いろいろな路線のバスが停まる駅チカのバス停なので、駅行きのバスがすぐ来るだろうと思った通り、道の反対側に渡ったら、もうバスが接近中でした。

● [4本目] 「三富士町」⇒「藤沢駅」

4本目は、10:19「三富士町」発「藤沢駅」行きの [辻04]系統。

再び2番乗り場に戻り、今度は間違えないよう、時刻表をじっくりとチェックします。
「辻堂駅」行きは、朝1本くらいの使えないライン。
「辻堂団地」行きは、どうも神奈中と江ノ電がかわるがわるに共同運行しているようです。
さっき間違えて乗った江ノ電バスの次にやってきた便は、神奈中バスでした。

こういうとき、江ノ電バスに乗ったら、やっぱり私の神奈中パスは使えないんでしょうか。
共同運行だと、大丈夫なもの?
うーん、よくわかりません。
まあでも目の前に停まっているのは神奈中バスなので、先ほどと同じルートのものに乗り直します。
辻堂駅は通らず、海岸の方へ行く便。
駅を経由すると、乗り換えが必要になるので、少し歩くことになってもこれがいいでしょう。

● [5本目] 「藤沢駅」⇒「高砂小学校前」

5本目は、10:30「藤沢駅」発「辻堂団地」行きの [辻04]系統。

今日の目的地は、辻堂海浜公園。
東海道線は、あまり湘南の海岸沿いではありません。
さらに湘南エリアのJR駅から海岸に向かうバスもあまり走っていないのです。
そこで、海岸方面への循環バスがある辻堂を選びました。
車で来たことしかありませんが、好きな公園です。

● 運ちゃんGJ

と、バスの中でタブレットを打っていると、バスが停まるブレーキ音がして、運転手さんが「たか・・・です」と言いました。
夢中で打っていて気付かなかったけれど、もしや、私が降りようと思っていた場所では?
ええと、なんてところだっけ、そうそう「高砂小学校前」!

あわててリュックをつかみ、降りる時に上の電光板をちらっと見ると、英語に切り替わったタイミングでした。
「TAKASUNA」と見えます。
(あれ、ここじゃない?間違えた?)とあせって、運ちゃんに「タカサゴ小学校じゃないんですか?」と聞きました。
運ちゃんは一瞬黙ったあと、「タカサゴです」と言ってくれたので、とりあえず彼を信じて降りました。

すると降りたところのバス停に「高砂(たかすな)」と書いてありました。
私の間違えた読み方に、とっさに合わせてくれた運ちゃん、グッドジョブ!
プロですね~。

● サーファーとビーチクルーザー

降りると、そこはもうビーチの雰囲気。
ボードをひっかけた自転車に乗るサーファーを見ると(辻堂だなあ)と思います。



● 辻堂海浜公園

海浜公園を抜けたところに海があるので、そこに向かいます。
車で来ると、駐車場からの道に沿って行くので、大胆に公園を突っ切るのは初めて。



約20ヘクタールもの面積を誇る大きな公園で、入り口からまずは「芝生広場」ゾーンに入ります。
大勢の人たちがフリスビーで遊んだり、テントを張ったり、めいめいに休日を楽しんでいます。



そこから樹々の生える「しょうなんの森」ゾーンに入り、松林の山を二つ超えて、国道134号線の上を通ると、ようやくその先に、海が広がっていました。
草原、森、山、林、そして海なんて、ちょっとした冒険の旅です。



● 辻堂海岸

とうとう湘南の海にやってきましたー!


大勢のサーファーが波に乗っています



浜辺で遊ぶ人たちもたくさん


江ノ島と茅ヶ崎に挟まれた辻堂は、ちょっと地味ではありますが、(対外的に走られてるのかな?)右に烏帽子岩、左に江ノ島を見られる絶景ビューで私は好き。そんなに観光地化されていないところもぎらぎらしていなくて落ち着きます。



見事な白髪のサーファーがひとり、海に入っていくところでした。
サーフィンは、若者のスポーツのようですが、波に乗れれば年齢は関係ありません。
ウェットスーツ姿で波に向かう白髪紳士、かっこいいなと思います。


左側には江ノ島



右側には烏帽子岩


江ノ島と茅ヶ崎の間にある辻堂は、双方と比べるとちょっと影が薄いですが、ビーチから両方を眺められる穴場です。


サーファーに歓声を上げるこどもたち



波乗りジョニーになった白髪紳士



砂浜がずっと続きます



あしあと




何の花か、きれいに咲いていました。
もうすっかり夏空です。

● [6本目] 「高砂小学校前」⇒「藤沢駅」

6本目は、11:31「高砂小学校前」発「藤沢駅」行きの [船20]系統。

海と戯れて、満足してから、来た時と同じ系統のバスで藤沢駅に戻りました。
11:50着。この駅のコンコースにも東海道の絵がありましたが、行きかう人が多すぎて撮れずじまい。

全面工事中のバス乗り場では、誰もがウロウロしています。
すれ違いざまに「4番乗り場はどこ?」というような声が聞こえてきます。



● 観光案内所

駅に併設した、オサレなツーリストインフォメーション。
茅ヶ崎にもありますが、その何倍も大きいです。



同じ湘南の都市ながら、藤沢と茅ヶ崎では、面積や人口が、倍くらい差があります。
観光客の数も、そのくらい違うものかしら?

● [7本目] 「藤沢駅」⇒「大船駅西口」

7本目は、12:05「藤沢駅」発「大船駅西口」行きの [船20]系統。

今度は大船に出ます。
バスの中は結構混んでおり、乗る人と降りる人がひっきりなしにいて、乗客の入れ替わりが頻繁です。
この区間に住む人にとって、藤沢と大船はどっちが便利なんだろうと考えますが、どちらもそれほど詳しく知らないので、私の中での答えは出ませんでした。

● 白衣観音



大船着。観音様に迎えてもらいます。
この穏やかなお顔を見ると、いつもほっとします。

● 高久パン

駅の西口に降りて、次の乗り場がある東口に移動。
駅の連絡通路を通っていたその時、「高久パン」の名前を見て、足を止めました。



数日前に平塚駅そばで、このパン屋の工場と直売所に行こうとしましたが、道路渋滞により予定が変わって、行けずじまいだったのでした。
このお店ではカレーパンが有名とのこと。
食べてみたいと思いながら、いったん潔くあきらめたそのパンが、ここで買えるではないですか!

● バス乗り場にウロウロ

ただ、次に乗るバスの便を確認しないと、ここにどのくらい滞在できるかわかりません。
ということで、まずは素通りして、バス乗り場を目指します。

次に目指すのは、京浜急行の金沢八景駅。
バスターミナルに行って、乗り場を探しますが、停まっているのは江ノ島バスと京急バスばかりで神奈中バスの乗り場がありません。
(あれ、おかしいな?)と思って、ルートマップを確認。
すると、どうやら反対側の少し離れた場所にもう一つあると判明。
駅と隣接していないため、大船でのバス乗り換えは少し大変だと気がつきました。

笠間口というのが、神奈中専用のバスターミナルでした。
時計は12:10を指しています。
時刻表を見ると、15分にバスが来るようなので、カレーパンをあきらめて待っていると、やって来たのは「ひばりヶ丘」行きでした、
運ちゃんに聞くと「このバスは八景までは行かないので、この乗り場で待っててください」と言われます。

● ひばりヶ丘

「ひばりヶ丘」行きと「金沢八景」行きが15分ごとに交互に来るようですが、時刻表には12:15の便は「金沢八景」行きと書いてあります。
どういうことでしょう?金沢八景行きの別のバスが来るのかしら?
考えている私に、運ちゃんが運転席から「1時15分にやってきますよ」と親切に教えてくれました。
(あれ、いま12:10では?)とびっくりして「1時間後ですか?」と訪ねると、「いえ、18分後です」と言われます。

え???
もしやと思ったら、腕時計が止まっていました!ぎゃふん。
スマホは12:58を指しています。
そういえば、藤沢を出たのが12:05だったっけ。

ということで、少しできた待ち時間を使って駅に戻り、高久パンのブースへ向かいました。
たしか“弦斎(げんさい)カレーパン”が有名で、前にTV番組で紹介された時には、直売所でチーズカレーパンが売られてたっけ”と思いだします。
店員さんに聞くと「チーズではありませんが、たまごカレーパンならあります」と言われたので、それをお願いしました。


どんどん売れていく弦斎カレーパン



弦斎たまごカレーパン


● [8本目] 「大船駅東口〔笠間口〕」⇒「金沢八景駅」

8本目は、13:15「大船駅東口〔笠間口〕」発「金沢八景駅」行きの [船08]系統。



15分の金沢八景行きに乗り、私の母校を目指します。
途中で鎌倉女子大の前を通ったので、それをパチリ。
こちらはいとこの母校です。



その2に続きます。



神奈中バスGW10日間フリーパスの旅 7-2

2019-07-02 | 神奈川
その1からの続きです。
相模湖駅まで行き、戻っているところです。

● [9本目] 「三ヶ木」⇒「津久井湖観光センター前」

9本目は、13:00「三ヶ木」発「橋本駅北口」行きの [橋01]系統。

三ヶ木でバスを降り、バスセンターで待っていた橋本駅行きにそのまま乗り込みます。
高尾まで行けなかった分、予定より時間が余っています。
まだお昼時間なのに、Uターンしてもう帰途に就くというのはちょっと物足りません。
そこで、津久井湖に寄ることにしました。



● 津久井湖の花々

これまで、三ヶ木に行くたびに、バスから眺めてきた津久井湖。
観光センター前でバスを降ります。



芝生広場にある「花の苑地」へ。
春になると、湖畔に桜のトンネルができるそうです。



ガーデンテラスは、花々が咲き乱れてきれい。
花壇ボランティアの方々が咲かせているのだそうです。



おいしそうな匂いが鼻をくすぐります。
大勢の人たちがBBQをしていました。
ここは「戦国BBQ場」というそうです。



なんだか物騒!腹が減っては戦ができぬ?
戦国時代、ここに北条氏の山城、津久井城があったからでしょう。

● 地元の野菜

物産館には、地元でとれた野菜がたくさん並んでいました。
タケノコの大きさにびっくり。今おいしい季節ですよね。



市場価格よりもずっとお手頃値段です。



先日宮ケ瀬湖で買った"のらぼう菜"が、ここでも売られていました。

● 城山ダム

「水の苑地」の方に行き、城山ダムを眺めます。



総貯水量・6230万立方メートルと聞きますが、なんとなく水が少なめのように見えます。
夏の水不足は大丈夫かしら?





そんな時にチェックするのが、神奈川県企業庁による「かながわの水がめ」サイト内の「県内の貯水状況」
ふむふむ、本日(ブログアップ日:7/2)の津久井湖貯水率は、93%ね。
梅雨の季節に入ったので、水はたっぷり貯まっているようです。

● [10本目] 「津久井湖観光センター前」⇒「橋本駅北口」

10本目は、ここまで乗ってきた [橋01]系統で13:23「津久井湖観光センター前」発「橋本駅北口」行き。
次の「城山高校前」バス停で、20人くらいのジャージ姿の男の子たちが乗り込んできました。
少年たちの集団が乗り込んでくるのは、今日2度目。当たるなあ。
その子たちと一緒に、終点の橋本駅まで行きます。

三ヶ月バスターミナルには、近隣の美しい写真が何枚も貼られていました。
その中で気になったのは、小原宿本陣。
神奈川県下26軒あった本陣のうち、現存する唯一の建造物です。

そういう場所があることを知りませんでした。
今度訪れてみたいです。確実に行けるルートを使って(!)。

そのほかに橋本駅の写真のアングルがいいなあと思い、私も同じ角度から撮ってみました。



ただ、いくら後ずさりしても、楕円形がファインダーにすっぽり入りきりません。
むむ、神奈中さんは一眼レフを使っていたわね。

● 八王子駅行きバス

バスを待っている隣の乗り場に、八王子駅行きが止まっていました。
先ほど、八王子行きを乗り損ねたので、反応します。
ここから出ているのなら、もしかして相当ショートカットになるのでは?



でもルートマップを確認すると、「相模湖-八王子」ラインと「橋本-八王子」ラインは全く違うルートでした。前者は東西、後者は南北に移動します。
これに乗っても高尾には行けません。また1時間に2本でているので、レア路線でもありません。
じゃあ仕方がないですよね。あきらめがつきました!

● [11本目] 「橋本駅北口」⇒「町田バスセンター」

10分後に町田行きがやってきました。
11本目は、14:05「橋本駅北口」発「町田ターミナル」行きの [町60]系統。
空が明るくなり、陽が射してきました。
境川にかかる寿橋。下には緑地が見え、散策が気持ちよさそう。



橋本駅から久保ヶ谷戸通りをまっすぐ進むと、久保ヶ谷戸トンネルに当たります。
町田行きは、トンネルに入らず、ここで右折します。
左最前列の見晴らしのいい席に座ったので、パチリ。



● 町田駅で時間つぶし

町田に14:50着。連結バスのツインライナーがまた停まっていました。
あれはどこ行きなのかしら?
時間がないときに限って停まっているので、どうも確認できないのです。
まあ、乗れなくても見られただけでうれしいんですが。

後で調べてみたところ「山崎団地センター」行きだとのこと。
知人曰く、町田の代表的なマンモス団地だそうです。

この階段の下が、初日に見つけられなかった、鶴間行きバス乗り場です。
バスセンターから離れていますが、JRの駅から近いため、駅起点で位置を把握することにしたら、バッチリ覚えられました。



ただ、鶴間行きバスは1時間に1本しか出ないため、たいていここで足止めを食らいます。
そして、どういうわけか、前の便が出たばかりのことが多く、30~55分近く待つことがしばしば。
今回も時間があわず50分待ちとなりました。

ほかにもっと便利なルートはないのかと探しますが、いくら探してもないんですねー。
南町田か鶴間まで出られても、そこから先がつながりません。
それこそ、初日の二の舞(=バスをあきらめ電車で帰る)になってしまいます。
今回も、町田でお茶をして時間つぶししました。

● [12本目] 「町田バスセンター」⇒「鶴間二丁目」

12本目は、15:40「町田バスセンター」発「鶴間駅東口」行きの [町87]系統。

このバスが途中で遅れずに時間通りにいけば、途中の「観音寺前」でうまく乗り換えられますが、ここは必ず遅れるルート。
時間通りに着いたためしがなく、観音寺前乗り換えは毎回失敗してばかり。
今回も、観音寺に着く直前で、次に乗る予定だった鶴ヶ峰駅行きが、無情にも反対車線を通り過ぎていきました。

● 鶴間で時間つぶし

次の鶴ヶ峰駅行きに乗ることになりますが、これも1時間に1本しかありません。
町田-鶴間-鶴ヶ峰間の移動の効率の悪さには、乗るたびに悩まされます。

鶴間駅周辺にはほとんどなにもありませんが(失礼)、ひとつ手前の「鶴間二丁目」で降りるとヨーカドーやイオンがあるので、そこでお茶をして時間つぶし。
次のバスが来るまで、36分あります。
この連休中、ストイックに(もとい、何もせずに)バスに乗ってばかりなので、駅ビルやこうした大型ショッピングモールに集う人々を見て(ああ、GWなんだなあ)と実感します。



食品フロアに、ウインナの飾り切りが飾られていました。
タコだけでなく、カニとかカバとかウーパールーパーとか(?)たくさん!

側にいたスタッフの方にお断りして撮影させてもらったら、作り方マニュアルをくれました。
今度家でわくわく動物ランドを作ろう!

● [13本目] 「鶴間二丁目」⇒「鶴ヶ峰駅」

13本目は、17:06「鶴間二丁目」発「鶴ヶ峰駅」行きの [間01]系統。

前回、バス停の場所がわからずに、あわや乗りそこなうという危ない思いをしたため、今回は早めに待ちます。
相模湖-八王子便に乗れなかったため、予定がずれて1時間早い便になっています。
これほど早い時間に帰るのは、連休中初めて。
まだ外が明るいことに感激します。

夕方の時間帯のためか、乗る人と降りる人が多く、各バス停ごとにバスは停まっています。
なのに1時間に一本しか走らないは、ちょっと少ないんじゃないかしら~。

● 親水公園へ

17:45に鶴ヶ峰着。55分の横浜行きが来るまでの間、親水公園に行きました。



みずみずしく、緑豊かな場所。
ここは落ち着きます。



ん?目を凝らしてよ~く見てください。
池のほとりでカモがお昼寝しています。
のどか~。平和~。



令和と平和って一字違いなんですね。平和な令和になりますように。

● [14本目] 「鶴ヶ峰駅」⇒「和田町」

14本目は、17:55「鶴ヶ峰駅」発「横浜駅西口」行きの [横52]系統。

和田町で乗り換え。16分の待ち時間の間、辺りを散策することにします。
帷子川にかかる平和橋から、空に広がる夕焼けがきれいに見えました。



いつも、夕焼けは町田行きのバスの中から眺めています。
つまり今日は早いのです。



このくらいの時間に帰れるのは、うれしいことだわ。

● 猫ハント

猫ハントをしながら、住宅街を散策。
この辺のにゃんこは、逃げないなあ。



見つめ合いにじっと付き合ってくれます。



杉山神社がありました。
この辺りに点在する神社で、我が家のそばにもあります。



謎に包まれており、ヤマトタケルを祀っていると言われますが、実際のところはよくわからないんだとか。
でもどんな神様でもいいんです。
新しい時代も、お世話になります。

● [15本目] 「和田町」⇒「新横浜駅」

15本目は、18:37「和田町」発「新横浜駅」行きの [121]系統。

バスに乗っていると、ドラッグストアのCREATEをやけに見かけます。
我が家の近くはHACエリアですが、HACの店舗はまったく見ません。
マツキヨもないですね。
ドラッグストアの勢力範囲地図なんてあったら、見たいものです。

● 新横浜に戻る

そうして新横着。駅に入るときに時間がかかり、到着は10分遅れの19:03。
昨日の雨の山登りがきいたのか、結構足が疲れており、帰宅する頃にはフラツいたりしています。

連休もだんだん終わりに近づいてきました。
遠くの旅行から戻って、近場を動く人たちが増えることを考えると、あまり遠くまで足を延ばさない方がよさそう。
連日の疲れが重なって、自分の体力も少しずつ落ちているし。

やっぱり1時間でも早く帰れると違います。のんびり過ごしました。

● 今日の乗車データ

この日は神奈中バスに14本、正規運賃4470円分、乗りました。
乗車時間は446分で、歩数は14208歩でした。
ほとんど歩いていないように思えましたが。

● 実際のタイムテーブル



8日目に続きます。


神奈中バスGW10日間フリーパスの旅 7-1

2019-07-01 | 神奈川
6日目からの続きです。

● 5時起床

5月3日、憲法記念日。
連休7日目の今日は、普段より早起きして、家を6時に出ました。
新横浜駅前からの始発バスに乗るためです。

眠いー。でも朝からいい天気です。
なんだか足がダルオモです。
昨日は3万歩歩き、さらに山を登ったからですね。

● 今日のタイムテーブル



今日は、相模湖経由で高尾山まで行きたいと考えています。
相模湖駅から高尾山口を経由して八王子駅に行くバスがありますが、これは一日2便のレア路線。
八王子駅行きに乗れるか乗れないかが、今日のプランの成功を左右します。

● 今日の予定ルート



● [1本目] 「新横浜駅前」⇒「上星川」 

新横浜駅前バス乗り場では、隣に羽田空港行きの高速バスが止まり、10数名の人がトランクを預けて乗り込んでいました。
これから旅行なのでしょうか。
もしくは帰省をすませて家に帰るところなのでしょうか。

1本目は、6:46「新横浜駅前」発「保土ケ谷駅西口」行きの[121]系統。
始発バスの乗客は、私を含めて2人のみ。
祝日ですから、みんなのんびりしているのでしょう。
それでも途中から、ちらほらと人が乗ってきます。

● [2本目] 「上星川」⇒「大貫橋」

2本目は、7:15「上星川」発「若葉台中央」行きの [5]系統。

「上星川」で乗り換え。上星川には、白い巨大なマンション群があります。
見るたびに(ここはサントリーニ島だったかな)と思うほどの白さです。
この中に自宅があっても、迷わずにたどり着ける自信がありません!



ここから若葉台方面行きのバスに初めて乗ります。
「鶴ヶ峰」駅では、青いジャージ姿の中学生集団が50人くらい待っていました。
全員は乗り切れず、後半の子たちは、次のバスで行くようです。
後部座席に座ってみんな元気におしゃべり。

すっかり囲まれた私は、周囲の笑い声で、初めて降りる「大貫橋」バス停のアナウンスを聞き逃さないかと、ハラハラ。
目で電光板を確認したいですが、近眼だし人が立っているとうまく見えません。
そしてもう席の移動ができないほどびっしりと、大きな荷物の中学生たちに囲まれています。

● 大貫谷戸水路橋     

集中して耳を澄ませていたので、アナウンスをキャッチして、乗り過ごさずに下車できました。
国道16号線(八王子街道)を通っていたバスが、若葉台方面に曲がったあたりで降ります。

若葉台団地に続く並木道はきれい。
多摩ニュータウン計画で開発された地域で、計画都市の美しさがあります。
その上を線路が通っています。
独特のフォルムで、餘部(あまるべ)の鉄橋を思い出します。



調べてみると、これは線路ではなく、昭和27年に建設された「大貫谷戸水路橋(おおぬきやとすいろきょう)」でした。
水路橋とは、橋の中を川(水路)が流れている仕組みだとのこと。
「かながわの橋100選」に入る、全国的にも珍しい長さ306mの長大水路橋だそうです。
高さは、地上から23mほど。
住宅街の中にあり、上手に撮影できませんでしたが、存在感のある無骨でカッコイイ橋でした。

● 横浜身代わり不動尊   
  
ルートを地図で確認している時に、このお寺のことを知りました。
身代わり地蔵や身代わり観音はよくありますが、身代わり不動尊はあまり聞きません。
参拝しようと向かいました。
でも、時間はまだ8時になったばかり。
開門はしていましたが、早すぎて、まだお堂は開いていませんでした。



建物の外階段を上がったところに、洞窟のようなものがあります。
役行者(えんのおづぬ)洞と書かれていたので、中に入ってみました。



明るい外から洞窟内に入ると、はじめは真っ暗でしたが、じきに目が慣れてくると、洞窟の中は明るい茶、もしくは金色に塗られていることがわかりました。

● 役行者

そして、正面に座っている像がいることに気づきます。
こちらは修験道の開祖、役行者(えんのおづぬ)。
知らない人も多いかと思いますが、飛鳥時代に実在した山伏の代表的存在で、天狗とも千人とも言われるスゴイ人です。
ゼーハーいいながら登山をしてたどり着く高山の寺社には、たいていこの方が祀られています。



日本全国の山岳修験寺社に名を残すミステリアスな聖人と、小さな洞の中でサシで向かい合うとは思わず、像なのにモジモジしました。
こ、こんにちは。

● [3本目] 「大貫橋」⇒「鶴間駅東口」

3本目は、8:20「大貫橋」発「鶴間駅東口」行きの [間01]系統。

次のバスは、先ほど降りた「大貫橋」バス停と同じ名前ながら、少し離れた場所にあるバス停に停まるため、注意していました。
ただ、バスが来るまでまだ時間があったため、バス停一つ分歩いて、かめのこ山に行きました。

● 亀甲山の教会

バス停前には大きな教会があります。
お寺の次は教会。この辺は宗教施設が多いのでしょうか。



亀甲(かめのこ)山を散策しようと思いましたが、山は全体的に「セブンスデー・アドベンチスト教会(Seventh-day Adventist Church)」の敷地になっているよう。
初めて聞く宗派です。日本では安息日再臨派また第七日の再臨教会と呼ばれることもあるそうです。



樹々としっくり合った、木造の教会。
ハリウッド映画に登場する、アメリカの片田舎の街に来たような気分になりました。
山の話の中には鳥がたくさんいるようで、バス停で待っている間、鳥の声がぴちぴちとずっと聞こえてきました。

● [4本目] 「鶴間駅東口」⇒「町田バスセンター」

4本目は、8:42「鶴間駅東口」発「町田バスセンター」行きの [町87]系統。

到着が少し遅れたため、乗り換え時間は2分のみ。でも次のバスはすぐ前に停まっているので、便利。
前回場所を間違えてドタバタした、「鶴間2丁目」バス停の位置も、ちゃんと確認しました。



町田駅に着くと、ダブルのバス、ツインライナーが停まっていました。
どこ行きなのかしら。
すでにバスを乗り替えて、出発を待っている時だったので、確かめられません。
周りを見回しますが、興奮しているようなのは私くらいで、周りの人は連結した赤いバスを見ても、いたって冷静でした。
もう見慣れているのかもしれません。

● [5本目] 「町田バスセンター」⇒「橋本駅北口」

5本目は、9:35「町田バスセンター」発「橋本駅北口」行きの [町30]系統。

終点まで乗って行くバスの中で、いつの間にか寝ており、気づいたら降りる橋本駅の一つ手前まできていました。
向かいから、「三ヶ月」行きバスがやってきます。
えっ?あれ、私が乗りたかったバスじゃない。

17分着の予定が遅れて24分着。
7分の乗り換え時間は、なくなっていたのです。
寝ずに起きていたら、もしくはもっと前で目覚めていたら、一つ手前のバス停で降りて、ギリギリ乗り換えできただろうと思うと、残念でなりません。

この日は、一日2本のみのバスに乗りたいので、少しでも遅れると危険なのです。
まあでも、行けるところまで行ってみましょう。

バスを降りて次のバスの時間を確認すると、12分後の12:36。
三ヶ月行きはかなり多く、10分おきくらいに出ています。助かりました。

● [6本目] 「橋本駅北口」⇒「三ヶ木」

6本目は、10:24「橋本駅北口」発「三ヶ木」行きの [橋01]系統。

しかしながら、ここから先がすさまじかったです。
駅を出てじきに、道路渋滞でバスは動かなくなりました。
高速道路のように帰省者の車で混んでるの?と思いましたが、この辺りだけ、とみに混んでいます。
先日、別の場所で、相模湖周辺の道路の渋滞情報を目にしたことを思い出しました。

湖に向かう側が混んでおり、対向車レーンはそれほど混んでいません。
天気がいいので、みんな湖畔にやってきたのが原因のようです。



城山ダムの辺りの宮ケ瀬湖。



今日もバスの中から眺めます。



対向車の橋本行きバスの運ちゃんが、すれ違いざまになにか白い紙を見せていました。
「昼食はカレーだよ」とかでしょうか。
「遅れたから昼食なしね」なら、ヤサグレますね。
って、食べ物ネタしか想像できない私…。

● 三ヶ木バスターミナル

34分で終点三ヶ木に着く予定が、ほぼ倍の1時間4分かかりました。
乗客はみんなげっそり。時間はすでに11時半になっています。

次に乗る予定だった11:02発相模湖行きは、とっくに出てしまい、次の便は、1時間後の12:02。
橋本駅で乗り過ごしたのが痛かったのかしら。
ただ、うまく事前乗り換えできたとしても、結局橋本からの大渋滞にはぶつかっていたでしょう。

4、5人の人が、終点の三ヶ木バスターミナルでバスを降りました。
でも、相模湖駅行きに乗ったのは、私一人。
その前にやって来たバスはありません。
みんなどこへ行ったんでしょう。地元の人で、歩いて帰宅したのかな。

● [7本目] 「三ヶ木」⇒「相模湖駅」 

7本目は、12:02「三ヶ木」発「相模湖駅」行きの [湖21]系統。
下は、「三ヶ木」を中心にしたバスルート。初日は左下の「月夜野」まで行きました。
これから、上の「相模湖」に行き、行けそうならば「高尾山」を目指します。



ただ、1時間遅れたため、実現できるかかなり怪しくなってきました。
まあそれでも、行けるところまで行ってみます。

● プレジャーフォレスト

ずっと一人きりかと思いきや、途中から人が増えてきました。
「さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト」の前を通ります。
かつては「相模湖ピクニックランド」という名前だったそう。
それなら、子供の頃に家族で何回か来たことがあります。

その後、相模湖のイルミネーションが有名になり、クリスマスの夜に見に来たことがあります。
そういえばその時には、もうプレジャーフォレストになっていました。
プレジャーフォレストは今でも家族連れに大人気で、バス停では、大勢の人の乗り降りがありました。



バスは湖畔沿いの道を通っていきます。
クリスマスの時には、相模湖駅発プレジャーフォレスト行のバスを待つ、信じられないほど長蛇の行列ができていて、あきらめて歩いていきました。
ほかにも歩きの人たちは大勢いましたが、湖に沿って坂を上っていくので、ちょっと大変だし、きりきり寒いし、暗くて周りはよくわからず、どこがゴールがわからないし、とにかくつらかった思い出が。
あれはこのバスルートだったのね。



結構ある距離なので、よくがんばって歩いたなあと思います。
あのときも、一般車で道路は激混みで、バスは1時間待っても乗れないだろうと言われていました。
つまり、この道は渋滞しやすいんですね。抜け道がないのかもしれません。

● 相模湖駅

JR中央快速線相模湖駅に到着。
クリスマスの時以来なので、当時の寒い記憶がよみがえります。



今回、記憶の上書きができたのは、よかったかも。
あのままだったら、寒くてつらい記憶をずっと抱えているままだったことでしょう。
もちろん、イルミネーションはすっごくきれいで、その苦労を上回る感動がありました。

● 相模湖のマンホール

この辺りは、以前は津久井郡相模湖町でしたが、いつの間にか相模原市になっていたんですね。
とても市とは思えない、のどかな環境ですが。
相模原市、どんどん広くなっていって、そのうち神奈川県が飲み込まれそう!



あちこちと合併を重ねたため、相模原市のマンホールはバリエーション豊かです。
ここのマンホールは、かわいらしい、おしどりデザイン。
「林間都市」と書かれています。

● レアバスのがす

相模湖駅には12:20に着きました。
八王子行きのレア路線は、8:39、11:45、16:08の一日3本のみ。
乗りたかった11:45の便は、とっくに出ていってしまいました。

16:08の便に乗ると、今度は帰れなくなるため、実質ここでプランは中止です。
残念!高尾山のグルメやお土産を、いろいろチェックしていたのに。
でも橋本駅を出た辺りから、すでに難しい状況だったので、仕方がないとあきらめます。

JRに乗ったら、隣駅の高尾には、10分弱でサクッと行けちゃうんですけどね。
でも、そういうことじゃないんです。
連休中、私はバスの妖精と化しているんですから。
(なんかおかしなこと言いだしてきましたね。むしろ妖怪でしょう)

● Uターン

ギブアップと決めたら、さっさとUターンしましょう。
渋滞エリアには、あまり長居しないのが一番。
こう混んでいると、帰りの道も大変ではないかと気がかりです。

そういえば、渋滞の名所、中央道の小仏トンネルってこの辺りでしたね。
相模湖と高尾の間の、まさに向かおうとしていた付近。
このエリアは、万年渋滞のボトルネックなんでしょう。

● [8本目] 「相模湖駅」⇒「三ヶ木」

8本目は、12:35「相模湖駅」発「三ヶ木」行きの [湖22]系統。

15分後のバスで、三ヶ木に戻ることにしました。
同じドライバーさんです。(ここに何しに来たんだ)状態ですね、ハハ。



● トレジャーフォレスト大人気

早目にバスに乗り、最後尾のはしに座っていましたが、発車時間には大勢の乗客が乗り込んで身動き取れないほどになっていました。
トレジャーフォレストに向かう家族連れで、大混雑。
私の隣には、小さな男の子2人とお母さんが座りました。



フォレスト前で、ほとんどの乗客が降りていきます。
ようやく視界が広がり、身動きも取れるようになって、辺りを見回すと、通路に子供の帽子が落ちていました。
降りる列に並んでいる人たちに聞いても、違うとのこと。
もう降りた子のものなら、呼び止めて渡したいと思いましたが、精算の人たちが長蛇の列を作っており、運ちゃんのところまで行くのも一苦労。
落としものだと説明して、マイクで外に呼びかけてもらいましたが、みんな夢中で入口ゲートに向かっていき、そばにいた数名しか振り返りませんでした。

暑いくらいの天気の日なので、帽子を落とした子が熱中症にならなければいいけれど。
キャップは、運ちゃんが預かってくれました。



● バスの清掃スタッフさん

終点の三ヶ木で降りたのは、私を含めて3人。

さっきこのバスセンターで次のバスを待っている間、清掃スタッフの人たちがモップでせっせと車内清掃するのを眺めていました。
窓ガラスも床も、ゴシゴシと強めに拭いています。
バスはこういう人たちがきれいにしてくれているんですね、どうもありがとう。


左側にいるのが清掃スタッフさん


2日目に続きます。


神奈中バスGW10日間フリーパスの旅 6-2(伊勢原)

2019-06-27 | 神奈川
その1からの続きです。

● 山中の仁王門

日向薬師の参拝を終えて、脚を滑らせないように気を付けながら、雨でぬれた石段をそろそろと降りていきました。



ここで転んだら、かなり痛いですよね。
山を下りていくと、木立の中になにか建物が見えてきます。



楼門造りの立派な仁王門でした。
火事で焼失後、天保4(1833)年に再建された江戸時代のものだそうです。



● 赤い仁王様

大迫力の赤い仁王像が護っています。
伊勢原市内唯一の金剛力士像。
作者は鎌倉仏師の後藤慶明。子の慶広と孫の運久が彩色したそう。
3世代の手によって生まれた仁王様なんですね。



仁王様と同じように手のひらを向けたら、仲良しの「ヤア」みたいになりました。
ヤア、やってきたよ。
オウ、よくきたな。
みたいな。



● 頼朝と衣裳場

なおも下へ降りると、参道の入り口にたどり着きました。
「悪天候の時には終日閉門」と書かれていますが、入れちゃいましたね。。



衣裳場(いしば)の説明板がありました。
1194年(建久5年)8月8日に、源頼朝が危篤状態の娘の病気平癒祈願のために、日向薬師を参詣しています。
彼が旅装から白装束に着替えた場所なので「衣裳場(いしょうば)」と呼ばれたのが、訛って「いしば」になったそうです。

薬師如来の加護を願った頼朝でしたが、娘の大姫は助からず、20歳で早世してしまいます。
残念なことに、天下の将軍の願いも通じませんでした。
ううう、涙。
弟の義経にはつらくあたった頼朝でしたが、娘を案じるいい父親だったようですね。

● 日向渓谷



参道入り口には仏像が並んでいます。
どれも苔むしており、時代を感じさせるものばかり。



渓谷にはきれいな水が流れていました。
春から秋にかけて、ここでマス釣りが行われるそうです。

● 白髭神社と高麗神社

近くの白髭神社をお参りしました。
かつては日向神社といったそうです。



朝鮮半島の三国時代に高句麗が新羅に滅ぼされ、大勢の高句麗の王族が日本に渡来してきました。
この神社は、この地にやってきた高句麗の王族、若光を祀っているとのこと。

若光は、その後日向から武蔵国の日高に移りました。
以前訪れたことがある、埼玉県日高市の高麗神社や高麗山聖天院でも、彼を祀っています。
伊勢原の山中にも、彼ゆかりの場所があるとは思いませんでした。   



道端の相体道祖神。癒されるわ~。

● 朝どれ野菜



山々に囲まれた辺り。緑いっぱいの、すがすがしい光景です。



ここでは農作業が営まれ、道端にはいろいろな野菜の無人販売コーナーがあります。
朝どれタケノコや絹さや、キャベツやネギなど。
でも、どれもみんな売り切れており、ガランとしていました。
まだ昼過ぎなのに~!



辺りは何を食べてもおいしく感じられそうな、澄んだ空気に満ちていました。

● [10本目] 「日向薬師」⇒「伊勢原駅北口」

10本目は、14:40「日向薬師」発「伊勢原駅北口」行きの [伊20]系統。

途中で、大山がきれいに見渡せるポイントがありました。
雨はすっかり上がっていい青空になり、山々は日光に照らされていました。 



終点の伊勢原駅に戻ります。
大山参拝の時に訪れる場所なので、なつかしさを感じます。

● [11本目] 「伊勢原駅北口」⇒「平塚駅北口」

11本目は、15:15「伊勢原駅北口」発「平塚駅北口」行きの [平90]系統。 
またもや平塚八幡宮の前を通りました。
ここは車をお祓いする時の入り口です。



終点の平塚駅に着くと、次の茅ヶ崎行きはちょうど出たところでした。
20分後に次のバスが来ます。それまで少し駅を歩いてみようと、反対側になる海側の南口に行ってみました。
平塚駅ではいつも乗り換えがスムーズだったので、これまで駅の建物に入ることさえなかったのです。  



JR改札そばの東海道浮世絵。
このこんもりと丸い山が面白いですよね。
高麗山だそうです。やっぱり高麗にゆかりの地名があるんですね。
そういえば、湘南平の正式名称は、高麗山公園というのでした。
その奥に見えるのが、われらが富士山です。

● 人魚像と噴水

駅構内には、七夕のモニュメントがありました。
毎年7月に大々的に開催されるお祭りです。



海側の南口には噴水広場があり、人魚の像と噴水がありました。
人魚の像といったら、コペンハーゲンの人魚姫。
去年、ポーランドのワルシャワでも、町を護る強そうな人魚像を見ました。
日本の人魚像って、あんまり見ない気がします。



もう山中のお寺の参拝は済んだのに、今になって日差しが強くなってきました。
雨にぬれていた傘も、もうすっかり乾いています。

● [12本目] 「平塚駅北口」⇒「茅ヶ崎駅」

12本目は、16:05「平塚駅北口」発「茅ヶ崎駅」行きの [茅06]系統。
再び相模川を渡ります。
行きのどんよりと暗くて重い雲り空とはうって変わって、明るい晴れやかな景色が開けていました。

 

川の色もきれいです。
大山がきれいに見えるのはこの辺りまで。ここで別れを告げます。



● チガサキ・イズ・マイ・キモン

20分に茅ヶ崎着。いつもうまくいかない場所なので、今回も一筋縄ではいかないだろうと構えてしまいます。
案の定、スムーズな乗り継ぎはできず、次のバスまで35分待ち。
直行便もありますが、それだと50分待ちになるため、より早く来る「文教大学」行きに乗り、途中で乗換えることにします。


日に日に増えていくマンホールコレクション


茅ヶ崎は、なぜこんなにバスが少ないんでしょう。

「ジョージア・オン・マイ・マインド(わが心のジョージア)」という名曲がありますが、私の場合は
「チガサキ・イズ・マイ・キモン(茅ヶ崎は私の鬼門)」と言い換えたい気持ち。
予想よりも帰り時間が遅くなりそうですが、まあがんばってみましょう。

平塚、茅ヶ崎ともに湘南地方ですが、どちらも海岸は駅から近くありません。
今回訪れなかった藤沢や辻堂も、同じ感じです。
バスが走っているものの、1時間に1本レベルの本数の少なさ。

せっかくここまで来ても、海岸が見られないのは残念ですが、みんなはあんまりそう思わないのかしら。
観光客は、バスでビーチに行ったりしないもの?
タクシーで?歩きで?謎です。

● [13本目] 「茅ヶ崎駅」⇒「小出小学校前」

13本目は、16:55「茅ヶ崎駅」発「文教大学」行き。 

(建物の上に象がいる~!)と目を見開いて注目します。
そこはヘーベルハウスの展示場でした。目立つわ~。



sunny side storeという、入りたくなるような、オサレなお店の前を通りました。
カフェバーかと思ったら、床屋さんだそうです。



前回は「大辻」のバス停で乗り換えのために降りましたが、そこには次に乗りたかった「湘南台駅」行きは来ないと判明。
それに気づかず、やってきた「ライフタウン」行きに乗って、混乱したわけです。
やはり一つ向こうの「小出小学校前」まで行かないといけなかったので、今度は間違えずに降ります。

● [14本目] 「小出小学校前」⇒「湘南台駅西口」

14本目は、17:26「小出小学校前」発「湘南台駅西口」行きの [湘17]系統。
「大辻」で待っていた時には、とても寒い中、バスは20分以上来ませんでした。
今回は6分後に乗り換えバスが来ました。さほど待たずに済むのが一番です。

● 駅前散策

湘南台駅に着き、反対側の東口に急いで行きましたが、次のバスは来ていませんでした。
前回、待たずにちょうど乗り換えできたのは、たまたまだったみたい。
到着予定は15分後です。

そこで、もう一度西口に戻って、バスセンターを眺め回しました。
神奈中ご自慢の、2両連結のバス車両はありません。
ここから慶応大学(SFC)に向かうバスは2両連結だと聞きましたが、先ほど普通車両のSFC行きを見かけたので(ほんとかな?)疑惑が出ています。
授業がない祝日には、普通のサイズになるのかも。



それから再び東口に行き、辺りを散策します。
すると、ステンレスの森に迷い込んだような、大きなモニュメントがありました。
めちゃめちゃ目立つ、この建物は市民文化センターです。
湘南台自体新しい町なので、こういった斬新なオブジェがあるんでしょうね。

● [15本目] 「湘南台駅東口」⇒「横浜薬大南門」

15本目は、18:13「湘南台駅東口」発「ドリームハイツ」行きの [湘27]系統。 
夕暮れ時になってきました。雨に洗われたきれいな空なので、夕焼けもきれいです。

10分ちょっと乗って「横浜薬大南門」で降ります。バスを乗り換え。
中学生っぽい部活帰りの学ラン姿の男の子がいたので、横に立ちます。
あかね空の下、トトロ状態で二人でバスを待ちました。



● [16本目] 「横浜薬大南門」⇒「戸塚バスセンター」

16本目は、18:29「横浜薬大南門」発「戸塚バスセンター」行きの [戸50]系統。
バスの中で、ルートマップを開いて確認します。 
「ライフタウン」と「ドリームハイツ」はそう遠くない場所にありました。
私ならごっちゃになるわね~。

快調に戸塚駅着。
今日は東西移動を迷わずに成功できました!

● [17本目] 「戸塚駅東口」⇒「保土ケ谷駅東口」

17本目は、19:07「戸塚駅東口」発「保土ケ谷駅東口」行きの [戸38]系統。 

戸塚まで来たら、その先はもう勝手知ったる安心のルート。
保土ヶ谷駅に着いた辺りで、ポツポツと小雨が降り出しました。
今日は本当に降ったりやんだり。

● [18本目] 「保土ケ谷駅西口」⇒「新横浜駅前」

18本目は、20:08「保土ケ谷駅西口」発「新横浜駅前」行きの [121]系統。 

新横浜行きでは運ちゃんのすぐ後ろの一人用席に座りました。
運転席が少し見えます。暗い中で見ると、ちょっとしたコックピットのようです。



JR横浜羽沢駅の辺り。人が乗れない、貨物駅です。
建設中の相鉄線・羽沢横浜国大駅と隣接した場所になります。
昼間は殺風景ですが、夜になると歩道に沿って長く続くライトがきれい。



● 新横浜の女性群

そして新横浜駅に到着。
薄暗くてわかりづらいですが、駅ビルキュービックプラザを正面から見ています。



ものすごい数の人が行列になって駅へ向かっていきました。
99%が女性です。
でも、特に驚きません。この辺りでは時々起こる現象です。



今日は、横浜アリーナでアイドルのライブがあったのでしょう。

● 今日の乗車データ

この日は神奈中バスに18本、正規運賃4750円分、乗りました。
乗車時間は420分で、歩数は22826歩でした。
420分ということは、7時間バスに乗っていたということですね。
我ながら、乗りすぎ~!お尻がどうにかなっちゃうわ!

● 実際のタイムテーブル



令和初の参拝寺院は、日向薬師でした。
薬師如来パワーで、健康な時代を送れますように。
不思議な水の蒸発体験が、心に残りました。

7日目に続きます。



神奈中バスGW10日間フリーパスの旅 6-1(伊勢原)

2019-06-26 | 神奈川
5日目からの続きです。

● 翌日の行き先検討中

予想以上に大雨になった、令和初日の夜。
翌日は、どこに行こうかと考えます。

新横浜スタートの私にとって、大きな経由地は「鶴間」か「保土ヶ谷」。
北方面に行くときには「鶴間」、南方面に行くときには「保土ヶ谷」を通ります。

前日「鶴間」を経由したので、翌日は「保土ヶ谷」経由にしたいなあ。
同じルートばかりだと飽きてしまうため、テンションを保つことも大事です。
自分の気持ちひとつで続けているバス旅ですから。

翌日は、伊勢原の日向薬師(ひなたやくし)に行きたいと思います。
ただ、天気予報によっては、雨降りになっています。

日向薬師周辺では
、ハイキングをしようと計画しています。
しかし雨の中、ずぶ濡れになって山を歩き回るのは避けたいところ。
晴れたら保土ヶ谷経由で伊勢原に、雨なら鶴間経由で丹沢湖方面に行こうと決めて、寝ました。

● 今日からリュック

翌日は雨が上がり、晴れ上がりました。
昼近くにひと雨降るようですが、バタバタの朝に細かく悩む時間はありません。
もう「日向薬師にゴー!」に決めちゃいます。

10連休も、後半戦に入りました。
これまで肩掛けバッグを持ち歩いていましたが、この日はリュックに変えてみました。
バッグだとずっしりと重いのです。
重いのは、テープコーティング済みのルートマップ2冊、タブレットPC、ペットボトル、そして折り畳み傘。
バスにたくさん乗るので、あとで記憶がごちゃごちゃにならないように、メモ帳代わりにタブレットPCを持ち歩いています。

それらを両肩掛けで背負ったら、一気に軽くなりました。
普段リュックはあまり使いませんが、最初からこうしていればよかったなあ。

● 今日のタイムテーブル



● 今日の予定ルート



● [1本目] 「新横浜駅前」⇒「保土ケ谷駅西口」

7:00に出発し、7:37「新横浜駅前」発「保土ケ谷駅西口」行きの[121]系統に乗ります。

バスの中でタブレットを打ちます。
はじめのうちはルートを把握しておらず、くねくね道でも端末を叩いていたので、車酔いしたりしていました。
でも今では、道路が安定する大通りにでてから、打つようになりました。

● [2本目] 「保土ケ谷駅東口」⇒「戸塚駅東口」

2本目は、8:33「保土ケ谷駅東口」発「戸塚駅東口」行きの [戸38]系統。 

権太坂の辺りで、乗っていた中高生たちがわっと降りました。
降りてから右と左に分かれましたが、この辺りに学校がいくつかあるのかな?



戸塚は大会社の工場が多いイメージ。
バス通りの東海道沿いに、ヤマザキ製パン横浜第一工場がありました。
ランチパックの巨大ポスターが見えます。



そのそばにはブリヂストン横浜工場。
ほかにポーラ横浜研究所もありました。

● 難しい戸塚駅乗換え

戸塚駅に着き、東口から西口へ移動します。
前回混乱した、戸塚駅乗り換え。
西口バスターミナルは、1階と2階の2層構造になっていることが判明。
3階の連絡通路を降りてから、わからなくなったようです。



駅の改札前には崎陽軒ブースがありましたが、朝なのでお弁当は軒並み入荷待ち状態。
売っているのは月餅だけでした。
うーん、朝に月餅は、もたれるわね~。

● [3本目] 「戸塚バスセンター」⇒「横浜薬大南門」

3本目は「戸塚バスセンター」発「ドリームハイツ」行きの [戸50]系統。 
日が昇り、天気が良くなってきました。
天気予報でももう雨表示はでません。今日は大丈夫かな。

● [4本目] 「横浜薬大南門」⇒「湘南台駅東口」

4本目は「横浜薬大南門」発「湘南台駅東口」行きの [湘27]系統。 
元ホテルエンパイアの塔を眺めながら、バスに乗ります。
湘南台駅に着くと、東口から西口に移動。
時間ギリギリの乗り換えになり、急ぎます。

● [5本目] 「湘南台駅西口」⇒「小出小学校前」

5本目は「湘南台駅西口」発「文教大学」行きの [湘17]系統。 
もう勝手知ったる乗り換えルートです。

文教大学方面に行くバスなので、また乗客は学生だらけかと思いましたが、今度は学生よりももっと年齢層が高い、普通の市民が乗っていました。
やっぱり前回は、月曜日の特別講義だったのでしょう。

● 実在した大岡越前

「長谷戸」バス停の前にある浄見寺には「大岡越前菩提寺」と書かれていました。
えっ、この辺の人だったの?
というか、大岡越前は実在の人だったの?

大岡越前守忠相は、れっきとした江戸時代の名奉行でした。
大岡家は、代々茅ヶ崎の領地を統治しており、このお寺は大岡家の菩提寺として建立されたそうです。
毎年春には大岡越前祭が行われるとのこと。カッコよさそうだわ。

● [6本目] 「小出小学校前」⇒「茅ヶ崎駅」

6本目は「小出小学校前」発「茅ヶ崎駅」行きの [茅50]系統。 
今日は数分の遅れくらいで、ずっと快調に行程が進んでいますが、茅ヶ崎駅に入るところで大渋滞となりました。
49分に到着の予定が、59分になり、11時発の平塚行きは出てしまいました。
前回とそっくり同じパターン!!
違うのは、乗りたかったバスが去っていくのを見送ったこと!


さようなら~


● 茅ヶ崎トラップ

毎回茅ヶ崎駅に来るたびに、ここで足止めを食らうので、茅ヶ崎が嫌いになりそうです。
前回のトラウマを払拭しにここに来たのに、また同じ状況に陥ってしまい、いっそう傷が深まりました。
近いのに30分おきにしか出ず、ここで毎回つまづきます。
空いた時間でバスで海岸まで行ってみようと思いましたが、1時間に一本しか出ず、11時の便が行ったばかり。
使えないわ。ここは本当に海岸が売りの茅ヶ崎なんでしょうか?
バスはあきらめて、駅前を少し歩き、サザン通りまで行ってみました。



きっとこの道の先に、ビーチがあるんでしょう。
マンホールには烏帽子岩と海岸が描かれています。



● [7本目] 「茅ヶ崎駅」⇒「平塚駅北口」

7本目は「茅ヶ崎駅」発「平塚駅北口」行きの [茅06]系統。 
30分後の11:30発のバスに乗りました。
平塚には15分で到着。近いのになかなか行けませんでした。



バスは、大きな赤い鳥居の前を通りました。
えっ、鶴岡八幡宮?
よく見ると鶴嶺(つるみね)八幡宮。ちょっと違いました。
相模国茅ヶ崎の総社だそう。
紛らわしい!鶴間と鶴川くらい!(トラウマなのでしつこくいきます)
そんなに相模の国には、かつて鶴がいたのでしょうか?
あるいは単におめでたい鳥だからでしょうか?



相模川を渡ります。雲が重く、どんよりしています。
映画だったら、絶対この先なにか不吉なことが起こる前触れ。
でももう茅ケ崎で十分不吉な目に合っているので、いいでしょう。

「相模原愛川ー相模湖 20キロ渋滞」の道路標示が出ています。
明日行こうかなと思っている辺りなので、ちょっと気になります。

● [8本目] 「平塚駅北口」⇒「伊勢原駅南口」

8本目は11:50「平塚駅北口」発「伊勢原駅南口」行きの [平90]系統。 

駅前の一番便利な平塚駅北口場所に、伊勢原行きの乗り場があります。
そんなに本数は多くありませんが、多くの人が長い列を作って並びました。

乗った後、「ふじみ野経由92系統です。伊勢原駅に行かれる場合には、次のバスをお待ちになる方がよいと思います」とアナウンスがかかり、その直後にドアが閉まって出発しました。
遅いわ!アナウンスを聞いた後ではもう降りれません。
バスは発車しちゃいました。
伊勢原駅行きのバス停なのに、このバスに乗らずに並んでいる人もいます。
土地の人たちはみんな知っていて、形式的にアナウンスしているだけなんでしょう。

● 伊勢原観光案内所

伊勢原に到着しました。
丹沢、大山の玄関口なので、駅に着くと、一気に登山スタイルの人が増えます。
大山には何度か行ったことがあるので、今回は日向薬師の方に向かいます。

柴折薬師(高知県)・米山薬師(新潟県)とともに「日本三薬師」の一つだそう。
と言われても、どの薬師様も知りません。
そして「日本三薬師」には、いろいろな説があり、はっきりしないようです。
薬師如来といったら奈良の薬師寺が連想されますが、それはエントリーしていないんですね。



駅の観光案内所で、日向薬師へのルートを尋ねました。
係の人に「ハイキングコースを通りたい」と話すと「厚木の観光案内所のものですが」といって、地図をくれました。
私も、山伝いに厚木に出ようと思っています。

「雨で道がぬかるんで足下が緩くなっているから、山歩きは無理しないでくださいね」
「は、はい」
ちょっと足元が不安ですが、まあ行ってみることにします。

● [9本目] 「伊勢原駅南口」⇒「日向薬師」

9本目は13:05「伊勢原駅南口」発「日向薬師」行きの [伊20]系統。 
大山行きに比べてぐっと地味ですが、それなりに乗客はいました。

● 日向薬師バス停

のどかな山の中腹にやってきました。
終点まで乗っていったのは4名。
おじさん一人と、おばさん2人と、私です。



バスを降りたときにポツポツ雨が降り出しました。
ああ、一番避けたかった時間に降ってくるなんてー。

おじさん一人はサクサク歩いて行き、私はバス停の辺りをぐるりと周ってから向かいます。
一人のおばさんが傘をさそうとしてないことに気づき、「前のバスに傘を忘れた!」と大騒ぎ。
それから、バス停そばの売店でかさを選んでいました。

● 車の登り道

そのうち表示が出てくるだろうと思って歩いていきます。
しばらく行くと看板がありましたが、なんだか車道に入っていくよう。
ここでいいのかな?思っていたのと何か違うような気がします。
でもお寺に続く道のようなので、歩いていくことにします。

観音巡りの時に、車道の脇を通るようなこうした道を何度も通りました。
黙々と無心で坂を上っていき、お寺の境内にたどり着きました。



お寺へのプレリュード。南無薬師如来!

● 雨の青空

青空ですが、実は細かい霧雨が降っています。
日が照り始めたのに雨が降っている、虹が出そうな不思議な天気。

写真にうまく撮れないのが残念。



傘はまだ閉じられません。
これは、軒下で雨宿りをしながら撮りました。



ここは元正天皇(716年)に、僧行基によって開創されたと伝えられる、関東でも有数の古寺。
つまり東大寺の造立責任者が建てたお寺ということになります。



奈良時代の高僧、行基が建立したお寺のほとんどは、奈良・京都辺りに集中していますが、関東でもちらほらあります。
横浜の古刹、弘明寺も、彼が建てたと言われています。



ここは真言宗のお寺。修行大師像がありました。



本堂は固く閉ざされており、お坊さんがいる気配もありません。
日向薬師は荒天のため「本日終了」「終日閉門」と書いてあります。
門、閉ざされていなかったから、来ちゃったけど。



お坊さんがいないのですから、もちろん御朱印もいただけません。
世間は御朱印の空前のブームで、すごいことになっているのに、商売っ気なし!
それでこそ僧侶!

● 立ち上る煙



立派な茅葺き屋根を眺めていると、そこから白い煙が立ち上っていきます。



急激に青空になり、温度が上昇したから、茅葺屋根の水分が太陽光で温められて、蒸発しているのでしょうか。



屋根だけでなく、杉の木や石の線香立てからも、煙は出ていきます。
すべての生きとし生けるものから?
私からも煙が?

[YouTube] 2019.5.2 日向薬師にて(本堂から立ち上る蒸気)


空に登っていくようなすばらしい経験。
霊的なものが流れて動いていくような不思議な光景を目の当たりにしました。

● 虚空菩薩とカエル

割れた洞の間に鎮座する虚空菩薩も、参拝します。



もとは奥の院にあった菩薩様だそうです。



こちらは、カエルさん。
開けた口の中に、お賽銭が詰まっています。
これぞ、まさにがま口。



● 徒歩参道

思ったよりも道が激しくぬかるんでいるため、ハイキングルートを通るのはやめることにしました。
厚木ではなくそのまま伊勢原に戻ることにします。



境内で、先ほど同じバスに乗ってきたおばさん2人を見かけました。
どの道を通ってきたのかと尋ねると、やっぱり私と同じ車道を通ってきたそう。
「車がビュンビュン横を通って、こわかったわね」
てっきり徒歩ルートを使ったのだろうと思い、帰り道を教えてもらおうと思っていたら・・・。



「ここを降りていけばいいんじゃないかしら?」
特に説明はありませんが、下へと続く石段があります。
参拝を済ませた私は、おばさんたちに挨拶をして、先に降りていきました。



道は途中から、ごつごつした石を組んだ石段になりました。
ここが徒歩の参拝者にとっての正しい参道なんでしょう。



石は雨に濡れて、ツルツル滑りやすくなっています。
これまでの経験でいうと、私が石段で転ぶ時は、100%帰り道の下りです。
気をつけなくてはと、真剣にそろそろと歩きました。



その2に続きます。