ロード・フォー・スズキFISHING

スズキフィッシング道を極めんと苦悩する日々

紀伊半島偵察行

2007-09-25 | 平鱸(ヒラスズキ)
自分にとっては未開のヒラワールドである紀伊半島偵察の旅に行って来た
詳細な事前情報は殆ど無く、家人を伴っての半分物見遊山的な旅であったし、ヒラ初心者による全くの主観的なレポートである
ゆえに、紀伊半島を主戦場とされている先輩ヒラ師諸氏から、間違いをご指摘頂ければ大変に在り難いし、又紀伊半島をご存じ無いアングラー諸氏は決して本記事を鵜呑みにしない様にして頂きたい



紀伊半島は高速道が発達して無いので、目的地までのアクセスが、自分の主戦場の伊豆に比べ時間が掛かると言う印象を抱いていた・・・
宿泊地串本までの経路は、名古屋高速、東名阪道(名古屋~亀山)、伊勢道(亀山~勢和多気JCT)、紀勢道(勢和多気JCT~大宮大台)、国道42号を使った
名古屋から大宮大台までの高速を利用できる区間は150km弱で、その後片側一車線の42号を170km近く走行する行程である
3連休という事を考慮して、名古屋を朝4時に出発した
この時間の走行は全くスムーズで、大宮大台までは1時間少々、尾鷲通過6時15分、新宮着(→名古屋から約260kmでした)7時30分位である

(→七里御浜)

熊野から新宮までは、砂浜が延々と20km近く続く七里御浜で、夜明けを迎えたばかりの浜には、ジグを遠投するアングラーが点在している
浜に流れ込む中小河川が大雨で濁りが入ったり、海が荒れてベイトが岸沿いに寄った時が、ヒラのチャンスであると桃原書房発刊「港&河口のヒラスズキ」で、旧知のインディー古川さんが述べてみえる
自分もジギングロッドを持参してきたが、見ていた限りランディングは無かったし、狙いは飽く迄もヒラなので、今回はロッドを振ることは無かった
    (→捕鯨で有名な太地町)
新宮を通過後、温泉で有名な那智勝浦を経て古来から捕鯨で名を知られた太地に至る
ここまで42号線は概ね海岸沿いを走っているが、海に突き出した小さな岬は山側を迂回して通るので、肝心の磯が目に出来ない
名古屋港水族館のシャチのクーは太地の水族館から運ばれて来たそうで、家人が見学したがったが、着いた時間が早すぎて叶わなかった(汗)
        (→今回本命場所、古座川河口)
今回は西側東側と風に拠って磯を選ぶ事が可能に思えるし、潮岬、大島も含め多くの磯が存在し、最南端で何となく魚影も濃い気がする串本を中心に偵察する心算であった
しかし、何の情報も無いままいきなり磯へ上がるのは危険なので、濁りが出た時にはランカーの実績が高いと前述の書籍に書いてあった古座川に、濁りが無い時にもヒラが回遊する事を期待して、朝マズメに攻撃する予定である
所々で休憩や寄り道をしたが、9時半頃には古座川河口に着いた
右岸堤防の切れ目から河川敷に駐車が可能であり、左岸は船着場近辺に駐車が可能である
明るい間に事前偵察をしようと、通常の釣り装束に改めた
            (→古座川河口橋脚)
潮が引いていて串本側の橋脚までテトラを伝わって行く事が可能である
橋脚周りを探ってみようとファルコンSB/Iron Solidコギーベアを投じたが、3投目に目の前のテトラに絡んだロープの切れ端に引っ掛かってしまった(涙)
波が引いた時に掛った処まで行けそうであるが、波の来る間隔から外すのに手間取ると自分が流される可能性が高そうなので、諦めてラインブレーク覚悟で引張った
結果見込み通りラインがノット部分でブレークして痛恨のロストである・・・
偵察釣行が長くなれば、家人からクレームが出る恐れもあったが、あっけなく偵察は中断となった
それでも、立ち位置や水中の障害物、水深も凡そ把握は出来た
(→串本近辺の磯)
串本近辺の磯は、写真の様に平坦な磯が多く、中には千畳敷と言われる様な広い地磯もある
聞いた通り国道に駐車可能な場所があれば、地磯へ下りるのは容易である
偵察の二日間は、時々ウネリが押し寄せるが波は穏やかであった
それでも平坦な地磯の先端にはサラシも出ているが、海が荒れた場合には波がモロに上がって来そうで危なそうである
それと串本近辺には、休日故かかなりの人数のダイバーが目視出来るし、彼らの受け入れ先の宿も目に付く
これほどのダイバーが潜っていると、果たして警戒心の強いヒラが接岸するかと言う疑問も湧いて来る
    (→串本海中公園グラスボートから)
たにきんぐさん推奨の串本海中公園にもチャント寄ってきた(笑)
台風の濁りが暫らく続いたが、最近漸く海も澄んで来たと説明があった
グラスボードの船底の窓からサンゴ礁で戯れる熱帯魚が見渡せる
時々グレの群れや大きなカンダイの姿も目にしたが、水族館にも見渡せる海中にもヒラの姿は無かった
        (→潮岬付近の磯)
本州最南端のボード前で最近得意のセルフ写真に納まったが、家人の部分はカットした
潮岬付近の磯は伊豆で見慣れた海面から高さがある峻厳な磯である
道から3,40m位下って行けば地磯へも降りられそうだが、磯へ至る道は車で通るだけでは判らない
時々止って下を覗いて見ると、地磯から狭いスリットを越えた沖磯に渡っている上物師が多い
恐らく上物師は渡船で渡っていると思われるが、詳しく探せばスリットを渡渉する箇所も有りそうであると見受けた
            (→大島東端の磯)
「ここは串本向かいは大島、中を取り持つ巡航船」と串本節で謡われた大島も今は橋が架けられ車で渡ることが可能である
大島東端には明治時代トルコ軍艦が遭難した際の遭難慰霊碑等が建っていて公園の様に整備されている
偵察の時にエギンガーと上物師とすれ違った
これは地磯へ下りる道が在るに違いないと周囲を探ってみた
(→灯台裏の地磯への降り口)
東端の樫野埼灯台の裏手に、怪しい(笑)入口を発見した
普通の格好でいたので、実際に降りて確認はしなかったが、付近で掃除していた職員に訊ねたら、やはり地磯への降り口だそうである
上から眺めた限りでは、ヒラが付いていそうなサラシが拡がっていた
伊豆石廊崎と同じく、半島最先端ゆえに、串本近辺の地磯に比べ波も在りサラシも出ているので、凪に近い海況でも充分チャンスありと思える








翌朝3時に宿を発ち古座川河口へ向かった
右岸駐車可能な高くなった河川敷先のテトラの上で、先行者が1名既にロッドを振っている姿が目に入った
遠くて挨拶したり、声を掛けたりは出来なかったが、自分は少し下流のテトラの先端に陣取った
流芯に向かってファルコンSB/Iron Solid Gラッシュを打ち込む
濁っている訳ではないが、どうせなら自分のオリカラで攻めたいと思ったからである
1時間ほどその場所で粘ったが全く異常ナシ
先行者も帰って行った様である
次に対岸の最河口部の赤灯台付近へ場所を移し探ってみた
こちらは先程のポイントに比べ下げの流れが強い
薄明るくなる5時過ぎまで、灯台付近の岩場や、岸から15m程先にある導流堤先端部へファルコンSB/Iron Solid FESを打ち込んだが此方も異常ナシであった
更にもう一度、先程の右岸に戻って先行者が入っていた箇所を探ってみる事にした
右岸に着くと、先行者とは違うアングラーが1名、自分が入ろうと思ったポイントより上流部でロッドを振っている
すっかり夜が明けてしまったので、ファルコンを虹虎ゴーストに替えて探る
更に古源氏チューンシンペン/コギーベアやオスプレイLJ黒銀に付け替え6時まで粘ったが、遂に諦め宿に戻る事にした
今回水は濁ってないが、自分以外に2名のアングラーが入っていた
彼らが地元のアングラーなら、濁りの無い時でもヒラの回遊があるのではと感じた(→話すチャンスが無く、彼らが地元組か遠征組かは不明です)



名古屋への帰路は、串本市街にある無量寺境内の串本応挙芦雪館を見学後、田辺市経由でみなべから阪和道、西名阪道、名阪国道、東名阪道と乗り継いで走行した
串本から370km弱、5時間半位の道程であった

出発前に想定したよりは、現地へのアクセスに時間は掛からなかった様に思う
雨で河川に濁りが入った場合のポイントは前述の書籍に詳しいが、通常の地磯でのヒラは、もう少し荒れた時に平坦な地磯がどの程度波を被るのか確認する必要がありそうである

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